シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

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五線譜のラブレター~DE-LOVELY

2007-08-30 | シネマ か行
1950年代にミュージカルや映画の世界で活躍した作曲家コールポーターケビンクラインと妻リンダアシュレイジャドの愛を描く作品。

コールポーターのことはワタクシは全然知らなかったんですが、劇中の曲を聞くと聞いたことがある曲もありました。彼と妻の愛を描く作品ということになっていて、確かにこの二人の愛が描かれているのだけど、実はコールポーターは同性愛というか、リンダも愛していたからバイセクシャルというべきなのかもしれないけど、別にそれは構わないんだけど、ワタクシが受け入れにくかったのは、リンダと結婚してからも男相手の浮気は続き、それをリンダも承知の上だったというところ。コールポーターは女性だけでは満足できないと言い、確かにリンダ以外の女性とは浮気していなかったから、「女性も男性も同時に手に入れたい」っていう感じだったのかもしれない。リンダは承知の上と書いたけど、やっぱり苦しんでいて、浮気相手の男性と引き離すためにポーターをハリウッドで仕事をさせたりしていた。後半は、ポーターもリンダの大いなる愛に対して誠実であろうとし、リンダはリンダで先に死んでいく自分の代わりのようにポーターに自分から男性をあてがおうとまでする。ワタクシには理解できない種類の愛だけど、これもひとつの愛の形なんだろうな。

ポーターとリンダの愛については共感できなかったけど、この映画の魅力はそれだけではない。ケビンクラインとアシュレイジャドがとても自然な振る舞いで、ケビンクラインのことはいつも素晴らしいと言っているんだけど、特に今回はリンダの切ない気持ちを表すアシュレイジャドの演技が素晴らしかった。それぞれの演目の初演の日には必ずシガレットケースをポーターに贈る彼女だけど、その贈り方やそのときの彼女の表情でそのときどきの二人の関係が分かるのだ。彼女にも歌うシーンがあって「上手だなぁ」と思ったけど、そういえば確か彼女のお母さんもお姉さんもカントリー歌手だったよね。

それに加えて、ミュージカルの作曲家のお話だから、ミュージカルや歌を歌うシーンがたくさん登場するのだけど、そこにロビーウィリアムスエルビスコステロシェリルクロウアラニスモリセットナタリーコールダイアナクラールなどが登場して観客を楽しませてくれる。一人一人が有名なミュージシャンなのに、それぞれシーンに溶け込んで映画の邪魔をせずに歌唱力を発揮しているところがすごい。ちょっとボケッとしていると彼らが登場しているのが分からないほどだ。

年老いたコールポーターが自分の半生を振り返るようになっていて、物語の途中途中に出てきて、このときはこうだったあーだったと言い、このときの衣装はこれじゃなかったとか彼が言うと、その服装がパッと変わったりするという映画的な演出はこの二人の愛の話を語るにはちょっと邪魔な感じはあったんだけど、ワタクシは50年代のファッションやハリウッドの雰囲気も好きなので、そのあたりも楽しめた作品でした。
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綴り字のシーズン

2007-08-28 | シネマ た行

「リトルミスサンシャイン」超超真面目バージョン

大学教授のパパリチャードギア、研究職のママジュリエットビノシュ、成績優秀なお兄ちゃん、平凡な私。お父さんは優秀なお兄ちゃんマックスミンゲラが好きなんだ。でも、私イライザフローラクロスも頑張ったんだよ。綴り大会に出るんだよ。この地区で優勝したらもっと大きな大会に行くの。

綴り大会のお知らせの手紙をパパの書斎のドアの下から滑り込ませておいたのに、パパは来てくれなかった。やっぱり、私のことなんかどうでもいいんだ。初めはそう思ったけど、パパの書斎がごちゃごちゃしていて手紙に気づかなかっただけだった。私がもっと大きな綴り大会に出ると知ったパパは大喜び。今まではお兄ちゃんだったけど、これからは私につきっきりで綴りの練習に付き合ってくれた。

パパが末っ子につきっきりになり始めたころから、家族のバランスが失われ始める。一見、そんなふうに見えるけど、本当はもっと前からおかしなバランスだったんだよね。現に、下の子はいままでは自分をちっぽけな存在だと思っていたようだし、それがある意味バランスを保っていたのに、そのちっぽけな存在の子に重点がおかれるようになったらいっぺんにママとお兄ちゃんの元からおかしかった部分がオモテに出てきたという感じ。

