シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

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ジャージーボーイズ

2014-09-25 | シネマ さ行

試写会に行きました。クリントイーストウッド監督の作品が好きなので見に行くつもりでしたのでラッキーでした。

世代的にザ・フォーシーズンズと言われてもピンとは来ないのですが、「Shelly」「Big Girls Don't Cry」「Can't Take My Eyes Off Of You」(君の瞳に恋してる)と言われれば、あぁーと分かるくらいではある。

今回はブロードウェイミュージカルの映画化ということでイーストウッドとしてはめずらしいけれど、音楽に精通している彼のことだからジャンルとしては得意なものだったのかも。元のミュージカルがそうだからか、イーストウッドにしてはめずらしくくすくすと笑えるシーンが多いのも本作品の見どころと言えそう。

ザ・フォーシーズンズの最初の成り立ちから成功をおさめ栄光を勝ち取り解散し、という長い年月を同じキャストで表現しなければいけないので仕方のないことなんですが、初めフランキージョンロイドヤングが「16歳」と言われたときにはズコーッとなりました。「え?32歳の間違いじゃないの?」と思ったよ。もちろん、それは始めだけでだんだん年相応になっていくわけですが。

フランキーヴァリの実際の歌声ってぱっと頭に浮かばないんですが、ジョンロイドヤングみたいな声だったんでしょうかね…正直言って彼のあの声は、、、なんかへーんな声ーって思ってしまったのですが、、、失礼。ミュージカルのほうも彼が演じているようですし似てるんですかね。あれだけの高音を出せるのはすごいと思うけど、なんかあの鼻にかかったようなヘリウム吸った後のような声はちょっと苦手だった。。。

内容としてはよくあるグループの波乱万丈といいますか、大ヒットを飛ばしていても内情は、、、みたいな話ですね。グループのリーダーでマネージャー的な役割もしていたトミーデヴィートヴィンセントピアッツァが大借金作って仲間に迷惑かけているにも関わらずまったく悪いとも思ってなくて開き直って文句ばっか言ってた姿には一発殴ってやりたい気持ちになりました。その借金を全部自分が歌って返すと言ったフランキーはすごいなぁ。やっぱりその辺がジャージーボーイズたるゆえんなんですかね。メンバーの一人ニックロッシマイケルロメンダはそんなものクソくらえって辞めちゃったけど、心情的にはニックの気持ちが一番よく分かる。

映画ファン的にかなりツボだったのは、最後のメンバー・ボブゴーディオエリックバーゲンを紹介したのが若い頃のジョーペシだったってこと。ジョーペシを演じるジョセフルッソが結構彼の雰囲気を醸し出していて笑えた。あと彼らをバックアップしていたマフィアのジップデカルロクリストファーウォーケンがラストにみんなと一緒に踊るのを見られたのも映画ファン的にはおいしいところでした。

フランキーの娘がドラッグで死んでしまって、その時にボブがフランキーを元気づけようとプロデューサーのボブクリューマイクドイルと一緒に作った曲が「Can't Take My Eyes Off Of You」だったというエピソードに一番感動したのに、それはミュージカル版の創作で本当はこの曲がヒットしたのはフランキーの娘が死ぬずっと前のことだったみたい。それにはちょっとがっかりだったな。

上映時間が長めですが、音楽もたくさん、笑いもあるし飽きることなく見られると思います。でもこれアメリカではコケちゃったらしいんですよねー。古臭い曲のミュージカルだから敬遠されたんでしょうか。日本人は好きそうなお話だと思いますけどねー。特にザ・フォーシーズンズが青春だったという世代にはたまらないかも。

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4デイズ

2014-09-24 | シネマ は行

ここ数年「〇〇デイズ」という題名の映画が多くて、どれがどれか分からなくなってきています。今回は4日間。

イスラム教に改宗したアメリカ人スティーブンアーサーヤンガーマイケルシーンによって国内3か所に核爆弾が設置され4日以内に爆発する。ヤンガーは自ら当局に捕まったがなかなか要求を言おうとしない。FBI捜査官のヘレンキャリーアンモスらはテロ関係者を逮捕したつもりが、実はその男は尋問のプロHサミュエルL.ジャクソンで、ヤンガーを拷問し爆弾の場所を吐かせる役目を負っていた。

拷問という手法に反対するヘレンだったが、政府はHの拷問に期待していた。Hは拷問の合間にヘレンに尋問をさせ、いわゆるグッドコップ、バッドコップの手法でヤンガーに自白させようとしていた。

Hの実際の拷問のシーンは思うほどエグくはないかな。内容はエグいけど、映像的にはそうでもないです。それよりもHとヤンガー、ヘレンとヤンガー、Hとヘレンの心理戦が結構面白かった。拷問の有効性について信じているか信じていないかという信条の部分もだし、有効性だけではなく人道性の部分でもぶつかりあうHとヘレンのやりとりが面白い。そして、ヤンガーの意図は一体なんなのか?その意図が分かった時のそれぞれの反応も興味深いものだった。

Hはヤンガーに対してもっとも過酷に接している人間でありながら、ヤンガーの中東からのアメリカ軍の撤退要求が出たときには、「奴の言うことはもっともだ。要求を飲んでやればいいじゃないか」と言う。しかし、テロリストとはネゴしないというアメリカ政府の方針は譲れない。まぁそりゃそうだわな。いくらヤンガーの言う事がごもっともだとしても、こんな方法で政府の外交方針を変更するなんて前例を作ったらこの先どんなテロ組織が同じ手法を取って来るか分からない。誰でも暴力に訴えれば政府の方針を変更できるってことになってしまうもんね。

ヤンガーの見せしめのためのプラスチック爆弾がモールで爆発して小さい子供を含むたくさんの人が死んでしまい、ヘレンがそのことについてヤンガーを責めるけれど、ヤンガーはあんなことはイラクでは日常茶飯事だ、お前たちアメリカ人は日々小さい子どもたちを殺しているんだぞと言われてしまう。そうなんだよな…このセリフを言われるとキツイよね。自分の目の前の一人が殺されれば大騒ぎするけれど、よその国でどれだけ多くの小さい子が自国の軍隊に殺されようと自分たちは関係ない。そういう顔して生きているのがいまの私たちなんだもんね。

Hも拷問したくてやっているわけではないのが垣間見えるのは良かった。でも、ヤンガーの奥さんをヤンガーの前で簡単に殺してしまうというシナリオはどうかと思ったなぁ。あれはヤンガーの前でわざとやってみせた芝居で奥さんはちゃんと生きているという設定じゃないと、Hがただ感情に任せて人を殺したことにしかならないよね。あとから生きている奥さんが裏で出てくることを期待していたんだけど、最後まで登場しなかったことを考えるとやっぱり本当に殺してしまったんだよね?

