シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

サバイビングピカソ

2005-09-30 | シネマ さ行
何がすごいってまず題名がすごい。「ピカソを生き延びて」ってことでしょ、これ。ピカソを愛した女性はみな自殺するか気が触れてしまうかのどちらからしい。そんな中このフランソワーズナターシャマケルホーンだけが自殺にも追いやられず、精神も病まずにまさに「ピカソを生き延びた」わけだ。

「絵のモデルになってくれないか?」これがピカソのくどき文句だ。「存在の耐えられない軽さ」ではトマシュが「服を脱ぎなさい。僕は医者だ」と女を口説いていたが、この画家バージョンといったところか。

こうして誘われた女性たちはピカソに夢中になっていくが、彼もその女性が好きで共に暮らしたり結婚したりもするが、他の女性のことも好きになってしまうし、悪びれる様子もない。それでも、元の女性たちがピカソと簡単に別れたりしない。ピカソという人には強烈な魅力があったのだろう。

ゲルニカ製作中にオルガ(妻)だったかマリーテレーズ(愛人1)のどちらかとピカソの作品「泣く女」のモデルのドラ(愛人2)ジュリアンムーアが彼をめぐってケンカを始めたときも「女同士勝手にやってくれ」とピカソは意に介さない。このシーンがかなり傑作なのだけど、これは事実あったことらしい。

フランソワーズとピカソが結婚するときに彼は「私を一生愛す」と彼女に誓わせるくせに自分は頑として誓わない。女ったらしで身勝手な男ではあるが、そのセリフを絶対に言わないのはある意味においては誠実なのではないかとさえ思えてくる。女は「あなたは身勝手よ」と泣きながらもピカソと結婚する。彼は嘘をついたわけでも、誠実なふりをしたわけでもない。それでも女が離れずにいる何かが彼にはあったのだろう。

ワタクシはピカソが好きだ。バルセロナのピカソ美術館にも行ったし、マドリッドにゲルニカを見に行った。彼の作品が近くに来るとよく見に行く。彼のわけの分からない絵を見て芸術だとか言う気はさらさらない。わけの分からんもんはわかが分からん。それでも何かしらの魅力を感じる。彼の生き様にしてもそうだ。女ったらしなんて最低だと思うけど、それでも何か魅かれるものがある。それが、カリスマというものなのか?

そのカリスマを演じるアンソニーホプキンスが素晴らしい。めちゃくちゃ似てるわけじゃないのに、なんか本人に見えてくる。自分がどれだけ役のためにリサーチをしたかっていうことを自慢げに話す俳優が多く、それを賞賛するマスコミが多い中、彼は役についてのリサーチをしない役者だ。彼は衣装を着てセットに立って、セリフを言う。自分のインスピレーションで芝居をするのだと言う。それであんな演技をしてしまうのだから、怪物的としか言いようがない。

ソフィーの世界

2005-09-29 | シネマ さ行
「あなたは誰?」こんな手紙が突然14歳のソフィーの元に送られてくる。次の日、「世界はどこから来た?」という手紙が届く…

こういういわゆる「哲学的」な質問が突然に投げかけられ、ヨーロッパ2400年に渡る哲学史のソフィーの大冒険が始まる。

原作は物語の面白さもさることながら、哲学史の初歩入門書としても世界中でベストセラーとなった。この原作が抜群に面白い。哲学に完全に興味がないという人は無理かもしれないけど、ワタクシは興味があるほうなので、非常に面白く読み進んだ。物語の進行をとってみても次に何が起こるのかとドキドキワクワクしたがら読んだ。

そして、その映画化。この本の映画化なんて不可能だと思った。なんせヨーロッパ哲学2400年の旅なのである。しかし、実際には良くできていた。重要なところをうまくかいつまんで物語の最後に潜む重大な謎に向かうドキドキ感もきちんと表現されていた。

映画の話というよりも、どうしても原作の話になってしまうのだけど、これは主人公が14歳の少女だからこその成功ではなかったかと思う。難しい哲学のことをナビゲーターが14歳の少女に説明するというシチュエーションを作り出すことによって見ている(読んでいる)ようも分かりやすい説明を受けることができるうえに、あくまでも14歳の子に説明しているのを見ているわけだから、自分がアホになった気分にならずに済むというわけだ。そして、その歴史の流れもとてもスムーズで見ていて全く違和感がなく素直に入り込めるのである。

さらに、哲学史の話で終わりかと思いきや、後半に進んでいくにつれて大きなサプライズが隠されている。ビックリさせられて心地のよい作品だった。

哀愁

2005-09-28 | シネマ あ行
今日は古い映画から。1940年の作品。すごく切ない作品です。

第一次世界大戦下のロンドン。空襲警報が鳴り響く“ウォータールー橋”で出会った英国将校クローニンロバートテイラーとバレエの踊り子マイラヴィヴィアンリー。ふたりは瞬く間に惹かれ合い、翌日には結婚の約束までも交わすほどその恋は燃え上がる。しかし時代はそんなふたりを引き裂きクローニンは再び戦場へ。健気に彼の帰りを待つマイラ。しかしそんな彼女に届いた報せはクローニンの戦死を伝えるものだった……。

