なぜこの映画を見たいと思ったのかよく分からんのですが…原作がガブリエル=ガルシアマルケスだから?…ってワタクシ、マルケスは気になる作家でありながら一度も読んだことないんですよねー。今度こそ読むぞ「百年の孤独」と思いつつ。なぜかこういうラテン系の文学物に惹かれるんですよね、ワタクシ。
ハビエルバルデムにもずっと注目してますしね。
というわけでこの物語。一目惚れから半世紀にわたって一人の女性への思いを貫いた男フロレンティーノアリーサ(バルデム)の話?一目惚れした女性フェルミナ
ジョヴァンナメッツォジョルノとの手紙での愛の交換を経て、彼女の父親
ジョンレグイザモに引き離され、しばらく会わないでいる間に彼女の気持ちも冷めてしまい再会したときに見事振られる。それ以来、622人の女性と肉体関係を持ちながらも彼女に誓った心の貞節は守り続けた男?
心の貞節ねぇ。。。それってとっても都合のいい男の論理じゃない?なんか、人妻とちょっぴり本気っぽくなってたじゃない?それに来るもの拒まずだっただけじゃなくて“時間をかけて信頼を勝ち得た”とか言って若い女をたらしこんだりしてたじゃん?しかも50年間も陰から日なたから見ていたりしてストーカーじゃない?んんん…ノーベル文学賞取ったおエライ作家さんの小説にそんなこと言っちゃダメ?
それにしてもフェルミナさん、どうして急に愛が冷めちゃったんだろう?本当にあれは幻想だったって思ったの?そのわりにはなんか金持ちの医者
ベンジャミンブラッドと結婚して、愛されはしたけどでもなんか不満だったって感じで、結局最後にはフロレンティーノと一緒になるの?なんか、なんかよく分からーーーんっ。これがマルケスの描いた女心とやらなのか?
お話全体的にはね、悪くはないんだけどね。そこここに笑えるシーンもあったりなんかして。このフロレンティーノもなんだか憎めない奴なんだよねー。あんなふうに浮世離れしてふわふわ生きれたらいいなぁみたいな。恋に恋焦がれて、仕事はおじさんからあっさりもらえちゃうしな。申し訳ないけど、ちょっともうオツムが足りない人みたいに見えちゃうんだよねー。だから仕方ないみたいな。あ、これちょっとヤバいこと言ってるかもしれないな。。。そんな彼の書くビジネスレターが最高ね。仕事の相手なのに“愛する○○株式会社の方々へ”とか“この商品は優しくローストして…”とかラブレターみたいに書いちゃうんだよね。そんな才能を生かして手紙書き屋さんをして、カップルを成立させちゃったりもする。
映画的には、フロレンティーノの若いときを
ウナクスウガルテという青年が演じていて、フェルミナと再会して振られるときからハビエルバルデムに変わるんだけどさ、ちょっとこの辺のキャストを変えるタイミングに無理があったなぁ。あの青年から急に再会してあんな顔の怖いおっさんに変わってたら、そりゃ拒否したくもなるよって、、、それはちょっと違うけど
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フェルミナのほうはずっと同じ女優さんが演じてるんだよね。男優を変えるなら女優も変えたほうが自然だったかも。しかも、このお話は中高年になってからのほうがメインなんだから、そっちに俳優の年齢を合わせてキャスティングして、若いときをどちらも違う俳優がやったほうが良かったんじゃないかなーと。バルデムはこのちょっと気持ち悪い男を非常にうまく演じていたし、(彼はいつも何をやらせてもうまい)、ジョヴァンナメッツォジョルノも20代から70代までを頑張って演じていたとは思う。
「コレラの時代の愛」って原作の和訳そのままだけどなんか変な題名で、コレラってそんなに関係あっか?って気もするけど、原作ではいろいろ関わってくるんでしょうか?コレラの時代だからこそのエンディングシークエンスっていうのはあったけどね。
音楽はマルケスの出身地でもありこの作品の舞台となっているコロンビアを代表するポップシンガーのシャキーラが担当しています。ワタクシ、シャキーラのファンなのでありますが、この映画にはそんなにフィットしていなかったような気がします。
これを評価するには原作を読まないといけないのかなー?そろそろワタクシもマルケスに手を出してみようかな。
オマケ
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関係を持った女性についてメモっていく主人公フロレンティーノ。ジェームス三木を思い出したのはワタクシだけ