ようやく3つの爆弾の場所をヘレンに教えるヤンガーですが、Hはあまりにも簡単に場所を吐いたヤンガーを疑います。ここまで計算し尽してきた奴のこと、何か裏があるに違いない。ヤンガーの前で子どもを拷問しようとするH。それだけはやめてくれと懇願するヤンガー。Hは3つの爆弾の場所を吐いたということはこいつは4つ目を用意している!と言い子どもを拷問しようとしますが、FBIや軍もHを必死で止めようとしその間にヤンガーは奪った拳銃で自殺してしまいます。大失態。

そして、問題はここからです。ラストシーン。3つの爆弾を解除しに行っているFBI捜査官たちのいるとあるビル。そのビルの別のところに秘かにカウントダウンをしている時限爆弾。3、2、1、0。そこで映画は終わります。

やはりHの読みは正しかった。計算し尽したヤンガーの計画を読んでいたのはHだけだった。そこに甘っちょろい感傷の入るスキはない。

ただこのラストで公開されたのは日本だけらしいです。やはりテロリストの勝利となるラストで欧米で公開するわけにはいかなかったというところでしょうか。でもねぇ、映画としては、あくまでも映画としてはですけれども、このラストのほうが断然面白い、というかこのラストがなければ、なんじゃこの映画?ってなると思うんだよねー。そこまでの心理的な戦いとかHとヘレンのぶつかり合いとかが全部あのラストに集約されていると思う。ある意味このラストで見られたのはラッキーだったかも。

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ガーディアンズオブギャラクシー

2014-09-19 | シネマ か行

アメリカで結構ヒットしたらしいし、ブラッドリークーパーが好きなので見に行って来ました。ブラッドリークーパー、今回は「ハングオーバー!」の時よりもさらに顔のカッコ良さが無駄になってますね。なんせほら、彼アライグマの声の役だから。

幼いころに地球からさらわれたスターロードことピータークイルクリスプラットは、トレジャーハンターのヨンドゥマイケルルーカーに生かされて、彼の組織でトレジャーハンターになっていた。今回の仕事はとあるオーブを入手して売ることだった。途中悪者ロナンリーペイスの手先であるコラスジャイモンフンスーとその仲間に妨害されるがなんとかそれを手に入れて取引場所まで来た。

懸賞金を賭けられたピーターを追うアライグマ型のならず者ロケットとその相棒の植物型宇宙人グルートヴィンディーゼル、オーブを追うガモーラゾーイサルダナとともにノバ軍に捕らえられたピーターたちは4人とも刑務所に入れられる。仕方なく4人で協力し合って脱獄しオーブをコレクターベニチオデルトロのところに持っていくが、そこでそのオーブの持つ強大な力を知った彼らは刑務所で出会いロナンに家族の復讐を誓うドラックスデイヴバウティスタと共に、このオーブをロナンに渡さないための戦いを始めることになる。

主人公のピータークイルが軽い奴でそのキャラクター設定は悪くない。可愛らしいアライグマのロケットが一番口が悪いってのも面白いと思う。植物であるがゆえに"I am Groot."しか話せないグルートも可愛くて良い。ただちょっとなー、セリフがどうも笑わせようとしている感が見え見えなところがありました。いや、笑えるんですけどね。あんまりさりげなくうまい間でという感じじゃなかったな。

ノバ軍の司令官がグレンクローズなもんだから、どうもこの人が黒幕なんじゃないかっていう疑いが拭えなくて最後まで疑い続けてしまった。グレンクローズ、ごめんなさい。

全体的な世界観が、昔のインベーダーゲームみたいな雰囲気で好きだったな。映像はもちろん最新鋭のCGを駆使して作られているのだろうけど、ピーターが地球からさらわれたときに持っていたカセットテープがその年代(70~80年代)のものなので音楽がノスタルジックなためにそんなふうに感じたのかもしれない。ポッドに乗って逃げ回ったり、クライマックスの大きな戦艦にみんなで立ち向かったりするシーンは自分もその中の一人になったような気がしてとても楽しかった。

なんかどうもピーターは実は100%地球人ではなくて、どこかの星の人が父親だと最後に判明するので、これからその出生の秘密のようなものも続編で暴かれていくのでしょう。最後にグルートが死ななくて本当に良かった。こなごなになってしまって植木鉢に植えられたグルートがとても可愛かったな。

軽~い気持ちで見るには良い作品だと思います。

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LUCY/ルーシー

2014-09-17 | シネマ ら行

予告編を見て面白そうだなーと思ったので見に行きました。面白そうというか、正直なところ監督がリュックベッソンなので内容にはあまり期待していなかったのですが、スカーレットヨハンソンが超強い女性になりそうな感じだったし、強い女性のアクションが好きなので行ってきました。リュックベッソンは強い女性を描くのがうまいですからね。

がっ!!!感想は、なんじゃこりゃーーーーー???でした。

舞台はなぜか台湾。しょうもないボーイフレンドにはめられてマフィアに謎のカバンを渡すことになったルーシー(スカヨハ)。舞台は台湾だけどなぜかマフィアは韓国人チェミンシク。カバンを渡すだけのはずが気絶させられてお腹の中に謎の薬物を入れられ運び屋にさせられてしまう。その中継地点みたいなところでマフィアの下っ端にお腹を蹴られて薬物の袋が破れ、ルーシーの体内に謎の薬物がどんどん吸収されていく。その薬物は妊婦の体内で赤ちゃんの骨を形成するときに出る物質で、ルーシーの脳はどんどん覚醒していく。

その映像と同時に人間は脳の10パーセントほどしか使っておらず、その使用領域が増えるとどんなことが起こるかということをレクチャーしているノーマン博士モーガンフリーマンの講義が映し出され、観客はその講義の実例としてルーシーの変化を目の当たりにする。

脳をフルに使えるようになると、頭が良くなるとかそういうことじゃなくて、なんと他人を操作したり、物質を動かしたり、電気エネルギーを操作することができたり、時間を行き来したりできるようになるという。ってとこが「?」なんだけど、まぁそれはこの作品の設定だから受け入れるとして…

ルーシーは脳をフルに使えるようになったために、いま自分に起こっていることがなんなのかということも完全に理解し、それによって人間性が失われていくこと、自分の寿命はもう24時間ほどしかもたないことなども理解して行動を起こします。

当然このような危険な薬物を世界中に撒き散らそうとしている組織を潰すこと、それと同時に脳の権威ノーマン博士の存在を探しだし、自分が得た知識を自分が死んでしまうまでに博士に託そうと考えます。