問題はその後…マイラはクローニンの戦死の知らせを聞き自暴自棄に。そして、戦時下で生活も苦しくなりついに彼女は娼婦に身を落としてしまう。しかし、クローニンの戦死の知らせはデマでクローニンは生きて再びロンドンへ。何も知らない彼はもちろん一目散にマイラのところへ駆けつけるのだが…

まさに戦争が生んだ悲劇。ヴィヴィアンリーが悲劇の踊り子を演じるのですから、娼婦に身を落とすところなんて、あの美しさですからねー、見ているこっちも余計ツライです。

原題は「ウォータールー橋」ですが、昔の映画なので「哀愁」というありきたりなというか、昔はこういう題名をよくつけてたなっていう邦題が付いていますが、中身は「哀愁」なんてもんじゃない。最後にこの主人公がとった行動なんてまったく「哀愁」なんて言ってられませんよ。悲しすぎます。

でも、なんか変ですけどこういう物語を見るとちょっとホッとしてしまったりもしますね。なんか純情というかこう貞節っていうんですか。主人公は娼婦になったんだから、貞節というのはおかしいかもしれないけど、それは時代がそうさせただけで、やっぱり好きな人に対する気持ちは純粋なものだったんですもんねぇ。そういう意味ではすごくロマンチックな作品と言えるでしょうね。メロドラマ調ですけど。

セブンソード

2005-09-27 | シネマ さ行

試写会に行ってまいりました。眠たさとトイレに行きたさを我慢しながら見ていたので、もしかしたらマトモなレビューじゃないかもしれません

“「HERO」「LOVERS」に続く第3弾”なぁんて言われてますけどねぇ、あちらはチャンイーモウ監督、そしてこちらはツイハーク監督。第3弾と言われても…前の2作のファンを呼び込もうということなのかもしれないけど、この二人の監督は作風がまったく違うのだから、“第3弾”のつもりで行くとがっかりするかもしれない。逆に、ツイハークのアクションファンならば嬉しい作品なのかもしれませんね。

ワタクシ個人的にはストーリーがあんまりでした。伝説の七つの剣と七人の剣客という設定は、とても魅力的だし、映像も物語も超かっこいーく仕上げることができる題材って感じなんですが、ところがどっこい七つの剣も七人の剣客も掘り下げがなく観客が置き去りのまま話がどんどん進んでいっちゃった感じがあったんです。残念。全部をいろいろ見せようとしすぎたという印象でした。こんなシーンいらんやろ?というシーンが多くある反面、もっと説明してってとこもあって。

映像やアクション的には先にも書きましたがツイハークファンには嬉しいものなのかもしれません。「これってCG?それともほんまにやってんの?」と思わされるところは中国映画ならではかな。これがハリウッド物なら、「どうせCGやろ」ってはなから思っちゃいますからそれと、ワタクシは少年ジャンプとかそういった少年誌の格闘技系マンガが好きな方にはいいんじゃないかなーと思いました。

オマケ1世代限定でしか分かりませんが、悪役どもの顔の刺青が昔、まちゃあきがやってた「西遊記」に出てくる妖怪のメイクに似ててププッって思っちゃいました。

オマケ2阪神or野球ファン限定でしか分かりませんが、悪役の女頭領みたいな奴の右後ろにいた奴が阪神の金本選手に見えてしかたなかったです。ちょっとチェックしてみてください。


マイビッグファットウェディング

2005-09-26 | シネマ ま行
アメリカでサプライズヒットとなったこの作品。日本ではそんなにヒットしたという印象はないな。アメリカではこの映画のヒットに続いてTVシリーズ化されたけど、TVのほうは評判が悪くてすぐに打ち切りになったらしい。この主役の女性ニアヴァルダロスの経験を基に書かれたらしいです。

ギリシャ系アメリカ人の女性がギリシャ系じゃないアメリカ人男性ジョンコーベットとの結婚を望み、それでギリシャ系ファミリーは大騒ぎするというお話。いわゆる異文化衝突系ラブコメディというところです。

ギリシャ系ファミリーのことはかなりオーバーに描かれているんだろうけど、この親戚たちが結構笑える。かなりウルサイ印象ですけどね。こういうジャンルのコメディはもちろん最後はうまくいくんだけど、現実には悲劇が起こる場合もあるんだろうな。なんか文化を守ることと、子供の幸せとどっちが大切なんかなーと考えちゃいますね。けど、親はその文化の中で生きることが子供の幸せと信じてるから埒があかない。

