「ザ・サークル」というSNS会社に入社したメイホランドエマワトソン。最先端の会社で住む場所もあって、会社の敷地内で何もかも用が済んでしまうほどの規模。医療保険も充実していて、多発性硬化症に苦しむメイの父親ビルパクストンに最新の医療を受けさせることもできる。
新人として頑張っていたメイ。CEOのイーモンベイリートムハンクスに注目され、新しい技術の小型カメラを24時間つけてそれを全世界に公開することになる。
最初の頃は、やたらと参加を促される課外活動やらパーティやらに戸惑いを感じていたメイだったのだが、独りでカヌーを漕ぎに夜の海に出た時にあちこちに置かれて公開されている新技術の小型カメラでメイの遭難を見ていた人たちのおかげで救急ヘリが来て助けられ、すっかりこの技術に魅了されてしまう。
って、ちょっと待ってーーーー。いくら自分の命も助けられて父親の病気も助けてもらえたからってこんな若い女の子が自分の生活を24時間全世界の人に公開するなんて頭おかしいとしか思えない。トイレは別って言ってたけどさ、シャワーはどうするの?着がえは?恋人ができたらどうするの?しかも、メイの目線でもカメラがついてるからメイの生活だけじゃなくて周囲の人の生活も公開されちゃう。そのせいで両親のセックスシーンまで全世界に公開されてしまった。それでもメイは「まだシェアすることは良いことだ」というモットーに従って、盲信していく。
この会社に入れてくれた親友のアニーカレンギランが憔悴しきっているのもスルー。この会社の技術の設立者であるタイラフィートジョンボイエガが忠告してくれてもスルー。いや、そこまで陶酔するきっかけあったっけ?とこちらは置いてけぼり。まぁタイの意見をスルー以前になんでタイが勝手にメイのことをやたらと信用してかなりのレベルの人しか入れない秘密の場所に連れて行ってくれるのか超謎。メイがベイリーたちのスパイだったらどうするの?しかもベイリーたちはタイのこと干してるって感じだったんのに、どうしてタイはまだあんな秘密の場所に入るクリアランスを持ってるの?
選挙の投票をサークルのアカウントで義務化とかってディストピア感出したいのかなっていうのも分かるんだけど、これが1980年代とかに作られた作品だったらそれも感じられたかも。
最後にシェアリングの力を使って人を探すという企画でメイの親友だったのにメイのSNSのせいで疎遠になっていたマーサーエラーコルトレーンをみんなで探そうということになり、スマホを持った連中に追いかけられたマーサーが車で逃げ橋から転落して死亡。それでメイが目が覚めるって設定だけど…これ、普通に逮捕者出ないの?ベイリーたちが警察とかに賄賂払ったりしてるから大丈夫だったのかな。
こんなくだらないことからメイの目を覚ますためのマーサーの命の扱いが軽過ぎるわ。タイもメイの決断がなくても自分の技術でそれまでになんとでもできたよね。
結局ベイリーたちが裏でなんか悪いことををしてるっていうのはずっとほのめかされてるけど、そこには対して踏み込まず。アニーがベイリーたちに何をさせられてきたのかも暴かれず。
映画化するくらいだから、原作は面白かったのかな。読んでないのでなんとも言えないのですが、映画を見た印象としては、原作のあらすじを端折って映画にしてみましたってだけに感じました。なんかエマやトムハンクスも編集されて出来上がった作品を見てちょっとびっくりしたんじゃないかなぁと思います。エマを見ているだけで満足な人しか見てはいけない作品かも。あ、でもね、なんかわざとなのか知らんけど妙に自然光使っててエマの顔もよく見えないシーンが多くて、もうせめてエマの顔に照明当ててじっくり見させてよと思ってしまいました。
オマケ一所懸命エマがアメリカ英語を話している横で親友アニーにスコットランド英語を話されたら、つられそうにならなかったかなと余計な心配をしてしまいました。
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