パパが偏狭的にカバラを崇拝し、その考えを家族に押し付けているという状態をあまり観客にはうまく伝えられていないので、この家族の危うさが伝わりにくい。パパからの無言の圧力っていうのがなんとなく分からなくはないんだけどね。娘にあんなふうに必死になるなんてちょっと普通じゃない感じもするしな。物語の重要な部分を占めるカバラやら、お兄ちゃんが傾倒する宗教の部分が一般の観客にはちょっと分かりにくい。ママの心の傷も抽象的過ぎるし。そのあたりの演出をもう少しうまくやってくれれば、もっともっといい映画になったとは思うんですよねー。でも、綴り大会でイライザが神がかり的に綴りを思い浮かべていくところの映像は非常に神秘的で美しく、ドキドキするシーンにできあがっているし、言葉というものを通して神と通じ合うというのも分からなくはない。

この映画のコピーである「少女はたった一字で家族を救う」というシーンは、ありがちな展開と言えばそうなのだけど、あの幼い少女がさまざまなことを悟り、「完璧」であることが、必ずしも素晴らしいことではないということをパパに教えるという解釈でいいのかな?それと、完璧に綴られた言葉で神と対話をするよりも、人間の持つ不完全さで周囲の人間と向き合うほうが大切だと。ワタクシはそのように解釈したのだけど、あの一家の中で一番大人なのはあの末っ子ちゃんだったのかもしれませんね。

オマケ1末っ子役のフローラクロスがジュリエットビノシュによく似てるなーと思っていたら、彼女の選ばれた理由はそれだったようですね。

オマケ2この綴り大会っていうのがあるっていうのは前から知っていたのですが、この映画で見て、本物を見たくなりました。言葉を知らなくても意味や語源を聞いて綴りを言えるようになるなんてすごいですよねー。この大会のドキュメンタリー映画があるようなのですが、普通にレンタルなんてできるのかな?

オマケ3カバラについてはマドンナが信仰していることもあって、調べてみたりしたこともあるのですが、なんだかイマイチ掴みどころが分からない。一番簡単なカバラ入門みたいなのないですかー?(信仰しようというのではなくて勉強のためです)

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スタスキー&ハッチ

2007-08-27 | シネマ さ行
70年代に大ヒットしたTVシリーズを映画化した作品。原作は年代的にまったく知らないワタクシでも、「スタスキー&ハッチ」という名前だけは聞いたことがあるほど有名なものだ。このTVシリーズの実際の雰囲気を知らないのだけど、コメディだったわけではないよね?この作品から想像するに、原作はコメディではないけど、ベンスティーラーオーウェンウィルソンのいつものコンビが時代も背景もドラマ設定もすべてパロディしてコメディしちゃったっていうものなんじゃないかなーと考えました。日本では公開されなかったようですね。アメリカでどのくらい動員したのかしらないけど、日本じゃ絶対ウケないよなー。一部のマニアは別として。

この作品に関してあんまり真面目にどーのこーの言ってもダメなんじゃないかなーと。だって、この二人に真面目とおちゃらけた刑事2人の話っていう設定を与えちゃった時点で、もうこういう作品ができあがるのが分かりきってるわけで、もう好きなようにハチャメチャやられて、時には観客(特にアメリカ人以外)はおいてけぼりくらうかもって分かってるもんね。その上、時代設定が70年代でしょ。70年代ってすごくパロディにしやすいもんね。

ワタクシは途中から真面目に見るのをやめちゃったけど、そうした途端になんだか笑える気がしました。それで、あ、要するにこういうことなんだなって思いました。真面目に見ちゃったら絶対ダメです。ほら、芸能人隠し芸大会のパロディドラマを見る感じ?かるーい気持ちで、なんだったら、ちょっと何かしながら片手間に見ちゃってください。そうすれば、楽しめると思います。なんか微妙に面白くないと言ってるようですが…うん。たぶんダメな人は全然ダメだろうなぁ。奇妙にハマるとハマります。

最後には本物のスタスキー&ハッチが登場して、往年のファンにはたまらないオマケだったでしょう。

それにしても、ジュリエットルイスがどうしてあんなつまらない役で出演しているんでしょう?
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ファンタスティックフォー~銀河の危機