そう信じきっているのがこういうお話には欠かせないガンコ親父ってやつですね。このガンコ親父に対して母ちゃんがすごくいいです。このおかんが、娘に言います。   「家族の頭は男の人。だけどね、女は首なの。頭がどこを向くかを決めるのは首なのよ」表面上はこのガンコ親父が一番偉いように見えても、操ってるのはおかんのほうなんですね。そのお陰で主人公もハッピーエンドを迎えることができます。いやー母強し。

髪結いの亭主

2005-09-23 | シネマ か行

これはただのヒモの話?そうかもしれん。

子供の頃憧れていた“髪結いの女”を夢見て大人になった少年ジャンロシュフォールは本当に“髪結いの女”アンナガリエナに出会い結婚する。しかも、子供の頃憧れていた“髪結いの女”よりも数段若くてきれいな女だ。この男のすることといえば、彼女が客の髪を切る間その周りでダンスを踊ることだけ。それがまた、奇妙に体をクネクネさせるアラブの音楽に合わせたどちらかと言えば気持ちの悪いダンスだ。ワタクシはこの男のダンスは嫌いだった。他にこの男がすることといえば、この“髪結いの女”を愛することだけだ。そして、彼女もこの男を死ぬほど愛している。そう「死ぬほどに」だ。

またこの“髪結い”という表現がとてもいいではないか。「美容師」でも「パーマ屋」でも「理髪師」でもなく“髪結い”である。この言葉の響き。なんかそそられるではないか。主人公は“髪結い”に憧れたが、ワタクシはこの“髪結い”の亭主というポジションに憧れずにいられない気持ちになる。

この彼女の最後の選択に関しては、疑問を感じながらも完全に分からないわけではない気持ちにもなる。ワタクシ自身は絶対にそんなことはしないけど。この男にしても、彼女が取った行動に対して、幸せそうに最後にあの気持ち悪いダンスを踊ってみせるのだ。この男の気持ちも分からなくはない。

愛の表現の方向性というのは様々なわけで、これが究極の愛とか言われると抵抗を感じるけど、これも一つの愛の形と思うと受け入れられる気がする。

ただ、単なるヒモの話やん。と言わずに、そういう概念を捨てて見てほしい。


ステルス

2005-09-22 | シネマ さ行
注:ネタバレあり

んー、これってなー。なんだかね。途中までは面白いかな、もしかしてと思いながら見てたんですけどね、後半に進むにつれて、「いやいや、いくらなんでもそれはあかんでしょ」って苦しくなってきましたね…

これは、「ナイトライダー」ステルス機バージョンっつーんですかね。その無人ステルス機がどんどん学習していくんですから、「ナイトライダー」ほど単純ではなくて、そのあたりは「ターミネーター」入ってるなーと思いながら見てました。

米軍がそんな最新鋭のAIステルス機(EDIっちゅう名前です)を開発、実験するだとか、3人のパイロットジョッシュルーカスジェシカビールジェイミーフォックスの友情だとか恋愛だとか、上官サムシェパードの陰謀とか、「まぁええとしょ、ええとしょ」と思いながら見てたんですけどね、ジェシカビールが北朝鮮に不時着したあたりから物語がやたらとくさくなってくる。

よくワイドショーで北朝鮮が日本やアメリカを馬鹿にしてるというか、すごい鬼たちのように演出したドラマとか見せて、「信じられない」みたいな反応してますけどね、この映画見たら、北朝鮮人だってそう言うんじゃないの?って感じでしたね。ここでは鬼たちのように描かれているわけではないんですけど、いくらアメリカ海軍精鋭パイロットとは言え、あんな小娘相手に北朝鮮軍がよってたかって全く捕まえられないなんてねー。そりゃちょっとないんでなぁい?そりゃ、捕まる展開にするわけにはいかんけどねぇ。ほんでまた、それをEDIに乗って同僚が助けに行くわけですけど、北朝鮮で米軍のステルス機があんなにぶっ放しちゃったら戦争起きるでしょ。第三次世界大戦にもなりかねん展開ですよ、それ。

EDIも調子よく、命令に背いたり従ったりしてくれちゃうし、こっちも混乱するっちゅうもんです。

他にも「んな、アホなー」はいっぱいありますけど、中でも一番笑っちゃいそうになったのは、自分の不手際を隠すために部下を皆殺しにしようとした上官が逮捕されそうになったとき、独りにしてくれと言って自殺するときです。逮捕前に独りにしてくれなんて、軍人同士なら何しようとするか分かるでしょ。分かってて彼への友情からそうしたのかな。それならまだ理解できるけど。んで、その上官が自殺する前に「これが、政治家と軍人の責任の取り方の違いだ」なんて男らしい~みたいなことになってますけどねー、アンタ。あなたを全面的に信頼してた部下まで殺す陰謀を企てといて何が、責任の取り方じゃい。