脳をフルに使えるようになったルーシーは他人や物質をコントロールできるので、マフィアが殴りかかろうとしてもルーシーの前に透明の壁があるみたいに殴れないっていうシーンがあるんですが、なんかマフィアたちが滑稽過ぎて、でも笑えるって感じじゃなくてただただカッコ悪いシーンでした。そんなふうになってしまうルーシーなのでアクションらしいアクションはほとんどありませんでした。手をひょいってやるだけで大男が吹っ飛んじゃうし。まだ最初のマフィアから逃走するシーンくらいまではフル活性じゃなかったからカッコ良かったんですけどねー。

そんなルーシーなのに、博士に会いに行ってマフィアが追ってきたときは、マフィアの相手は刑事アムールワケドたちに任せて自分は博士に知識を残すためにパソコンに知識を移すという作業に入ります。映画的にアクションシーンを入れたいから刑事たちvsマフィアっていうシーンを作ったんだろうけど、あんなのルーシーが手でひょいってやれば終わりなのにねー。こっちの作業に集中したいからなんて理由づけは一応あったけど、脳をフルに使ってもそういうマルチタスクはできないってことか。

このルーシーが得た知識を博士に残すっていう一連のシーンが超意味不明。ルーシーが色んな場所や時間に移動して見たことを詰め込んでいるみたいなんだけど、別に生命の謎とかそういうことを解明した感じではなかったしな。最初の人類でルーシーと呼ばれている類人猿に知識を与えたのはこのルーシーっていうことなの?それはそれでもいいけど、結局ルーシーが博士に渡したかった知識って一体なんなのか全然分からなかった。そんなに頭が良いならもっと人類に役立ちそう技術開発とかさ、エコに役立ちそうな先端技術とかさ、そういうのを渡した方がいいんじゃないの?とか、思ってしまって。どうした、リュックベッソン。なんかちょっと哲学的な雰囲気にしたかったのかなぁ。それはあなたの得意分野じゃないから手を出さないほうが良かったんちゃう?って感じ。

とにかく活躍するスカヨハが見たくて見に行ったのに、それが見られなかったのが一番残念だったかな。それなら素直に「アベンジャーズ」見ろってことか。

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ケープタウン

2014-09-16 | シネマ か行

王子様的な印象で人気のあるオーランドブルームの汚れ役ということで興味がありました。

あのオーリーが飲んだくれで女にだらしない刑事役ということで、どーよ?と思っていたのですが、まずそのことに関して言うと、かなりハマっていて違和感ありませんでした。無精ひげでだらしない恰好で目も常に充血しているような感じで、切れたら何しでかすかという雰囲気もありつつ、でも悪い奴じゃないっていう雰囲気をうまく出せていたと思います。酔っ払いの疲れたメイクのせいか高校生の父親というのも変には感じませんでした。くたびれた刑事とはいえ、いままでで一番筋肉隆々だったんじゃないでしょうか。正直ワタクシはいままでオーリーがあんまり好きじゃなかったのですが、この作品の彼がいままで一番好きです。

ケープタウンで若い娘が撲殺されるという事件が起きオーリー扮するブラアンエプキンとアリソケーラ警部フォレストウィティカーが担当する。その娘の体内には麻薬が残っており、ここのところスラムで頻発している子供の失踪事件の現場で残されていたものと同じ麻薬だった。

このアリソケーラ警部という人の過去が映画の冒頭で流れていて、幼少時代父親が目の前で焼き殺されたというトラウマを持っているらしい。そして、その現場から逃げたアリ少年を警察が追い、警察犬に急所を噛まれた上に警官たちに暴行を受け、どうも性的に不能になってしまったようだ。

事件を追ううちに、スラムで失踪している子どもたちは薬物の人体実験に使用されていることが分かり、これは単なる麻薬売買の事件ではなく、もっと大きな組織ぐるみの犯罪であることが分かってくる。

舞台が南アフリカということで、やはりアパルトヘイトが絡むお話なのだけど、黒人で成功しているアリソケーラ警部は、マンデラ氏が提唱したように、白人たちを許し、お互いに融合する社会を作りたいという考えの持ち主であることが同僚たちとの会話から分かる。しかし、その彼を持ってしてもこのスラムの子どもたちの命を実験材料としか考えていない悪党どものことは許せなかったようだ。

結局切れたら怖そうだなと思われるブライアンが最終的には法を守り、この事件の黒幕に手錠をかけたのに、アリソケーラ警部はもう一人の黒幕を追い詰め殺してしまう。このクライマックスがなかなかに皮肉に思えた。

少女殺害事件が過去のアパルトヘイトの亡霊のような黒い組織につながっていくという筋書はうまくできていて楽しめました。おぉ、そんなふうにつながっていくのかと。

ただ、わざわざ冒頭で描かれているアリソケーラ警部の過去と、彼の人となりやこの事件との関連がいまいちちぐはぐな気がして、ソケーラ警部の過去とか性的不能という描写があまり必要のないものに見えたのが残念だったな。彼のじとーーーーっとした雰囲気はとてもよく出ていたしこの作品にマッチしていたとは思うのだけど。

世界の中でもワーストに入る犯罪多発地域のお話なだけに、アメリカのスラムなどを描いた作品よりもまだ一層暴力も過激で不気味な怖さがありました。

南アフリカは様々な言語が公用語として存在しているし、共通語としての英語もアメリカやイギリスの英語とは少し違っていたりして、この映画を英語圏の人たちも字幕なしで見られたのかなぁと余計な心配をしてしまいました。

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海外ドラマ忘備録14

2014-09-12 | 海外ドラマ

4月から長期間放置してしまいました。その間にたくさん最終回を迎えたので手短にまとめます。


「GLEE」シーズン1、2、3、4、5(終了)

マッキンリー高校のグリー部が解散してニューヨークのみになってから余計面白くなくなりました。高校のグリー部の話はどこへ???


