シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

ステルス

2005-09-22 | シネマ さ行
注:ネタバレあり

んー、これってなー。なんだかね。途中までは面白いかな、もしかしてと思いながら見てたんですけどね、後半に進むにつれて、「いやいや、いくらなんでもそれはあかんでしょ」って苦しくなってきましたね…

これは、「ナイトライダー」ステルス機バージョンっつーんですかね。その無人ステルス機がどんどん学習していくんですから、「ナイトライダー」ほど単純ではなくて、そのあたりは「ターミネーター」入ってるなーと思いながら見てました。

米軍がそんな最新鋭のAIステルス機(EDIっちゅう名前です)を開発、実験するだとか、3人のパイロットジョッシュルーカスジェシカビールジェイミーフォックスの友情だとか恋愛だとか、上官サムシェパードの陰謀とか、「まぁええとしょ、ええとしょ」と思いながら見てたんですけどね、ジェシカビールが北朝鮮に不時着したあたりから物語がやたらとくさくなってくる。

よくワイドショーで北朝鮮が日本やアメリカを馬鹿にしてるというか、すごい鬼たちのように演出したドラマとか見せて、「信じられない」みたいな反応してますけどね、この映画見たら、北朝鮮人だってそう言うんじゃないの?って感じでしたね。ここでは鬼たちのように描かれているわけではないんですけど、いくらアメリカ海軍精鋭パイロットとは言え、あんな小娘相手に北朝鮮軍がよってたかって全く捕まえられないなんてねー。そりゃちょっとないんでなぁい?そりゃ、捕まる展開にするわけにはいかんけどねぇ。ほんでまた、それをEDIに乗って同僚が助けに行くわけですけど、北朝鮮で米軍のステルス機があんなにぶっ放しちゃったら戦争起きるでしょ。第三次世界大戦にもなりかねん展開ですよ、それ。

EDIも調子よく、命令に背いたり従ったりしてくれちゃうし、こっちも混乱するっちゅうもんです。

他にも「んな、アホなー」はいっぱいありますけど、中でも一番笑っちゃいそうになったのは、自分の不手際を隠すために部下を皆殺しにしようとした上官が逮捕されそうになったとき、独りにしてくれと言って自殺するときです。逮捕前に独りにしてくれなんて、軍人同士なら何しようとするか分かるでしょ。分かってて彼への友情からそうしたのかな。それならまだ理解できるけど。んで、その上官が自殺する前に「これが、政治家と軍人の責任の取り方の違いだ」なんて男らしい~みたいなことになってますけどねー、アンタ。あなたを全面的に信頼してた部下まで殺す陰謀を企てといて何が、責任の取り方じゃい。

映像的にはね、ステルス戦闘機が4機マッハで大空を飛び回るわけですから非常に迫力あります。幻想的平和主義者のワタクシでさえ「おぉかっこええ」と思っちゃいましたもんね。「トップガン」のデジタルリマスター版が出ましたけど、その頃からの映像技術の発展と戦闘機そのものの発展もあって多分目じゃないくらいこっちのほうが迫力満点なんじゃあないかしら?そういう映像が好きな方はどうぞ。

オマケ1エンドロールが終わってからの映像。。。試写会場では失笑が起こってました。。。映画始まる前にきちんとエンドロールが終わるまで見てくれなんて言っといてこれかい?っていうのがその失笑だったと思われます。

オマケ2キルギスタンで核輸送が発覚したとき、上官が「キルギスタン、ロシアから独立した小国だ」とか言うセリフがあるんです。あろうことか海軍のエリートがキルギスタン知らんわけないでしょ。これって完全に観客向けのセリフよなぁ…まぁ、マイナーな国ではありますけどねぇ。ご親切。