2007-08-23 | シネマ は行
単なる偶然なんですが、ジェシカアルバ作品の連投になりました。試写会に行ってきたのです。このブログで「ファンタスティックフォー~超能力ユニット」を取り上げたのは、つい最近のように感じます。ちょうど2年前くらいの記事ですね。2年かぁ。このブログにも歴史あり最近では続編が製作されるのが非常に早くなりましたね。鉄は熱いうちに打てでしょうか。

前回の作品が結構好きだったワタクシはちょっと期待して行きました。「続編には期待しない」っていうのが鉄則ってここにも書いたことあるんですけど、最近では映画界全体的に続編のクオリティーが上がってきているので、ちょっと期待してもいいかなーという感じに変わってきました。

ワタクシはこの作品のそれぞれのキャラが好きで、特にミスタートーチクリスエヴァンスくんが好きなんですが、今回ワタクシの期待はまったく裏切られることなく、相変わらずのおちゃらけっぷりで笑わせてくれたかと思いきや、ちょっとシリアスに落ち込んだり、お姉ちゃんインヴィジブルウーマンジェシカアルバ思いのところを見せてくれたりとミスタートーチファンとしては大満足でしたね。笑えるところはいっぱいありますが、お姉ちゃんの結婚式の途中で敵が登場して「追え」と言われたときに「ドルガバのスーツなのに!」って言うところとか、ミスターファンタスティックヨアンフリフィズの伸び伸びぶりに「やっぱり気持ち悪いね」って言うところが好きでした。

お姉ちゃん思いなところを見せてくれるシーンではジェシカアルバとハグしたりってところがあるんですけど、二人で見つめ合っちゃって、いまにもキスしちゃいそうって姉弟だから、そんなワケないんやけどさー。だって、クリスエヴァンスのほうがヨアングリフィズよりもずっとジェシカアルバとお似合いなんだもの~とイケナイ想像をしちゃったりなんかしちゃいました

「1」のときはあんまり意識してなかったんですが、このシリーズでのジェシカアルバってブルーのカラコンつけてるんですね。原作の設定なんでしょうね。異様なブルーの瞳の色に初めて気づきました。やっぱり、普段のブラウンのほうが合ってるかなー。それで、その瞳が見えにくくなるメガネ姿がものすごく可愛く感じたのかも。案外彼女も笑いのパートを担っていたりもしてキュートです。でも、この作品のインヴィジブルウーマンはスーパーヒーローとして有名になってしまった自分たちと、普通の家庭を築きたいという気持ちの板ばさみになって悩んでいたりもするんですねー。この辺ってすごいマーヴェルコミックらしいですよね。スーパーヒーローがアイドル並みに扱われる姿を描いてしまうところが、日本のスーパーヒーローものとは完全にスタンスが違いますね。

ザ・シングマイケルチクリスは今回もちろん始めっから岩石顔で、もうこの役者さんの顔忘れてしもたなぁと思いながら見ていると、元の顔に戻るシーンがあって、「そうそう、こんな顔の人やったわぁ」って痒いところに手が届いた気分でした。

初めは敵役かと思われたシルバーサーファー(ダグジョーンズという人が演じていて、声はなんとローレンスフィッシュバーンやったんやー。どうりで渋い声)の切なそぉぉぉな雰囲気がすごく好きでしたね。見た目は「ターミネーター2」のT-1000みたいでした。でもやっぱ動きがすごいね~。
このシルバーサーファーというキャラの背景が映画ではいまひとつ説明不足だった気がするなぁ。ウィキによると「高度に文明が発達したせいで戦争もなくなり、戦う術を持たない自分の母星がギャラクタスに捕食されそうになった際に、ギャラクタスのヘラルド(先触れ)となり、捕食できる星を探すという奉仕を申し出、惑星の助命を勝ち取った」っていうことなんですね。なんとなくこういう感じのことは語られていたけど、ここまで詳しくなかったような。。。1時間半くらいの作品なんだから、もう少しここに詳しく触れてもらったほうが良かったな。

話自体はそんなにたいしたことなくて、最後も「え?ファンタスティックフォーのメンバーは何にもしてないやん」みたいな感じで終わっちゃいますが、それぞれのキャラが好きなワタクシはかなり楽しめました。それにしても、最後のシーンは日本?今でもあんな誤解だらけの日本像が見られるとは逆に新鮮で嬉しい気がしてしまった