「ダニーのサクセスセラピー」シーズン1、2(終了)

シーズン2で打ち切りだったようで中途半端に終了してしまいました。まぁまぁ面白かったんですけどねー。


「TOUCH」シーズン1(終了)

なんか都合の良い展開の物語でしたけど、ええ話やなぁというエピソードが多かったのでまぁよしとしましょう。


「REVOLUTION」シーズン1(終了)

面白かったです。ちょっと展開がのろくていらっとする部分もあったけど、先がどうなるのか気になるお話でした。シーズン2で打ち切りになったらしいんですよね…ちゃんと終わってるのかな?中途半端だったらイヤだなぁ。


「クレイジーワン」シーズン1(終了)

先日亡くなったロビンウィリアムズ。残念です。ドラマ自体はなんか中途半端に終わりましたね。ちょっと日本人には分からない笑いも多かったかも。


「ブラックリスト」シーズン1(終了)



最初は一話完結型かと思いきやレイモンドレディントンジェームズスペイダーとエリザベスキーン捜査官メーガンブーンの過去が色々と絡んできてキーンの夫トムキーンライアンエッゴールドもなんやワケの分からん組織の人間で、って後半は毎回ゾクゾクする展開でしたねー。レディントンはどんどんカッコ良くなっていくし、シーズン2も始まるみたいなのでかなり楽しみです。


「レイドノヴァン」シーズン1(終了)

結構高評価なドラマらしいんですが、ワタクシはあんまり面白くなかったなぁ。なんか父と子の確執がうだうだとしつこいくて、誰の気持ちも全然理解できなくて。シーズン2やるみたいですけど、もう見ないかな。


「NCIS」シーズン1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11(終了)



ジヴァコートデパブロと交代で入ってきたエレノアビショップエミリーウィッカーシャムがなかなか良い味を出しています。長い間レギュラーが変わらなかったのでここらで良い気分転換になっているのではないでしょうか。
ニューオリンズ支局が登場してLAに続くスピンオフができるというウワサですがどうなっているのでしょうか。
最終回は亡くなったギブスの父役ラルフウェイトを偲ぶ回でしたね。ギブスのお父さん大好きだったなぁ。寂しくなるけど良い回でした。


「ウォーキングデッド」シーズン1、2、3、4(終了)

やっと「終着駅」で再会したと思いきやーーー!なんなんだあの最終回は。シーズン5が気になって仕方ないよー。てか、もうほとんどゾンビ関係ないね。シーズン4は好きなキャラクターが死ななかったので良かったです。カールチャンドラーリッグスがどんどん素敵な青年に成長していますね。


「ママと恋に落ちるまで」シーズン1、2、3、4、5、6、7、8、9(途中)

いよいよファイナルシーズン。ファイナルシーズンは1話からいきなり「ママ」が登場してびっくりした。実はこないだアメリカのエミー賞を見ていたら向こうでは最終回が放映されたあとなので、思い切りネタバレを聞いちゃいました。。。残念。ま、でもオチを知ってしまったとはいえ、一回一回がめちゃくちゃ面白いのでファイナルシーズン楽しみたいと思います。シーズン8ではバーニーニールパトリックハリスのバチェラーパーティの回が最高に面白かったです。


「ロイヤルペインズ」シーズン1、2、3(途中)




ジルジルフリントはまたウルグアイに行くとか言いだしてハンクマークフォイアスタインとの仲はどうなるのかな。エヴァンパウロコスタンツォの恋人ペイジブルックドーセイは何を隠しているんだろう?2人のお父さんがせっかく刑務所に行って消えたと思ったらまた出てきたなぁ。お父さんのエピソードいらない。ディヴィヤレシュマシェティは両親から勘当されちゃいましたね。でも彼女ならきっとやっていけるでしょう。


「ボディオブプルーフ」シーズン1、2(終了)

シーズン2ではミーガンダナデラニーが娘レイシーメアリーモーサとうまくいっていて安心して見られました。アウトブレイクの回では所長ジェリライアンが感染したのを隠していたのが「ありえねー」と思ってしまいました。
シーズン3まであるようなので一応全部見たいです。


「モダンファミリー」シーズン1、2、3、4(途中)

もうこれは安定した面白さ。シーズン4に続いてすぐ5も始まります。ダンフィー家のアレックスアリエルウィンターがどんどん成長してきてヘイリーサラハイランドとどっちがお姉ちゃんか分からなくなってきちゃいましたね。プリチェット家に赤ちゃんも増えてますます楽しみです。


「24」シーズン1、2、3、4、5(途中)

いきなりトニーカルロスバーナードとデスラーレイコエイルスワース夫妻がふっとばされてビックリしました。しかもデスラー死んじゃうしーーーー!すごく好きなキャラクターだったので悲しいです。パーマー元大統領デニスヘイスバードも。ひどすぎる。ローガン大統領グレゴリーイッツェンはムカつく奴ですよねー。決断もできないし。大好きなショーンアスティンが出演してると思ったらなんだか情けない役だった。


「フリンジ」シーズン1、2、3、4、5(終了)



スーパードラマTVがなかなかファイナルシーズンを放映してくれないので業を煮やしてレンタルしました。ついにオブザーバーに侵略された世界。ピータージョシュアジャクソン、オリビアアナトーヴと娘エッタジョージナヘイグの再会が切なかった。このジョージナヘイグが本当にピーターとオリビアの中間のような顔立ちでキャスティングが上手だなと思いました。ファイナルシーズンは切ないシーンが多かったな。泣けるシーンもたくさんありました。オブザーバーが侵略してきた世界でいままでの「フリンジ」とあんまり関係ないやんって思ってたらこれまで登場した色んな機械や武器、ウィルスなどがどんどん登場して嬉しかったです。最後にちゃんと赤の世界に行って未来のフォリビアとリンカーンセスガベルと再会したのも良かったなー。まぁとにかくきちんと最後を結んでくれて非常に楽しめたシリーズでした。オープニングやCM前のグリフもとても凝っていたし何度見返しても新しい発見ができそうなドラマです。


「NYボンビーガール」シーズン1(終了)

もうすぐシーズン2が始まります。めちゃくちゃ楽しみ。好き嫌いが別れるコメディだと思うんですけどね。我が家はバカ受け。


「NCIS:LA」シーズン1、2、3、4、5(途中)



シーズン4が超気になる終わり方をしたのでシーズン5をとても楽しみにしていました。ディークスエリッククリスチャンオルセンの拷問のトラウマがきちんと描かれているのが好感が持てました。Gカレンクリスオドネルのお父さんの話の回は切なかったけど、まだお父さん生きてるんですよね。これからきっと登場してくれるでしょう。


「キャッスル」シーズン1、2、3、4、5(途中)



ベケットスタナカティックとキャッスルネイサンフィリオンがくっついてしまったので、面白くなくなるかなぁと思いましたが、なんか別のドラマになったようではありますが、結構楽しめます。まぁなんでベケットほどの美人があんなおっさんに魅かれるのかってのは永遠の疑問ですがね。アレクシスモリーC.クインが誘拐された回は助かると分かってはいてもドキドキしました。ライアンシーマスディーヴァーが潜入捜査する回も良かったな。


「アメリカンホラーストーリー」シーズン1、2、3(終了)



