オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
since 2007.4.16
写真など一切の転用、転載を禁止します

サブローのプロテクト枠を考えてみる

2011-11-30 20:01:09 | 千葉ロッテ

 

荻野貴の外野への復帰が決まったことでサブローへのアプローチが微妙になってきたかなとも思っていたのですが、その矢先にあっさりと機関紙が流れを断ち切ってくれました。
まさかの一面に持ってきましたので確たる情報を握っていると見るのが妥当だと思われますので、おそらくはサブローがここからはしごを外されることはないでしょう。
むしろタンパリングを疑われるぐらいに水面下で接触がされていた可能性が高く、その意欲を他の補強にも振り向けて欲しいとは単なる独り言です。
何にせよいろいろな問題をはらんだサブローの獲得は、あまり面白くない形でオフの動きを引き出しそうな予感があります。

サブロー ロッテ出戻り 巨人在籍わずか154日 (11/30 スポーツニッポン)

サブローが帰ってくる。
ロッテは、巨人からフリーエージェント(FA)宣言した大村三郎外野手(35)を獲得することが29日、分かった。
12月1日にも行われる球団首脳会議で、今季途中まで在籍したベテランの再獲得を正式に決める。
古巣復帰後は登録名も「サブロー」に戻す方向。
今年6月30日に交換トレードで移籍してから巨人在籍わずか154日。
最下位からの巻き返しへ、ロッテが精神的支柱を呼び戻す。
林信平球団運営本部長は、FA宣言したサブローの獲得について「今の時点ではコメントできません。コメントできそうになった時にします」と語るにとどまったが、本格的に動きだす日は近づいている。
12月1日、重光昭夫オーナー代行がオーナー会議に出席後に中村家国球団社長、林本部長らと会談。
そこで来季に向けた補強策について話し合い、サブローの獲得を正式に決める。
ロッテ在籍時は「サブロー」の登録名で主軸として活躍。
05年、昨年と2度の日本一に大きく貢献した。
今年6月には若返りを理由に、工藤との交換トレードで巨人に放出された。
しかし、サブロー不在となったロッテは下降線の一途をたどり、13年ぶりの最下位に転落。
生え抜きのベテランであり、選手会長としてまとめ役でもあったサブローの放出は、チームの士気を著しく下げる結果となってしまった。
シーズン終盤の10月2日にフロント陣を一新させた重光オーナー代行は「サブロー選手が出ていった後から成績が悪くなった」として、退団した瀬戸山隆三前球団社長、石川晃球団運営本部長の旧フロント陣を批判。
個人名こそ伏せたが「今年出ていった人を呼び戻したい」とサブローの再獲得を示唆。
巨人で登録名を本名の大村に戻したサブローも出場わずか48試合に終わり、出場機会を求めて11月22日にFAを表明した。

もちろんサブローを全否定するつもりはありませんし、感情論で言えば嬉しい話ではあります。
やはり長い間に渡ってチームを支えてきた選手には骨を埋めて欲しいですし、サブローが再びロッテのユニフォームを着ることに否はありません。
しかし編成部が「外野手以外の全てが補強ポイント」と言っていた中で、その外野手を一番に補強をするのですからガッカリです。
重光ジュニアの気まぐれとしか思えない発言に右往左往している球団が哀れでもあり、また来季のチーム構成を不安に感じているのは私だけではないでしょう。
世間を賑わせている巨人のお家騒動などは、ロッテの迷走に比べれば単なるガキの喧嘩でしかありません。

そもそも外野手を補強した、と考えることが間違っているのかもしれません。
ここ数年のサブローの守備を見れば外野手としては限界にきていることは明らかであり、岡田や伊志嶺が台頭をし、そして荻野貴や清田、角中がいるロッテで外野の定位置を獲れるわけもなく、DHを福浦と競い合うか代打要員となるか、このあたりは出場機会を求めてFA宣言をしたサブローとどう折り合いをつけるのかが難題です。
さらには重光ジュニアの肝いりでチームに復帰をしたサブローを使わないという決断を弱気の西村監督ができるのか、サブローが結果を残してくれれば何の問題もありませんが、不幸にも衰えを隠しきれなかった場合には火薬庫になることを覚悟しなければならないでしょう。
サブローにとっても外様であった方が練習にも身が入って本人のためになると思っていたのですが、居心地のいい古巣に戻ることによる気の緩みが心配になります。
いずれにせよ全力疾走ができる足腰、そして気構えが伴っていないサブローであれば、あまり多くは望めないでしょう。

サブローの獲得に今ひとつ気乗りしなかった理由が緊縮財政にひた走る球団の方針であり、これで補強資金を使い果たすことになるのではないかと懸念をしています。
意外にもサブローは巨人でBランクの年俸ですから1億3000万の60%、もしくは40%の補償金と人的補償が発生をしますので、現状維持であれば来季の年俸を加えて2億800万か、あるいは1億8200万+選手をサブローのために費やすことになります。
この金額は今のロッテにはかなりのものであり、外国人選手も含めて下手をすればこれで補強が終了となることも念頭に入れておく必要があるでしょう。
ここにきてカスティーヨをリリースしたことはサブローの獲得と無関係ではないのかもしれず、あるいは球団としては新外国人選手としてのサブ・ロウを獲ったぐらいのつもりであり、また工藤に25を与えることで背番号の問題も一気に解決をさせようとしているのかもしれません。

投手(15人):荻野忠、大嶺、吉見、大谷、上野、成瀬、唐川、内、古谷、小野、伊藤、渡辺俊、木村、藪田、山本徹
捕手(2人):里崎、小池
内野手(5人):井口、今江、根元、細谷、高濱
外野手(6人):清田、荻野貴、伊志嶺、大松、角中、岡田