オマケ言わなくても分かってるよっていう原作ファンの方も大勢いらっしゃるかもしれませんが、ミスターファンタスティックとインヴィジブルウーマンの結婚式に来て、リストになかったので入れてもらえなかった老人は原作者、スタン・リー本人ですね。彼は自分の原作の映画化作品にカメオ出演するのが大好きな人です。
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イントゥザブルー

2007-08-22 | シネマ あ行
夏が終わる前に見て欲しいカリブ海アドベンチャーもの。美しいカリブ海を舞台に沈没船の金塊と麻薬の争奪戦を描いたお話。

お話も面白くなくはないんだけど、ちょっと締まりが悪い感はあるかな。そんなに意外な展開があるわけでもないし。この主人公の友達スコットカーンのキャラも映画にはよく出てくる、“いらんことしぃ”な奴で、こういう奴、映画にはほんとよく出てくるけど、ワタクシはそれに慣れずにやっぱり腹を立ててしまうんですよ。お前さえ、いらんことせぇへんかったらこんなことにならんで済んだんやろーがぁってね。まぁ、そいつが原因で起こったピンチを主人公がどうやって切り抜けるかってやつですね。

しかししかし、そんなちょっと締まりの悪いお話であってもオススメしちゃう理由はやはりカリブ海。この監督ジョンストックウェル、「ブルークラッシュ」っていう映画も撮ってるんですよね。ハワイを舞台にしたサーファーガールズのお話です。彼きっともともと海が好きなんでしょうね。カリブの海の魅力が余すところなく撮られています。そして、その真っ青なカリブ海をバックにポールウォーカージェシカアルバがたわむれるわけですよ。あぁ、なんつー絵になるショット。ポールの筋肉美と、ジェシカの健康的な小麦色の美しい肢体。このツーショットにほんとに惚れ惚れしちゃいましたプラスビーチにいる若者ってどうしても軽薄なイメージがつきまとうんですが、彼らは全然そんなことなくて、心の優しいイイ子たちなんですよ。そこがまたワタクシは気に入っちゃいましたね。

あ~行きたいな。カリブ海。でもちょっとサメは怖い
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TAXI4

2007-08-21 | シネマ た行
ワタクシ、「TAXi3」を見たかどうか忘れてしまったんですが、(たぶん見ていない)試写会が当たったし、ひとつひとつのお話が続いてるわけではないから大丈夫かと思って見に行きました。

このシリーズをすごく面白いシリーズだとは思ってなかったんですが、今回のは結構笑ったような気がする。もうバカバカしいから頭をからっぽにして見たほうがいいでしょう。

このシリーズのある意味主役とも言えるジベール署長ベルナールファルシーがさらにパワーアップしていたような気がする。ワタクシが見たのは字幕版だったけど、今回は吹き替えが高田純次らしいですね。あのいい加減っぷりがピッタリなんでしょうねぇ。ある意味主役と書きましたが、実はワタクシはこの署長のキャラがあんまり好きではありません。なんか、ちょっとうっとおしいって言うかやり過ぎって言うか。うるさいし。でも、今回もういくとこまでいっちゃってるっぷりに、あの雄たけびがウザイと思いながらも笑ってしまいました。

そして、もう一人笑えるのが、ダニエルサミーナサリの義理のお父さんの将軍ジャンクリストフブーヴェ。この人もいっちゃってる軍人ですが、孫にメロメロでもうワケ分かんなくなっちゃってます。出番はそんなに多くないんですが、彼にはかなり笑わせていただきました。

今回、タクシーの疾走&活躍シーンが少ない気がしたんですが、実際はどうでしょうか。舞台がモナコやって言うから、モナコグランプリよろしく狭い街中をガンガンに飛ばしてくれると期待してたんですけどねぇ。その部分は残念だったな。車のシーンの面白さはこのシリーズをハリウッドがリメイクした「TAXI NY」に軍配です。

ダニエルとエミリアンフレデリックディーファンタルの友情もさらに深まっていて、主人公たちの状況の変化も無理がなく、シリーズものとしての観客への裏切りがない部分はワタクシはすごく気に入りました。
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リトルチルドレン

2007-08-20 | シネマ ら行
ケイトウィンスレットがアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた作品となれば見に行かないわけにはいかない、とさっそく公開日に見に行って参りました。