シーズン3はいままでの中でダントツ面白かったです。現代に生きる魔女の世界を描いていて実在したマリーラヴォーアンジェラバセットやデルフィーンラローリーキャシーベイツの話を盛り込みつつ非常にうまくできたお話でした。魔女の世界だけに怖ーいオンナたちがたくさん登場するのがめちゃくちゃカッコ良かったです。映像的にはかなりエグい部分も多かったので苦手な人はダメかもしれません。魔女の長であるスプリームをフィオナジェシカラングから引き継ぐのはゾーイタイッサファーミガだと思ったんだけどなー。読みが外れました。ジェシカラングとキャシーベイツがエミー賞を受賞しましたが、アンジェラバセットが一番カッコ良かったので彼女に取って欲しかった。


「ブレイキングバッド」シーズン1、2(途中)



アメリカでの評判がめちゃくちゃ良くてエミー賞総ナメだったので放映を楽しみにしていた作品です。最初はちょっととっつきにくいけど、なんか独特のブラックユーモアで徐々に面白くなっていった感じです。ジェシーピンクマンを演じるアーロンポールはエミー賞の授賞式で見たとき、ピンクマンそのまんまでなんか落ち着きのない雰囲気だったので、あれは演技ではなかったわけ?と思いました。ウォルタージュニアRJ.ミッテが思春期特有の反抗も見せたりはするけど、基本的にはすごく良い子で可愛くて好きです。奥さんスカイラーを演じるアンナガンの演技にたまに圧倒されることがあります。彼女もエミー賞を受賞しました。


「マインドゲーム」シーズン1(途中)



アメリカではたったの5話で打ち切りになったらしいんです。面白いのになぁ。キャストもクリチャンスレータースティーブザーンという映画マテリアルを持ってきてるのにね。5話で打ち切りになったけど13話まで撮ってあるからシーズン1の最後までは一応きちんとあるみたいです。このドラマきれいどころが3人も出ているんですよねー。メガリンエキカンウォークジェイミーレイニューマンキャサリンカニンガムです。男たちがむさ苦しいからきれいどころを集めたんですかね。それでも打ち切りになっちゃったようですが。


「クリミナルマインド~特命捜査班レッドセル」シーズン1(途中)

「クリミナルマインド」のスピンオフ作品。FBI長官直属の組織で非公式捜査班らしいのですが、、、扱う事件がどうしてこのチームが扱うのか分からない事件ばかり。こんなのいつも普通にBAUが解決してるじゃん。なんか全然特命感がないんだよなぁ。非公式だからFBIのプロトコルを守らなくてもいいらしんだけどさー、そんなの裁判で通用すんのかな?本家からペネロピガルシアカーステンヴァングスネスは出てるんだけどやっぱペネロピはモーガンとのコンビじゃなきゃね。


「プリズンブレイク」シーズン1(終了)

すごく人気のあったシリーズですね。再放送があったので見てみたのですが、あまりワタクシは合いませんでした。主役のウェントワースミラーの演技を好きになれなかったのも一因でした。シーズン2以降は見ません。



ちょっと盛りだくさん過ぎですね。もう少し小出しに紹介するようにします。

コメント

さよなら渓谷

2014-09-09 | シネマ さ行

公開時、集団レイプ事件の加害者と被害者が夫婦になっている話。と聞いて、は???と思ってまったく見る気がしなかったのだけど、今回ケーブルテレビで放映していたので見てみることにしました。

んんん…まぁ映画作品としては悪くないんではないでしょうか。この作品に出てくるこの加害者と被害者がなぜ一緒にいたのかという部分の説明はきちんとできていると思う。このお話の中の説明は完璧だと思う。ただどうしてもどこか割り切れない、もやもやする、という感想は残る。頭で理屈は分かっても心がついていかないとでも言おうか。そういう感じ。

この尾崎俊介大西信満とかなこ真木ようこの内縁の夫婦の過去は思わぬところから明るみに出る。彼らが住むぼろアパートの隣の家で幼児が母親に殺され母親が逮捕され、尾崎がこの母親と不倫関係にありその子どもを殺すよう教唆したのではないかという容疑がかかる。そこへ妻かなこが警察に夫はその子の母親と不倫関係にあったと証言したことで尾崎は連行される。この事件を調べていた記者・渡辺大森南朋は尾崎夫妻の過去へと調べを進めていく。

その過程で尾崎が大学時代、集団レイプの加害者として大学を中退しており、その被害者というのがかなこ(本名ではない)だったということが分かる。なぜレイプ事件の加害者と被害者が共に暮らしているのか。徐々に事件以来2人が歩んだ道が明かされていく。

かなこは事件以来、婚約しても事件を理由に破談にされ、その後結婚した相手からは事件を理由に暴力を受け、自殺未遂を2回していた。その後尾崎と再会。大学の先輩のコネで小さな証券会社に勤めていた尾崎は結婚まで考えていた女性がいたが、かなこと再会したことにより2人で堕ちていく道を選ぶ。かなこは尾崎に復讐のつもりで一緒にいたのだろうか。「私が死ぬことであなたの気が楽になるのなら生きてやる。あなたを殺してあなたが楽になるのなら私は絶対にあなたを殺さない」と言うかなこ。“一緒に不幸になる”それだけが2人が一緒にいられる条件だった。

渡辺の相棒記者鈴木杏が言った「尾崎といれば自分の過去を隠す必要がないからなのか」という一言だけはなるほどと思ったが、実際集団レイプ事件の被害者のPTSDがかなこのように消化されるというのはあまりにもファンタジーの世界のような気がしてならない。高校生だった自分を集団レイプした相手と夫婦として暮らし連日のようにセックスをしているという設定にはどうしても納得はいかなかった。それからいくら若かったとはいえ、女性を集団でレイプした男といまの尾崎の人物像があまりにもかけ離れていて、同じ人間だとは思えない。あんなことをする奴がこんな殊勝な男になるかなー?過去の尾崎と現在の尾崎の架け橋がまったくなくて納得いかない。

かなこが警察にウソをついて尾崎を逮捕させたのは、尾崎への復讐心かそれとも「死ねと言われれば死ぬから」とまで言う尾崎を試したのか。実際尾崎は妻の証言は正しいと警察でウソの自白をしている。それはかなこからされることは何でも受け入れるという証明だったのだろう。そして、いったんその証明がされてしまえば、かなこは満足したのか証言を撤回している。警察もいい迷惑だね。

警察に釈放されたあと、テーブルを買い棚を買い気持ちも新たに生活をと思った矢先、かなこは尾崎の前から失踪する。“2人で不幸になる”それだけが一緒にいられる条件だったので、ふと2人で幸せになりそうになってしまったのからなのか。それまでにはかなこも尾崎に魅かれていただろうし、かなこが幸せになるのはいいとしても尾崎まで幸せになってしまいそうだった。それはかなことしてはできない相談だったというわけか。それでもいつか必ずかなこを探し出しますよという尾崎。