映像的にはね、ステルス戦闘機が4機マッハで大空を飛び回るわけですから非常に迫力あります。幻想的平和主義者のワタクシでさえ「おぉかっこええ」と思っちゃいましたもんね。「トップガン」のデジタルリマスター版が出ましたけど、その頃からの映像技術の発展と戦闘機そのものの発展もあって多分目じゃないくらいこっちのほうが迫力満点なんじゃあないかしら?そういう映像が好きな方はどうぞ。

オマケ1エンドロールが終わってからの映像。。。試写会場では失笑が起こってました。。。映画始まる前にきちんとエンドロールが終わるまで見てくれなんて言っといてこれかい?っていうのがその失笑だったと思われます。

オマケ2キルギスタンで核輸送が発覚したとき、上官が「キルギスタン、ロシアから独立した小国だ」とか言うセリフがあるんです。あろうことか海軍のエリートがキルギスタン知らんわけないでしょ。これって完全に観客向けのセリフよなぁ…まぁ、マイナーな国ではありますけどねぇ。ご親切。







仕立て屋の恋

2005-09-21 | シネマ さ行
パトリスルコントの89年の作品。「髪結いの亭主」より前の作品だが日本では「髪結いの亭主」が話題になったので、その後に公開されたという作品だ。

アパートの前に住む女性サンドリーヌボヌールのことが好きで毎日彼女の部屋を覗き見ている仕立て屋の、近所からは嫌われ独りでボーリングをする男、というか、おっさんミシェルブラン。こういうストーカー的行為は映画やドラマの中では純愛と扱われることが多い。「トークトゥーハー」(7月3日)のように相手に危害を加えなければ純愛というのも成り立つのかもしれないが、実際にそれが自分への好意からであったとしても自分の部屋を覗かれてるとしたら、それはそれは気持ちの悪いものではないかなと想像するけど。

とにかくこの男、毎日毎日この女性の部屋を覗いていたので、この女性の彼氏が殺人を犯しその証拠隠滅を彼女に手伝わせているところを目撃してしまう。この女性もこの女性でこののぞき男にその罪をなすりつけようとするのだ。

「僕は君を憎んではいない。ただ死ぬほど切ないだけだ」悲しい男だ。この男の覗き行為はこの男自身の心理やこの女性の行動によって物語上は一気に正当化され(正当とまでは言わないまでも、少なくともさして悪いことではなかったかのように)るので、見ているこっちもこの男と一緒になって切ない気持ちになってしまう。

この女性もこの男に惹かれかけてたみたいだし、「自分はただ純粋にあなたのことが好きで見つめていただけだったのに。そんな僕にあなたがこんなヒドイ仕打ちをするなんて」とこっちもなんだかその気になってしまう。これはルコントの力なのかフランス映画の魔力なのかよく分からないのだけど、実際しばらくはワタクシの中で切ない映画No.1に輝いていたのであった。

フリーダ

2005-09-20 | シネマ は行

フリーダサルマハエックという人のことは「クレイドルウィルロック」っていう映画の中だったかなー、ロックフェラーセンターの絵を描くことになった彼女の夫ディエゴルベラに会いに現れたのは。それだけの記憶と知識しかなかった。それから、あのつながった眉毛とね。(それもこの作品の写真で知ったのだけど)つまりは何も知らないに等しかった。この作品の公開に合わせて開かれていた絵画展の宣伝ポスターで彼女の絵がどんなか知ったくらいだったから。そして、その絵はあんまりワタクシの好みではなかった。

ケーブルTVで放映していたのを見ました。フリーダの作品とか、彼女の夫の作品とかについてはよく分からないけど、この作品自体は映画としてよくできていたと思う。

冒頭にベッドのままどこかに移動するフリーダ。始め、彼女の葬式かと思っていたら、死体が喋った!!!と思いきや葬式じゃなかった。本当にベッドのままどこかに移動していたのだった。ここから、一気に彼女の学生時代にさかのぼり、ここに至る経緯が語られる。

いやー、学生時代のサルマハエックの制服にはちょっとキッツイもんがあったな。いくら彼女が小柄でもねぇ…それに、その当時の恋人をディエゴルナくんが演じていてほんっとに無理があった…ま、それは仕方ないとして…

ワタクシはフリーダという人がこんなに過酷な人生を送った人だとはまったく知らなかった。超女ったらしで画家で共産主義者の夫アルフレッドモリナを持ち、自らも画家であり、おそらく奔放な人生を歩んだであろうことは予想していた。だから、彼女が女と寝ようが、夫が亡命を支援しているロシア人トロツキージェフリーラッシュと寝ようがびっくりするこたぁないって感じだけど、学生時代のバスの事故で一生涯、後遺症に悩まされていたとはまったく知らなかった。