大人になりきれない大人たちの物語ということですが、まぁ平たく言っちゃえば、現実に満足していない主婦の不倫の話ってことになっちゃいますね。公園でママ友たちの会話を聞いているサラ(ケイト)。彼女たちにはなじめない。この公園でのママ友たちとの風景はなんとなく日本と重なる部分を感じた。日本でも公園デビューとかママ友とかいう言葉があって、ワタクシの印象では“日本独特”っていう感じで使われていると思うんだけど、アメリカの郊外でも似たような風景が広がっているんですね。サラはそこでのくだらない会話について行けず、サラの娘のルーシーもいまいち他の子供となじんでいない。なのに、なぜか毎日ここに来る。退屈な日常の繰り返し。そこへ訪れる息子を連れたハンサムなパパに「プロムキング」というあだ名をつけて主婦たちは色めき立つ。その姿にあきれつつも彼女たちを少しからかってやろうと彼とお近づきになるサラ。ここから、彼女たちの運命が転がっていくのだが、、、

その転がる先っていうのはほとんど予想通り。たいして驚く展開もない。サラの亭主のていたらくと“プロムキング”ブラッドパトリックウィルソンの鬱屈した日常を思えば彼らが不倫に至るのもうなづける。(不倫は否定派だし、ブラッドの場合は特に妻ときちんと話し合いもせず、逃げ回ってるガキなだけじゃんって思うけど、物語の展開としてそうなるだろうということはうなづけるという意味で)
ここに幼児性愛の前科者ロニージャッキーアールヘイリーの話が絡まって、よく分からないテンションを生み出す。

最後の展開で、まぁ、ほどほどに普通に傷ついたり苦労したりしてる人間たちの再生物語ってやつかなという感じだったな。彼ら程度の傷や苦労は誰しも経験していることだろうし、彼ら程度の過ちも誰しも陥りかねない程度のものだ。だからこそ、このお話は共感を呼ぶのかもしれないけど。不倫から何事もなかったように、もとの夫婦としての生活に戻るっていうのはちょっと都合が良すぎる気もするな。ブラッドはまだ奥さんジェニファーコネリーを愛していて一時の気の迷いって感じもするけど、サラほどなら離婚したほうがいいんじゃないかとも思う。この後、サラは離婚したかもしれないね。

ロニーに関してはたまたま性癖が悪かっただけで、人間が悪いわけじゃないっていう描写も多かったけど、あの性癖じゃやっぱりこの社会には適応できないだろう。「去勢すべきだ」っていう発言は映画の中で、ヒドイ発言という扱いだったけど、ワタクシはそのほうがいいんじゃないかと思う。最後は自分でそれが分かったみたいだったけど。哀れな人ではあるけれど、やっぱり完全に同情はできないな。

やっぱり、これだけの顔ぶれで撮ったことがこの作品のグレードをかなりあげていると思う。ケイトはこういう役をやらせたら、この世代で右に出る者はいないんじゃないかな。彼女のアメリカ英語もすっかり板についてるし。もういちいちイギリス人なのにうまいなとかさえ思わなくなった。ロニー役のジャッキーアールヘイリーも助演男優賞にノミネートされた演技がほんとにリアルだし。登場人物の誰でもない天の声としてのナレーションもともすれば退屈な展開になりそうな映画にいいスパイスとなっていたように思う。

オマケこの映画の宣伝記事で、「大人になりきれない“アダルトチルドレン”の話」と書いているのがあったけど、この映画の主人公たちは“アダルトチルドレン”という定義とは違うんじゃないかなぁ。こういう言葉を定義と違ったふうに使うのはどうかと思いますね。
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「ブレイブ・ストーリー」(原作本)

2007-08-09 | 
にゃおが会社の先輩に借りてきた「ブレイブ・ストーリー」が面白いからと薦められ、ワタクシも借りて読むことにした。宮部みゆきの本は前に一度読んだことがあって、それはあまり面白くなかったし、文体もあまり好きではなかったから今回も「どうなんかなぁ」と半信半疑ではあったものの、とても面白いと言われて読んでみることにした。

物語の前半部分は少し長すぎるかなと思わなくもないけど、読み終えてみると前半での亘(ワタル)の背景があったからこそ、後半のワタルの気づきにつながっていくと思った。ミツルがワタルよりももっと過酷な運命を背負っているというのもそんなに飛躍した設定ではなかったし、その運命を考えるとミツルがあんなふうになってしまったことも納得がいく。