最後に渡辺が尾崎に聞く。「かなこさんに出会わなかった人生と出会った人生のどちらを選びますか?」と。映画は尾崎の表情のアップで終わり、尾崎はその質問には答えないのだけど、おそらく「かなこと会った人生を選ぶ」と考えていそうで虫唾が走った。だってかなこを探し出そうとしている男なんだもの。そりゃ会った人生を選ぶでしょう。でもさ、あなたにさえ出会わなければかなこはあんな目には遭わなかったんだからさ、本気でかなこのことを思うなら自分とかなこが会わなかったほうが良かったと思うはずでしょう。でも、結局尾崎は自分の幸せを考えている。そんな気がして吐き気がした。しかも自分がかなこを探し出すことがかなこの幸せとか思っていそう。っていうのはワタクシの勝手な妄想ですがね。。。ここの解釈はそれぞれにゆだねられているのでしょう。ただ尾崎を幸せにしてしまいそうだから出て行ったかなこには溜飲が下がりました。この後かなこには良い人生があってほしい。

この作品で日本アカデミー賞主演女優賞を取った真木よう子ですが、どうなんでしょうね…彼女の演技はうまいのかどうかいまいち分かりません。激しいベッドシーンに挑んでいるという大胆さと演技力は別に関係ないと思うのでね。。。まぁがんばってるよねーとは思うけど。

読み返すと悪口しか書いていないですね。。。完全にフィクション、ファンタジー、として見るならばいいかなと思います。集団レイプの被害者がたとえ15年の時を経たとしてもその加害者と幸せになるなんて妄想爆発のお花畑もいいところだとはっきり言って思っています。でもこのブログでは過去の作品の場合は自分が面白くなかった作品は取り上げないことに決めています。この作品に関してはかなり評価が難しい。でもあくまでもお話として、映画としてはきちんと成り立っていると思うし見ていて色々と考えさせられるし悪くないと思います。見るときは精神的な覚悟が必要かと思います。

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かぞくのくに

2014-09-08 | シネマ か行

これも公開時に見逃した作品。ケーブルテレビで見ました。ヤンヨンヒ監督の実体験を基にした作品。

北朝鮮への帰国事業で25年前に日本から北朝鮮に渡った長男ソンホ井浦新。このたび病気の治療のために日本に一時帰国することが許され、アボジ(父)津嘉山正種、オモニ(母)宮崎美子、妹リエ安藤サクラは大喜びでソンホを迎える。

帰国事業について分からない方にはググッていただくとして…ワタクシもこのお話が始まってしばらくはちょっと納得のいかないものがあった。25年振り?ソンホっていくつよ?どう見ても40歳代前半にしか見えない。ならいくつの時に日本にいる家族と別れて単身北朝鮮に渡ったの?という疑問が頭をもたげていたからだ。

しばらく見ているとどうもこの家族のアボジは、北朝鮮の社会主義と思想を同じくしているらしいということがアボジの弟テジョおじさん諏訪太朗の話から分かってくる。テジョおじさんはどうやら日本で商売に成功しお金は随分持っているっぽい。ソンホとリエのことは自分の子供のように可愛がっており、ソンホの帰国のために北朝鮮側に随分寄付もしたようだし、ソンホにもお小遣いと言ってそこそこのお金をぽんと渡してくれる。テジョおじさんはビジネスが成功している分、資本主義万歳と思っているようだけど、アボジはそうではないようだ。そのアボジの思想のためにソンホはたった16歳で単身北朝鮮に渡った。そのことがはっきりと分かるのはお話が後半になってからなので、その間さきほど書いた疑問が気になって仕方なかった。

一時帰国の期間は3か月。オモニはあまり大はしゃぎはしていないが、長男が帰って来て一番嬉しいのはもちろんオモニだっただろう。アボジは病気の治療のためにも滞在を半年までなんとか延ばせないかと働きかけをしていた。妹のリエは一番はしゃいでいて、お兄さんと買い物に出かけたり同窓会の準備をしたりして、お兄さんの当時の恋人スニ京野ことみと会わせたりなんかもしていた。

しかし、ソンホはそんなリエのはしゃぎようとは裏腹に多くを語ろうとしない。家族の側にはもちろん監視役のヤン同志ヤンイクチュンが常に見張っていて、自由な発言はできないというのもあっただろうけど、それだけではなく、どうも25年間もあの国にいたソンホは普通に何も考えずに好きなことを言うということができなくなっているように見えた。しかもそれだけではなく、リエに対し工作員のような仕事をするつもりはないかと持ちかけてきて、そのような任務を言い渡されて日本に来たことが分かる。

兄にそんなことを言わせるあの国に対するリエの怒りをヤン同志にぶつけ、それでもまるで木で鼻をくくったような態度に怒りをぶつける場所がなく苦悩する姿が真に迫っていた。安藤サクラのここんとこの演技と監督の演出が非常に良かったと思います。あのどうしようもない感じ。よくある演出ならテーブルや壁を叩くとか窓を割るとかしちゃうとこですが、あの空中を拳で叩いている表現がとてもリアルでした。

病院で脳の腫瘍を診てもらうソンホだったが、滞在期間が3か月では思うような治療はできないと手術を断られてしまう。それでも引き受けてくれる医者を探そう、滞在を半年に延ばしてもらおうと家族が奔走する中、突然の帰国命令が下る。国から帰れと言われれば理由など聞かずにただ「はい!」と言って帰る。それが当たり前の国。こちらで生まれ育ったリエにはそんなこと納得がいくはずもない。そんなリエにソンホは言う。「あの国はそういう国なんだ。ただ従って思考停止して生きるんだよ。楽だぞ、思考停止」と。兄をそんなふうにしたあの国。そんな国にたった16歳の兄を送り込んだ父。リエはそんな父親を一生許せないと思った。そんなリエの気持ちが痛いほどに伝わってきた。

本当にどうしようもない。ソンホの家族は北朝鮮に残されている。もしこのままソンホが帰らないなんてことがあったら、北朝鮮の家族は強制収容所送りになるだろう。アボジもソンホがこんな目に遭うなんて思って北朝鮮に送ったわけではない。当時北朝鮮は「地上の楽園」と考えられていたのだから。