この芸術家たちの奔放さって色んな映画で描かれているけどほんと理解不能。フリーダも妹のことは信用してたんだろうけど、妹が独りで寂しかったことや夫の女ったらしっぷりを考えれば予想できなかったか、あの展開?夫の元妻と仲良くなっちゃったりするところもなかなか面白いシーンだった。元妻役のヴァレリアゴリノは久しぶりに見たなぁ。他にもアシュリージャドが友人の魅力的な女性を演じてたり、アントニオバンデラスがひょっこり登場したりするんだよね。

自身を障害者と呼びながらも活動的に精力的に人生を謳歌した彼女の根性ってすごい。すごく骨太のメキシコ女性というものを彼女の中に感じた。この作品が一人の障害者の半生を綴ったものに見えないのは、実際に彼女の人生がそういうものではなかったからなのだろう。彼女のパワーが乗り移ったような作品だったのかもしれない。そして、サルマハエックの演技力が素晴らしかったからこそ、そのパワーを表現しきれたのだろう。

それにしても、あの眉毛は…剃る気はまったくなかったのかなー。神から与えられた体をいじりたくなかったのかなー?


コールドマウンテン

2005-09-16 | シネマ か行

ニコールキッドマンジュードロウ。こんな夢のように美しい組み合わせはヴィヴィアンリーとクラークゲーブルくらいしか思いつかない。そう言えば、この話「現代版風と共に去りぬ」って言われてたっけ。配給会社はとかくこういう宣伝をしたがるけど、この映画「風と共に去りぬ」と同じなのは南北戦争下の南部アメリカで苦労する金持ちの娘というところだけであとはまったく違う。スカーレットオハラならあんな貧乏人のインマン(ジュードロウ)を好きになるはずはない。その分こちらのほうがずっと純情な物語に思えた。

せっかくの美しい2ショットだけど、一緒のシーンはとても少ない。ほとんど一目惚れのように恋に落ちた二人だが、身分も違うし、現代の男女のようにすぐに付き合い始めるわけもなくお互いもじもじしている間にインマンは南北戦争にかりだされていく。出発の日、耐え切れず人目も気にせずに交わしたキス。そのたった1回のキスを胸にお互い再会できる日を夢見ながら過酷な日々を過ごすのだ。

その間に色々なエピソードが語られる。一番の注目はもちろんアカデミー賞助演女優賞受賞のレニーゼルヴェガー。ニコールキッドマンの生活を支えてくれる重要な役。彼女は歯に衣着せない物言いのたくましい働き者の南部の女だ。生きる術を知らないお嬢様のニコールのお尻を叩いて働かせる。自分にヒドイ仕打ちをした父親のことも彼が年老いた今、許してあげるだけの器量がある。彼女の大らかさはその体形と声の大きさによく表れている。レニーが非常に頑張って演じた。

そして、キャシーベイカー。脱走兵の息子をかばって自警団から暴行を受ける。この暴行が痛すぎるそれでも息子をひたすらに守り続ける母。この自警団ってやつらが酷くてねぇ。男手の足りなくなった村を守るとか言いながら本当は自分たちの権力ばっかりを振りかざしてやがる。どこの世にも存在する腐った奴ら。そして、こいつらのせいで悲劇が起こるのだ…ほぼ分かっていた展開とはいえ、なんか心底ムカついた。

インマンが南軍から抜け出して彼女の元へ向かう途中にも何人かの人に会うんだけど、印象深いのはナタリーポートマン。夫が戦争に行った後、乳飲み子を抱えて独りで家を守っている。そんな彼女もやはり寂しくて不安なのだろう。インマンに添い寝してほしいと頼む。彼女の抱える不安が痛いほど伝わってくるシーンだ。

さて、軍隊を逃げ出したインマン。彼女に再び会うことができるのか。女のために軍隊を逃げ出すなんざぁ、ふてえ野郎だ。と思う人もいるでしょう。でもね、ワタクシはインマンの気持ち分かるよ。誰に何と言われようが、たとえ罪に問われようが、貫き通したい愛がある。(この辺りとてもアンソニーミンゲラ監督らしい)そして、その愛を知る人はとても幸運だと思う。


北京バイオリン

2005-09-15 | シネマ は行
中国の田舎にいる少年。母さんの形見のバイオリンを弾く姿以外はごく普通だが、バイオリンの腕前は天才的。彼のバイオリンの才能を伸ばしてやろうとお父さんはがんばってがんばってお金を貯めて少年を北京の音楽学校にやる。そこで、くたびれきった根津甚八のようなおじさん先生の個人レッスンを受けることになった。

この先生との関わりや近所のお姉さんに抱く恋心などが描かれるが、全体的にはかーーーーーなり野暮ったい感じ。これが田舎の風景だと素朴な感じがしていいのだろうけど、都会での話しなのでファッションとかがどうしても素朴以上だけど、洗練されていなさすぎてダサく見えてしまう。そのへんは、日本人の目から北京の人のファッションとかを見るから流行も違うしどうしようもないんだなー。