幻界(ヴィジョン)が現世(うつしよ)にいる人間の想像の産物だと解釈すれば、幻界(ヴィジョン)で起こることにも合点がいくようになっているし、ファンタジーだから突っ込むところはあるにせよ、大きな無理はなくすんなりストーリーにのめりこむことができる。そこにある差別や憎しみといったものが現世(うつしよ)と重なり、それをワタルがどのように受け止めたり、戦ったりしていくかという部分にも非常に共感できるようになっている。

幻界(ヴィジョン)でワタルと関わるキ・キーマ、ミーナ、カッツ、ロンメル隊長、バクサン博士、ジョゾなどのキャラクターもとても素晴らしく、ワタルとの友情に涙せずにはいられない。キ・キーマが長い舌でべろりと頭の上を舐めるところや、ミーナのしっぽの動き、カッツの潔い生き方、ロンメル隊長の優しさ、バクサン博士のコミカルなところや、ジョゾのドラゴンなのに人懐っこいところなど、数え切れないほどにどのキャラクターも魅力満載なのだ

ただの子供向けのファンタジーとは違い、結構凄惨な描写があるところもあるし、人種差別やカルト宗教など、大人が十分に考えさせられる内容だったし、ワクワクドキドキ&ほろりとさせられるという意味では純粋なファンタジーとしても楽しめた。結構長いお話ではあるけど、特に幻界(ヴィジョン)に旅立ってからはまったく飽きることのない物語でした

にゃおを追いかけるようにワタクシも読み終わったので、二人で映画「ブレイブ・ストーリー」と見ようということになり、DVDを借りて見た。小説を貸してくれた人は映画はつまらなかったと言っていたけど、本当のところはどうか確かめたかったのだ。

結果は、、、やはり、、、映画のほうはまるでダメだったあんな長い話を子供も見るようにまとめられるとは思っていなかったけど、予想よりもはるかにデキの悪い作品で、途中のワタルたちの旅がばっさり切られているし、(ないものとしているならまだしも、中途半端に出てきて背景がまったく分からない)そのために仲間たちとの友情も希薄だし、そのために最後の場面のワタルの気づきが何の根拠も持たないものになってしまっている。キャラクターもロンメル隊長などは出てこないし、ジョゾは喋りもしないし原作ではワタルたちを乗せるのに、映画ではワタルの肩に乗るほど小さいドラゴンということになってしまっているし、まあ、ワタルの分身が父親を殺すシーンはさすがにカットやろうなぁとは思っていたけど、あそこまで原作の良さをまるでナッシングにしてしまった映画も珍しいんじゃないとさえ思えるデキであった。無念。ワタルの声を演じた松たか子はすごく上手だったし、他の声のキャストも魅力的だっただけに残念だったなぁ(女神のキャストを知らなかったワタクシたちは声を聞いてにゃおが藤原紀香、ワタクシが木村佳乃という予想だったけど、実際は今井美樹で意外だった)

というわけで、この作品は映画の記事としては取り上げず、原作が面白い本だったという記事にしてみました。
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読んだどー ハリーポッター最新刊

2007-08-06 | 
ネタバレはしていませんが、一切何も知りたくないという方は読まれないほうがいいと思います。

はぁ、やっと読み終わった「ハリーポッター最新刊
届くと同時に読みたかったんですが、そのときちょうど借りている本がありまして、しかも、股借り(元の持ち主様には承諾を得てました)したものだったので、早く返さなくてはと思い中断することもできず、上・中・下巻のある本を読んでいたもので、すぐに読み始められませんでした。
そんなこんなで、まぁちょっと読み始めが遅くなっちゃったんですが、、、やっと読み終わりましたよー。途中、何度もうちの犬に邪魔されながら。(1ページ噛み千切られながら)いやいやいやー、1巻目を読み始めて6年くらいかなー。待ちに待った最終巻でしたなんか、発売日にネタバレの書評がでただとか、ネタバレTシャツが売り出されただとか、読み終わる前に結末が耳に入るんじゃないかとヒヤヒヤもんでしたよー結局は自分で読み終わるまで耳に入らなかったので良かったですけど

ネタバレはしないでおきますが、感想はと言いますと、まぁこんなもんかなぁってな感じですかねー。物語的にはまぁこれでヨシとするかって感じかなー。主役の3人のキャラクターが好きなワタクシとしては最後には満足ですかね。1巻から7巻までを好きな順に並べるとどうなるかなーと考えると、