急な帰国が決まったとき、オモニは貯金箱を壊して慌てて出て行った。何を買ってやるんだろう。そう思っているとオモニはヤン同志に新しいスーツと靴とカバンを用意した。「日本から帰すのにあんな格好で帰せない」オモニにできる精一杯のあの国への抵抗だったのか。この先ソンホをずっと監視し続けるであろうヤン同志への心づけだったのか。どちらにせよ、母親の愛に涙が止まらない。

戻って行ったしまった兄のことを思いながらリエは兄が気に入っていたスーツケースを買いに行く。「お前こういうの持って世界中旅して来いよ」そう言っていた兄。自由に旅をするなんていうことは一生できないであろう兄。そんな兄の代わりに、というリエの決意が見えるラストだった。

これは2011年の作品である。その当時に見ていたら、ワタクシも大手を振って「日本のように自由ではない国」という見方ができただろう。でもいま2014年の日本で「自由に発言できない国」というのが他人事でなくなりつつあるような気がしてならない。

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恋するリベラーチェ

2014-09-05 | シネマ か行

公開していた時に見たかったのですが、時間が合わずレンタルして見ました。

アメリカではHBOがテレビ放映をしてエミー賞をいくつか受賞していたので、どうして日本では劇場公開なんだろうと不思議に思っていたら、どうやら題材のせいでアメリカでは配給会社がつかなかったらしい。人気のあるマイケルダグラスマットデイモンがゲイの濃厚ラブシーンを演じるなんてダメ。アメリカっちゅう国はそういう国ですね。

1950年代から80年代にかけて活躍したエンターテイナー・リベラーチェ(ダグラス)の舞台での活躍とゲイということを世間には隠しながら、私生活では若いツバメを拾っては捨てていたプライベートな部分を描く。主に1977年からのスコット(デイモン)との出会いと別れを描く。

リベラーチェ本人が動いている姿を見たことがないので、どこまで似ているのかっていうのは分からないけれど、マイケルダグラスがリベラーチェに扮して舞台に立つ姿がもう素晴らしい。あれを見て彼のことをゲイだと思わない人がいる、というか世間は彼のことをゲイとは思ってなかったなんて信じがたいですがね。。。マイケルダグラスはもちろんリベラーチェを研究して舞台を再現したのだろうから、リベラーチェの舞台ってきっとあんなだったんでしょうね。きらびやかな衣装に超絶ピアノと楽しいおしゃべり。多分当時としてはとても珍しい舞台だったんだろうな。なんかねー、リベラーチェがとっても可愛い人に見えました。ちなみにあの超絶ピアノは首だけ挿げ替えているかなんかのCG処理なんでしょうね。それでも全然違和感なくマイケルダグラス自身が弾いているようで最近のCG技術にびっくりです。なんかでもリベラーチェはゲイの男の人っていうより、可愛いおばちゃんみたいにも見えたな。良い意味で。

さてそのリベラーチェに気に入られたスコット。これもマットデイモンがめちゃ頑張ってます。まさか彼があのジェイソンボーンだなんて誰も思わないくらい。真っ白のホットパンツとかはいちゃうんだもんなー。

ラブラブ時代のリベラーチェとスコットの関係がまたすごい。スコットに身の回りの世話を全部させて舞台にも立たせてすべて与える代わりにスコットには全身全霊で自分に尽くさせるリベラーチェ。まぁ、そこまではお金持ちとその若い愛人という関係ではありふれていると思うんだけど、なんとリベラーチェの希望でスコットの顔を自分に似せて整形しようってゆーんだからすごい。スコットもその提案には戸惑うもののそこはやっぱり純粋に恋人というよりも主従関係という感じだから断れなかった。

ここで登場する整形のジャックスターツ医師をロブロウが演じているんだけど、よくいる美容整形の医師らしくこの人自身もすごい整形している顔で、ロブロウが目とか口元を思い切りテープで引っ張って登場したので笑ってしまった。

顔の整形までしたスコットでしたが、結局後釜の若いツバメが現れて自分は捨てられてしまうんですよねー。自分の前の人がそうだったように。それで2人は泥沼の慰謝料裁判まで至ってしまう…リベラーチェもなぁ、そんなに若いのをとっかえひっかえしたいなら、別れ際はきれいにしなきゃだめだよねー。そこんとこあんまり上手な人ではなかったようですね。

結局捨てられてしまったスコットですが、数年後リベラーチェがエイズを発症して亡くなる直前に呼び出されて会っているんですね。傲慢でわがままな恋人だったけど、愛が消えたわけではなかったんでしょうね。スコットにしてみれば、一般の人が見ることのできない夢を見せてくれたのも彼だったわけですから。

リベラーチェって本当にどうしようもない自分勝手な人だったと思うんですけど、なんかそういうのもスターだからこそ許されてしまうというのかな。天性のスターだったんでしょうね。そんな人でも他人を惹きつけずにいられないというような。それだけに病魔に侵された姿は悲哀に満ちていて見ているのが辛かったです。

主演2人の演技も素晴らしく自分からは程遠い夢の世界を垣間見せてくれる作品でした。大阪出身のメイクアップアーティストである矢田弘さんがエミー賞の特殊メイクアップ賞を受賞した作品でもあります。

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NOノー

2014-09-02 | シネマ な行

1988年チリ。軍事独裁を続けるアウグストピノチェト政権の信任継続延長を問う国民投票が行われることになった。ピノチェト政権は政治犯の拷問・投獄などを行っていたが経済的成長を成し遂げたため、国民に間では信任派がたくさんいた。庶民の間では長らくの独裁のため政治に期待しても無駄というあきらめムードもあり、当初は信任派が勝つであろうとされていた。

広告マンのレネサアベドラガエルガルシアベルナルは信任継続反対派の中心人物である友人ウルティアルイスニエッコから依頼を受け、信任派、反対派が選挙期間中にそれぞれ1日15分間流すテレビCMを作成することになる。

まず軍事独裁政権に対する信任投票でYESに投票する人のほうが多いと考えられていたという状況に驚いた。ブルジョア層は別としても庶民層までもが経済的発展を理由に数々の政治犯を逮捕・拷問・監禁している政権にYESというのだということに愕然とした。

当然NO派は、政権が行っている拷問での死者の数、行方不明者の数などを並べ立てたCMを作る。

広告マンのレネは言う。「こんなの楽しくない」

「は?」

である。

人々を苦しめる軍事独裁政権にNOと言うのに、「楽しくない」とは何事だ?と上層部と揉めるレネ。レネには広告マンとして確固たる自信があった。いくら正しいメッセージでも暗くて辛いだけのCMに人々は心惹かれないのだと。人々が目をやるのは楽しくて喜びにあふれて未来を感じさせるCMだと。