でも、息子のためなら何でもしてあげようというお父さんの一生懸命さは非常に心を動かされるものがある。それに反発する息子の気持ちも分からないではないけどね。年頃だし、そういう反発を覚えるのは当然。と言うか、そうであるほうが健康的なのかも。

けど、最後に明かされるお父さんが抱え続けてきた秘密がねぇ(ここでは言わないでおきますが)それまでのお父さんのけなげな姿を見ているので、思わず涙してしまいました。現代の日本では考えにくいですが、中国では実際にあるのかもなぁと漠然と考えたりしてしまいました。

ミッションクレオパトラ

2005-09-14 | シネマ ま行

映画を見る前にあまり色んな情報を入れるのが好きではないので、モニカベルッチがクレオパトラ役をやっているフランスのコメディ、そんな基礎知識しか持たずに見たワタクシはちょっと驚いてしまった。ここまでドタバタとは…しかも面白い。フランスのドタバタコメディっていうのは今まで結構ニガテなほうだったんやけど。こいつはイケました。かなりおバカですが。なので、おバカ映画が駄目な人にはかなりの苦痛になるかもです。

後から調べてみると何やらフランスでは超有名なアニメが原作でそのアニメのテーマパークまであって、この「ミッションクレオパトラ」という作品はそのアニメの映画化第2弾らしい。1発目(99年「アステリスクとオベリスク」)は日本未公開みたいですね。日本では有名じゃないアニメの映画化でしかもフランスのコメディですもんね。未公開も仕方ないかもしれません。で、今回はおそらくモニカベルッチが出ているということで公開にこぎつけたのでしょう。

舞台はもちろんエジプト。世紀のわがまま女クレオパトラがシーザーアランシャバこの人が監督も脚本もやった人ね)にエジプト人の偉大さを見せつけようと3ヶ月で宮殿を建てろと無茶苦茶な命令を出す。命じられた建築家ニュメロビスジャメルドゥブース「そんなん魔法の力を借りやな絶対ムリーこうなったら、あるあるさんとこの探検隊、、、じゃなかったガリア人の魔法使いの薬をもらうしかない!」というわけで、ガリア人の魔法使いパノラミックスクロードリッシュと戦士アステリックスクリスチャンクラビエとオベリックスジェラールドパルデューのところに助けを求めに行く。かくして彼らが宮殿建設を手伝うことになるのだが…

全体的な雰囲気は(分かる人にしか分からないけど)昔の「新春かくし芸大会」でやってたパロディのドラマみたいな感じです。井上純とかが主役やってたような。分かりにくいか。分かる人にはドンピシャなんですけどねとにかく、全編に「何それ?クスッ。何それ?クスッ。何やそれーーーーっ!!!!ガッハハー」的な笑いがちりばめられていて、芝居もなんかミョーーーーな間なんですよね。それが絶妙な間なんですけど。

かなりパロディも満載で分かるのもあれば、ここは明らかに何かのパロディなんやろうな、でも元ネタが分からんなみたいのも結構ありました。背景がエジプトなのをフランス語で演じてるっていうのも「おかしいやんけー」っていうところを作ってる本人たちが一番ネタにしてるところも笑わせますね。あと、名前が思い出せないときとかにエジプト人っぽい名前っていうのをいっぱい言うんですけど、「マチューカソビクス?マルコムエクス?パナソニクス?」とか言ってて笑える。 「アンチウィルス」っていう名前の奴まで出てくるしね。これがまたフランス語発音で言ってるからおかしくて。

あとは、登場人物たちがそれぞれに魅力的。アニメが原作と言われれば彼らのひとりひとりがきちんと肉づけされていて、(敵でさえも)チャーミングにしあがってることに納得。なかでもいつもガリア人のアステリックスとオベリックスにやられている海賊たちが「いかにも」な役どころで笑いのポイントをさらっていきます。主人公の二人も可愛くて、特に愛犬を大切に可愛がっているオベリックスを演じるジェラールドパルデューがオマヌケでめちゃくちゃ可愛い「可愛い」っていう形容詞からは一番遠いような人なんだけどねぇ。まずあの衣装(何なんだあの衣装は?)、髪型(三つ編みきゃわいい。でも、乙女というよりおばさんチック)表情、やることなすこと全部可愛い。子供みたいで食いしん坊でいつもオナカが空いてるんだよねー。「レンズ豆は飽きた。イノシシの肉が喰いたい!」って。かなりオベリックスのファンになっちゃいました。

オマケモニカベルッチの悩殺衣装も見所のひとつです。あんなにチラみせお尻の割れ目がきれいな人がいようか!!!