そして悩ましいのが28人のプロテクトですが、いったんは上記でリストを作ってみました。
巨人も村田や杉内を獲ろうとしていますので人的補償で意外な選手を持っていかれる可能性があり、あまり現時点での相手の事情を考えても仕方がないかなとは思うのですが、それでも先発投手と二塁手はキープをしておいた方がよいだろうとの考えに基づいています。
中途半端な投手が多いので簡単かと思っていたのですが、実際にやってみるとかなり28人に絞るのが意外に難しかったです。

投手(15人):橋本、服部、山本一、南昌、林、中郷、小林、香月、光原、松本、秋親、植松、藤谷、山室、阿部
捕手(5人):田中、江村、金澤、青松、的場
内野手(8人):今岡、福浦、塀内、高口、渡辺正、翔太、青野、早坂
外野手(3人):工藤、神戸、南竜

そしてリストから外れたのが上記の31人です。
ロッテファンからすれば期待の星でも一軍での実績に欠ける選手は大丈夫だろうとの甘い考えで、植松や阿部、そして翔太を外してみました。
また鶴岡がFA宣言をしたことで捕手はやばいかなと思いつつも、田中や金澤を獲る巨人でもないでしょう。
しかし山本一や中郷、早坂あたりを持っていかれるとかなり厳しくなりそうで、こういった作業はどうにも気が滅入ってきます。
本音で言えば渡辺俊はともかくとしても小野であれば手は出さないだろうとも思うのですが、重光ジュニアの生え抜き重視に端を発したサブローの獲得ですから万が一を怖れるであろうことは想像に難くなく、場合によってはさすがに無いだろうと思える福浦ですらリストに入れるかもしれません。
そうなれば細谷か角中あたりを外さざるをえなくなり、何だかんだ言いながらも結局は全額金銭に落ち着くだろうと八割方は思っているのですが、そうは言いながらも昨年に阪神ファンが味わったような落ち着かない日々を送るオフになることは避けられないでしょう。

こう考えると様々な面で歪みを生みそうなサブローの獲得ですが、ほぼ決まりでしょうから後ろ向きに考えても仕方がありません。
メリットがデメリットを上回るようサブローにはとにかく一生懸命なプレーを見せて欲しいですし、少なくとも周りからちんたらしているように見えるような動きだけは勘弁です。
まだ正式決定ではありませんから万が一のどんでん返しに期待をする、と言ってしまえば怒られそうですが、そんな気持ちを封印して今後の動向を見守っていきます。

 

コメント (38)

2011年通信簿 30 伊藤義弘

2011-11-30 00:41:51 | 千葉ロッテ

30 伊藤義弘 投手 29歳 年俸5000万円

【2011年成績】 50試合 1勝1敗0S 防御率2.29 55回 49被安打 2被本塁打 18与四球 2与死球 48奪三振 被打率.246

今年も勝利の方程式と呼ぶにはあまりに無茶使いをされた伊藤でしたが、故障がありながらも目標としていた50試合登板を達成しての4年連続ですから立派です。
そうは言いながらも投手の肩肘は消耗品であることは言うまでもなく、このまま困ったときの伊藤を連発しているようでは勤続疲労によるリタイアもそう遠くはないでしょう。
本人は投げることに強い意欲を持ってくれてはいますが、しかしベンチがそれに甘えてはなりません。
同じ投げるにしても伊藤にとって価値のある場面に限定をしたいですし、これだけの登板数で僅か15ホールドは悲しすぎます。
来季こそは額面どおりに勝利の方程式の一員である伊藤であって欲しいですし、そして守護神を目指して頑張ってもらいたいです。

折れたバットが左足に刺さって流血をするというショッキングな故障で終盤に戦線離脱をした伊藤ですが、これも疲労が原因の一つであったことは明らかです。
打球を追ってボールから目を離したと報道をされていましたが、ビデオで見れば打球などは見ておらず、完全に自分の役割は終わったとばかりの注意散漫な表情でした。
その試合は4日ぶりではありましたが8月は11試合に登板をしていましたし、連投が2回に3連投が3回ですから相当な疲れがあったものと思われます。
しかも負けている場面での起用もありましたし、仮に僅差であっても伊藤をビハインドのケースで使ってもらいたくはありません。
試合を持ちこたえるためには伊藤、との考えも分からないでもありませんが、しかしそれが結果的に伊藤の負担に繋がって大事な場面で打ち込まれたり、あるいは選手生命を縮める要因となってはチームとしては痛手どころの騒ぎではなく、また若手を育てるための機会を失うことにもなります。

ピッチングとしては150キロに近いストレートを軸に強気に攻めるのが本領の伊藤ですが、ややそのストレートに陰りが見え始めたことは否めません。
そのためか変化球を見極められるケースが増えてきており、もともと球数が少ない方ではありませんが、ピシャリと抑えることが減ってきました。
スピードが出ない割にはストレートの抑えがきかないピッチングもままありましたし、このあたりが伊藤の最大の不安材料です。
ただでさえ登板せずともブルペンでの準備で負担がかかっているのですから、ストライクゾーンを大きく使って効率的に打ち取ることも考えたいところです。
幸いにも強心臓の伊藤ですから内角を果敢に攻めることに躊躇はないと思われますので、シュートの復活とともにピッチングの組み立てを再考するのもよいでしょう。
とにかくベンチも効率よく伊藤を使い、そして伊藤も効率よいピッチングを目指す、そんな来季に期待をします。

2008年通信簿
2009年通信簿
2010年通信簿


【オリオン村査定】 5000万円 → 8000万円 (△60%)

 

コメント (18)