軍事政権側から嫌がらせを受けながらも着々とCMを作成するNO派。徐々に人々の間にNO派が増えていく。。。

という展開でレネのCMが人々の心を掴み、NO派が増えていっているっていうのはもちろん歴史が証明していることだから分かるんだけど、実はこの作品の作りではいまいち分かりにくい。巷に溢れるNOバッジとYESバッジではNOバッジしか売れないからYESバッジは置いていないとかいうニュースが流れたりはするんだけど、これもNO側が流している番組の一部だからこれが宣伝なのか事実なのか分からない。

この作品の場合、軍事独裁政権にNOと言う事によって人々が解放されたということを知っているからレネの作ったCMは素晴らしいという評価を下しがちだけど、これはどちらの側に使われてもおかしくはないわけで、CMで世論を変えることができるという証明としては、ある意味ではとても怖いことだなぁと思った。小泉政権が繰り広げたワンイシュー選挙を通じるものを感じた。世論なんて簡単にころっと騙されるものだなぁと。騙されるというと人聞きが悪いですが。

レネとYES派の上司ルチョグスマンアルフレドカストロの関係が興味深かった。グスマンはYES派でNO派に加担するレネに対して脅してみたり昇進の条件を出して懐柔してみたり、汚い手も辞さない雰囲気でレネを説得にかかるんだけど、レネの妻ベロニカアントニアセヘルスがデモで逮捕されたときなどは、当局に口を聞いて釈放させてくれて「上司の仕事だから」と言ったりして、政治的信条が違うというだけで友人には変わりないという態度でいた。

1988年の雰囲気を出すためか、ビンテージカメラで撮影されたらしく逆光がまぶしく映像も荒くて見にくい。確かに昔の時代の雰囲気は出てるんだけど、ワタクシはいまの普通の映像で撮ってくれたほうが見やすかったなぁという気がした。

レネに関して、レネのお父さんもどうやら政治犯的な人だったらしく、レネには海外で暮らした経験がある、とか、奥さんは別に男の人と暮らしている、とか、はっきり語られないけどほのめかされるだけということが多くてちょっと謎な部分も多かったです。

ガエルガルシアベルナルは顔が可愛らしくて背も小さいから、大人の役者になりきれるのかなーと余計な心配をしていましたが、こういう役をやってもまったく違和感がなくなってきました。これからも楽しみな役者さんです。

小さな劇場ではありますが、立ち見が出ていました。注目されている作品のようですね。

オマケ話と全然関係ないんですが、ガエルくんの後ろ髪が1、2本ちょろっと長いのが気になって仕方ありませんでした。本物のサアベドラさんがそういう髪型だったのかな。

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わたしは生きていける

2014-09-01 | シネマ わ行

作品の紹介を読むと一風変わった設定だったので面白そうだなと思って見に行きました。主演のシアーシャローナンはとても注目している若手女優さんという理由もありました。

16歳のエリザベス(シアーシャ)はアメリカからイギリスに住むいとこたちに初めて会いに来た。彼女は父親のつけたエリザベスという名前が大嫌いで周りの人にはデイジーと呼んでと言っている。髪を金髪に染め鼻ピアスをし常にヘッドホンで音楽を聞いている反抗期まっただ中といった雰囲気のデイジー。空港に迎えに来たのはいとこ兄弟の次男坊アイザックトムホランド。なんだか田舎のダサい子って感じでフレンドリーに接してくるけれどデイジーは一切打ち解けようとしない。家に着くと妹のパイパーハーリーバードがデイジーの到着を楽しみにしていてまとわりついてくるが、それもデイジーにとってはうっとうしいだけ。唯一長男のエディージョージマッケイがカッコ良くて少しドキッとした。

3人の母親アンナチャンセラーは仕事に忙しく家は散らかり放題だが、子どもたちにとってはパラダイスのようで隣の家の男の子もいつも遊びに来ていた。一緒に釣りに行こうとか、泳ぎに行こうとかアイザックは一所懸命デイジーを誘うがデイジーは素っ気ない。しかし、エディーとの間に少しずつ恋心が芽生え頑なだったデイジーの心が開き始める。

いとこ同士でありながらエディーとデイジーは恋に落ち、2人を中心に子どもたちは楽しい時を過ごす。しかし、それもつかの間、ロンドンで核爆発が起き第三次世界大戦へと突入しようとしていた。3人の母親はスイスに出張中で、子どもたちだけで田舎でなんとか暮らしていたが、デイジーはアメリカ人ということで大使館から脱出のための航空券を渡される。しかし、デイジーはこれを無視しエディーたちと一緒にいる道を選ぶ。

彼らのいる田舎にも軍隊がやってきて女子と男子を引き離し、離ればなれにさせられてしまう。デイジーは別れるときにエディーが言った「何があってもここに戻って来よう」という言葉を胸に預けられた先で脱走の準備をし始める。

戦争が舞台となっていますが、これ完全に青春物語ですね。原作もハイティーンをターゲットにしたものなんでしょうね。このあとパイパーを連れて疎開先を脱走しエディーたちと住んでいた家に戻ろうとするデイジーとその周辺で起きている悲惨な状況の描写があり、最終的に甘ったれた反抗的な少女が自らの運命を強く受け入れて愛する者と行きていく決心をするまでが描かれる物語。

話しそのものは単純で確かに高校生向けという感じなのですが、子どもたちが自由に遊ぶ姿や惹かれ合うデイジーとエディーや、戦況がまったく分からないまま混乱に陥る人々など大人が見ても飽きることはありません。前半の牧歌的な部分と後半の悲惨な部分の対照がとても効果的でした。戦争や紛争、テロが起きて奪われるすべての物が前半に集約されています。突如訪れる戦禍の混沌が、現在の世界中の状況を見ていると他人事とは思えずぞっとする部分もありました。

それに何と言ってもシアーシャローナンが素晴らしい。登場人物はたくさんいるもののほとんどが彼女の独壇場と言っても過言ではないこの作品の中で、見事に1本の映画を背負って立っています。彼女はこれまでも複雑な役を演じているし演技の面ではすでにお墨付きだと思うのですが、いままでのイメージが清楚な感じだったので、このアイラインをぐるぐる入れた反抗期のアメリカンガールというのは意外なキャスティングでした。でもそれを何の違和感もなく演じてしまうところがやはりこんなに若くして演技派と言われる彼女だけあると思います。

原題は「How I Live Now」で、「今の私の生き方」「私はこう生きている」って感じなので、どうしてわざわざ「生きていける」という訳にしたのかは少し疑問です。題名だけではなくデイジーの最後のセリフにもなっているので「生きていける」にしたのは少し違和感がありました。

若い子の感性で見ればもっとビビットに感じるものがあるのではないかなぁと思います。

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