オマケ2ワタクシの友人のフランス人によると、モニカベルッチのフランス語ってネイティヴが聞くとかなりキュートらしい。彼女、イタリア人ですもんね。最近、フランス語喋ってるのが多くてイタリア人って忘れちゃいそう。けど、“ベルッチ”って思いっきりイタリア人ですよね。フランス語のなまりなんてワタクシにはもちろんまったく分かりませんけど。


奥さまは魔女

2005-09-13 | シネマ あ行
遅くなったけどやっと見れた。

可愛かったなー、ニコールキッドマン。今までの彼女の作品の中で一番可愛かった。やっぱこの人、演技うまいんだよねと再確認。なんか賞とかもらってもワタクシの中では今までは半信半疑なとこがあったんだけど、かなり幅広くこなしちゃってるもんね。

今回の魔女イザベル役は本当にニコールにぴったりだった。まぁ、ちょぴっと年取ってるかなって感じもしなくもないけど、彼女の美貌でそれもカバーですな。もう冒頭からいきなり彼女の魅力大爆発です。魔法使いの世界を飛び出して人間界で人間たちのように暮らす決心をしたイザベル。魔法はもう使わないと誓ったもののやっぱり物事がうまくいかないときはついつい魔法を使っちゃいます。そして、必ず「今ので最後よ」という彼女はとってもチャーミング。それに、今までは魔法でやっていたことを自分の力でするのが楽しくてしょうがなくてジュースの缶をただただ何本も開けて喜んでたりする姿なんてもう可愛すぎ。人間界のことを知らないイザベルのピュアさがとってもです。ファッションもレトロな感じなんだけど、ニコールにはよく似合ってますね。

主役のふたりがくっつく過程っていうのはまぁそんな特筆すべきことはないような感じで、ノーラエフロン監督らしいやり方でした。この相手役のウィルフェレルはハンサムじゃないジムキャリーって感じですかね。ドタバタと頑張ってましたね。

やっぱ、特筆すべきはニコールの魅力とそのパパを演じるマイケルケインでしょうね。このパパ、娘のことが心配でどこにでも現れるんだけど、スーパーで買物してるイザベルの前に色んな商品のキャラクターに扮して表れるとこがもう最高。ほら、よく冷凍食品とか缶詰とかのラベルにキャラが載ってるでしょ?なんか和田アキ子もCMでやってたようなやり方なんだけど、、、ポールニューマンの似顔絵にマイケルケイン、グリーンジャイアントにマイケルケイン。よくまぁ、こんな大御所俳優がやってくれたなという感じです。本人も結構楽しかったのかな。終始、このパパがくすくす笑いを誘ってくれちゃいます。ホントに魅力的な俳優さん。

ほかの脇役で良かったのはテレビクルーのニーナですね。とぼけた顔して思いっきり過激なこと言ってるんですよね。密かに。それがまたくすくす笑いを誘います。この女優さんヘザーバーンズってどっかで見たことあるーと思ってたら、「ユーガットメール」でまったく同じようなキャラでしたね。甘い声ですっとぼけた演技がなかなかGOODですねー。

残念だったのは、シャーリーマクレーンの魅力があまり上手に活かしきれていなかったことですね。もう少し、広げるなり話に噛んでくるなりしてくれたら良かったんじゃないかなー。せっかく出てくれてるんだし。あと、原作を覚えてないと分かんないキャラとかもいてちょっと混乱したとこもあったな。

ともあれ、全体的に(音楽も含めて)ノーラエフロン色に染まったこの作品。良かったのはただのリメイクにしなかったことですね。「奥さまは魔女」のリメイクを本物の魔女が演じちゃうなんて、設定だけですごく素敵だなーって思いました。


ファンタスティックフォー~超能力ユニット

2005-09-12 | シネマ は行

こういうタイプの作品があまり得意ではないワタクシは、ただ試写会が当たったからというだけで見に行くことにした。なんかアメコミの映画化にしては有名なのはジェシカアルバくらいであとの人はたいして有名でもないし、もしかしてB級???と思っていたら、アメリカでは結構ヒットしたらしいし、原作のほうもアメコミの元祖的な人気があるらしい。(上映前に出てくるお姉さんの説明ね)その説明の中で笑っちゃったのは、「スパイダーマン」(原作)のエピソードの中でこの「ファンタスティックフォー」に就職しようとするエピソードがあるらしい。…就職って。スーパーヒーローが???

このお姉さん、ずっと「超強力ユニット」って言っててさー、後で怒られたやろうな…映画の題名間違えたんじゃあな。かわいそ。

物語のほうは前半はなんでこの4人がこんな能力を身につけたかってことなんやけど、まぁ、そのへんは宇宙嵐っちゅうわけの分からんもんを浴びたからという、ハイ、みなさんあんまり深く考えないでくださいねー。ってとこです。

この4人っちゅうのが、

まず光の屈折を操れるようになったインヴィジブルウーマン、ジェシカアルバでしょ、

んでその元恋人(と書けば最後はどうなるか分かりますね?)で体が自由自在に伸びるようになったミスターファンタスティックでジェフゴールドブラムをちょっとすっきりさせたようなヨアングリフィス

