鑑賞券が当たったので行ってきました。
「メリダと恐ろしの森」という邦題から「もののけ姫」のような環境問題とかそういう大きなテーマがあるお話なのかなぁと勝手に想像していたんですが、好奇心旺盛な姫さんのちょっとした反抗心が起こす騒動を描いただけのお話でした。あ、でも、面白かったですよ。メリダケリーマクドナルドは魅力的なヒロインだし、映像もすごく美しいし、クマに変身させられちゃったお母さんエマトンプソンもキュートでした。
いままでピクサーの作品というと、すごく革新的でスピード感があって笑わせてくれて泣かせてくれるというパターンでしたが、初めての女の子がヒロインのこの作品は昔ながらの絵本のおとぎ話を新しく創造したもので、もしかしたら革新的なものを作るよりある意味チャレンジングなものだったかも。それゆえのイギリス的な舞台の設定だったのかな。アメリカの子どもたちに異国を感じさせたかったのかな、と。言葉も思い切り訛りを強調したセリフ回しでしたしね。
ピクサーの映像の美しさには毎回びっくりさせられますが、今回も滝や川の水がまるで実写のようだったし、水がキャラクターに当たったりするシーンでは本当に濡れているようで素晴らしかったです。メリダの特徴的な赤い長い髪の揺れ方なども素晴らしかった。メリダが小さい子供の時は髪の毛がチキンラーメンみたいでちょっと笑えましたが。
恐ろしの森でどんな恐ろしいことが起こるのかと思いきや、魔女ジュリーウォルターズも決してものすごい悪意を持ってメリダを陥れたわけでもなんでもなく、ただお転婆な姫さんの願い事を聞いてあげただけで具体的な悪が登場はせず、単純な勧善懲悪物語ではないところも新しいおとぎ話と言えるかもしれません。
お母さんがクマになってからは、人間の心を持ったクマと本物のクマになってしまいそうな時の違いを瞳の形で表現していて、これも良かったです。人間の瞳のときのお母さんクマがすごく可愛らしくて魅力的でした。最後お母さんが本物のクマになっちゃいそうなときは泣けました。
いつものピクサーならお笑い担当で一番人気が出そうなメリダの弟の三つ子の出番がちょっと少なかったかなぁ。もうちょっと活躍してくれても良かったと思います。キャラで言うとワタクシはお父さんビリーコノリーが一番好きかな。ガタイは超デカいくせにお母さんに尻に敷かれていて可愛いです。
ワタクシは字幕で見たので大島優子の吹き替えは見ていないのですが、ネットで見る限り賛否両論ですね。予告編で見たときはうまいなぁと思ったんですがどうなんでしょう。
オマケ1お母さんが間違えて字幕版に連れてきてしまった小さい子がいて、絶対うるさいやろうなぁと覚悟していたら、ずっととても静かに見ていたので逆になんか可哀想になってきてしまいました。あんなにちゃんと見られる子ならなおさら吹替え版で見せてあげたかったな。
オマケ2本編の前に上映される「にせものバスがやってきた」と「月と少年」どちらも面白かったです。
「映画」もいいけど「犬」も好き。という方はこちらもヨロシクです。我が家の犬日記「トラが3びき。+ぶち。」