1位 「アズガバンの囚人」「不死鳥の騎士団」
2位 「炎のゴブレット」
3位 「謎のプリンス」「Deathly Hallows」
4位 「賢者の石」「秘密の扉」

になるかなー。どれも僅差ですけどね。
それに「賢者の石」と「秘密の扉」は物語がどーーーっと盛り上がる前の序章みたいなもんなので4位という結果になったけど、もちろん大好きではありますロンとハーマイオニーの恋の行方だけで言うなら断然「謎のプリンス」が1位ですね

早く結末が知りたかったこのシリーズも本当に終わっちゃったのかと思うと寂しい限りですねー。あとは残りの2作の映画を楽しみに待っていましょう
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オーシャンズ13

2007-08-02 | シネマ あ行
もっとも男臭くして正解のシリーズ最高作。

「オーシャンズ11」はなかなか面白い作品だったと以前取り上げた。けど「12」はイマイチで、「13」の話が挙がっていたとき、「まだ作るんかいな~」と思っていたのだけど。

今回の敵はアルパチーノ。宿敵ベネディクトアンディガルシアが味方になり、ジュリアロバーツは出てこない。そう聞いて、がぜん見る気が高まった「13」。試写会に行って参りました。

「13」唯一の女性キャストは敵キャラ、バンク(アルパチーノ)の右腕であるエレンバーキンのみ。アルパチーノの横にいて決して引けを取らない渋い渋い女優さん。が、今回意外なあのコに誘惑されちゃう脇の甘い役だった。(この人見ると日本人の女優さんの美保純を思い出す。最近、見ないな美保純)

あと、女の影というと、オーシャンジョージクルーニーとラスティブラッドピットが女房のグチをお互いにぶちぶちとこぼしあってるところくらい。シリーズをずっと見てる人にはあ~あの人たちのこと言ってるのねってことが分かる。

話のパターンや展開はこのシリーズらしさを完璧に踏襲していて、オーシャンズの計画を細切れに説明して、計画の説明がそのまま実行されているシーンになってつながっていく。その説明がすごく早いし人の名前がバンバン出てくるから見ているほうはもう大変。観客も巻き込んで騙すトリックもあるしね。「11」のときに書いたけど、「11」を見に行ったとき、最初になんかボーッとしていて話についていけなくなったので、今回はちゃんと見るぞと目を皿のようにして、耳をかっぽじって聞いておりました。そのおかげで、今回はちゃんと話についていくことができました。でも白状しますと、やっぱりもう一回見ないと分からんなぁっていうところあります。みなさんもそのあたり覚悟して見てくださいね。

このシリーズは笑いのパートがなかなかに高度やと思うんですけど、今回の笑いは今までのなかで一番分かりやすかったかも。ワタクシは声出して笑っちゃいました。(メキシコのシーンは本気で大笑い

ワタクシは特に好きではないけど、このシリーズの役の中でもっとも成長著しいライナスマットデイモンの成長ぶりを喜んで見る人も多いんじゃないかなぁ?仲間内から一番子供扱いされていたライナスだけど、最後にはパパからの信頼も得て「また会えたら会おうぜ」なんて生意気なセリフ吐いちゃうほどになってましたね。(ライナスって聞くとどうしてもスヌーピーのライナスを思い出しちゃうんですが、“安心毛布”を手放さないライナスといつまでも子ども扱いされているこの映画のライナスが重なって見えて、“ライナス”っていうネーミングはそういう意図でつけられたのかとさえ思ってしまいます)

バンクのカジノで客が大もうけしていくときの一人一人の頭の上に勝っている数字が現れるという映画的なシーンがワタクシはとても気に入りましたあとは、ジョージクルーニーだってブラッドピットだって十分に若いのに、アナログな人間で、古き良きラスベガスを語るってとこがワタクシは好きだなぁ。これはブラッドピットだけではちょっと無理があった設定だと思うけど、ジョージクルーニーは往年のハリウッド俳優を思わせる雰囲気を持っているから彼が一緒だと無理がない。

最近では、ハリウッドでの女性の立場が向上しつつあるから、戦争映画以外でここまで男ばっかりの作品を見ることは珍しいかも。見ている最中もむさくるしいなぁと思いつつ、その分余計な演出がなくて純粋にオーシャンズのリベンジを楽しめたのでした。

オマケ「オプラウィンフリーショー」のことを少し知ってから行ったほうがより楽しめると思います。
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