その親友で体が岩みたいになっちゃったザ・シングは、ブルースウィリスとアンタッチャブルの山崎を足して2で割ったようなマイケルチクリス

全身炎男のヒューマントーチはジェシカアルバの弟役のクリスエヴァンス

なわけなんですが、この筋肉ムキムキのヒューマントーチくんが超軽いふざけ男で、本当に自分の周りにいたらぶっとばしたくなるかもしれんけど、映画の中では面白パートを引き受けてて結構笑っちゃいました。超能力が備わってはしゃいでる姿なんかは完全にガキそのものなんだけど、他の3人がクソ真面目に悩んじゃったりしてるもんだから、こっちもこのヒューマントーチくんと一緒になって「そんなに堅く考えんでもせっかくなんやから楽しんじゃえば?」って気になってくる。最後のパフォーマンスもいかにもいかにもでワタクシは好き。それに見た目もチャーミングだしね。女ったらし役も説得力ありで、このクリスエヴァンスくんは「セルラー」に出ていたらしいけど、まだ見てなくてお初にお目にかかりましたがこれから要注目ですね。

それで、その宇宙嵐とやらに当たったのはもう一人いて、そいつが悪役なんだけど、この人はなんだろ?体が金属?んで磁力を操れるのかな。そのミスタードゥームを演じるのはなんか四角いケビンスペイシーみたいなジュリアンマクマホンです。この人、死んだわけではなさそうだったので続編ありですかね。作るならうまく作ってほしいです。

なんかあんまり内容には触れてないけど全体的にテンポよくあんまりダレることもなく楽しめました。笑いの要素が多かったし飽きませんでしたね。それはやっぱり「TAXI NY」でもかなりのテンポの良さを見せてくれたティムストーリー監督ならではですね。最後にはこの4人のメンバーが可愛く見えてきたしなー。なんか好き。
こういうお話なのでツッコミどころはいっぱいあるけど、この際ぜーんぶ目をつぶっちゃいましょう。はい、深く考えない、考えない


デブラウィンガーを探して

2005-09-10 | シネマ た行
ロザンナアークェットが自分の人脈をフルに利用して作ったドキュメンタリーというか女優仲間へのインタビュー映画。何人かの女優の座談会的なシーンもあります。映画ファンにはたくさんの有名女優の話が聞けてたまらない面白さがあるのですが、こんなワタクシでもアメリカのTVシリーズで有名は人までは分からず結構知らない人も出ていたので映画をたくさん観ない人にとっては知らん人ばっかりーってことになりかねませんが、彼女たちが有名人ということを度外視しても働く女性、家庭を選んだ女性それぞれの苦悩や喜び、ハリウッドの内情話を聞くには十分興味深い作品だと言えると思います。

シャーロットランプリングヴァネッサレッドグレーヴのような大御所の話や一線から退いたジェーンフォンダがどんな瞬間が映画を撮っていて一番快感だったかを語るところはかなり素敵で、かつその快感を夫と子供のためにあきらめたことを後悔していない彼女はより輝いて見えた。彼女の夫はよっぽど素敵な人ということなのか。

その他有名どころではシャロンストーングィネスパルトローメグライアンウーピーゴールドバーグなどでしょうか。サルマハエックもメキシコの女性らしい発言をしていますね。

座談会(メラニーグリフィスの家らしい)では、久しぶりに見るマーサプリンプトンサマンサマシスダリルハンナケリーリンチパトリシアアークェットといった面々が。彼女らがハリウッドでプロデューサーたちにどんなイヤな目に合わされたかという話をします。

「中学、高校でモテなかったガリ勉野郎たちがスタジオの大物になって、女優を自分のものにしようとする」

「演技ができるかどうかではなく、fuckableかどうかで選ばれる」 (つまりヤレる女かどうかってことね)

とかいう話はホンマにそんなんあんねんやーって感じでした。

“若い”ということが重要視される世界で、「それでも整形なんてしたくないわ」という彼女たちには、 「嘘つけー、やってるやろー」と思ってしまったけど…
ま、ロザンナだって女優なんだからそんなことを暴いたりしないでしょ。

マルチェロマストロヤンニとカトリーヌドヌーヴの娘、キアラマストロヤンニが「自分の頑張ろうというモチベーションは他の女優の活躍ぶりからくる。」と言っていたのが印象的でした。役の取り合いなどやたらとスキャンダラスに女同士の争いを醜くマスコミは扱いたがりがちですが、本当に一流の人たちはそれぞれをライバル視しながらも理解し尊敬しあってるのではないかなーと思います。お互いの苦労を一番理解し合える仲だしね。

そして、個人的にはエマニュエルベアールが「どんなに頑張って仕事をしていても、いつか私を私の子供ごとさらってくれる王子様を待っているのよ。」と言っていたのが好きでした。(彼女のファンなので)

すべての発言に対して、ま、女優が言うことだからと話半分で聞きながらも結構聞き入ってしまった97分間でした。