最近は日曜日に仕事をするロッテのようで、今日は来季の組閣が発表となりました。
一部に報道をされた古いファンには懐かしい佐々木バッテリーコーチの誕生は見送られたようで、外部からの招聘は今オフに西武を退団した大迫総合フィジカルコーチのみですので新鮮さはなく、予想どおりに一二軍の配置転換だけでお茶を濁した感があります。
しかしこの組閣に西村監督の意向がどこまで働いているのか、球団の思惑が奈辺にあるかなど、それなりに微妙さを伴った興味深いベンチになったと言ってよいでしょう。
何はともあれ来季に臨む体制がようやくに整ったわけですから、頭と体をしっかりと動かすオフにしてもらいたいものです。
ロッテ来季スタッフ 1、2軍を大幅入れ替え (11/27 スポーツニッポン)
ロッテは27日、来季のコーチ陣を発表した。
高橋慶彦2軍監督がヘッドコーチに就任するなど、1、2軍を大幅に入れ替えた。
今岡誠内野手は選手兼任で1、2軍を含めた総合的な打撃・守備コーチ、川越英隆氏が現役を退いて2軍投手コーチに就任した。
スタッフは次の通り。
【1軍】
▽監督 西村徳文(51)=宮崎・福島高 背番号78
▽ヘッド 高橋慶彦(54)=城西高 87
▽投手 西本聖(55)=松山商高 81
▽バッテリー 山中潔(50)=PL学園高 74
▽ブルペン(投手) 井上祐二(48)=都城高 79
▽ブルペン(捕手) 吉鶴憲治(40)=鹿児島商工高 77
▽打撃 長嶋清幸(50)=自動車工高 86
▽内野守備走塁 佐藤兼伊知(52)=北海高 83
▽外野守備走塁 大塚明(36)=別府羽室台高 80
【2軍】
▽監督 青山道雄(51)=東海大 76
▽投手 成本年秀(43)=京産大 71
▽同 川越英隆(38)=青学大 未定
▽バッテリー 袴田英利(56)=法大 85
▽打撃 金森栄治(54)=早大 75
▽内野守備走塁 上川誠二(51)=箕島高 72
▽外野守備走塁 山森雅文(51)=熊本工高 73
【総合】
▽打撃・守備 今岡誠(37)=東洋大 2
▽フィジカル 大迫幸一(58)=国士舘大 未定
代わり映えのしない人事ではあるものの、やはり注目点は高橋二軍監督のヘッドコーチ就任でしょう。
次期監督候補の一人である高橋コーチを暴走気味の西村監督の脇に配することに球団のどういった意図があるのか、これはかなり気になります。
一言居士である高橋コーチは西村監督には鬱陶しい存在になる可能性があり、これが上手い具合にストッパーになればよいのですが、前政権で打撃コーチだった際には前監督との確執に際して黙りを決め込んだとも言われている高橋コーチだけに、実際のところどうなるのかが来季の大きな鍵になりそうです。
もちろん両者が助け合ってチームの底上げに寄与して欲しいことは言うまでもないのですが、どうにも一筋縄ではいきそうにもありません。
また西村監督とは意見が合わなかったとも言われる西本コーチと、高橋コーチとは広島で同じ釜の飯を食った長嶋コーチの一軍昇格もかなり意味深です。
不幸にも来季もチームが底辺をさまよった場合には契約が切れる西村監督が退任をすることは濃厚でしょうし、そうなれば本来であれば責任の一端のあるヘッドコーチも身を引くのが通例ではあるのですが、西村監督も二軍監督からヘッドコーチという流れで監督に就任をしたことを考えれば高橋監督へのバトンタッチも充分にありえます。
ここから夢を広げれば恩師である高橋監督を助けるため、という大義名分での西岡のロッテ復帰を考えるのも面白いでしょう。
そんな中で気になるのは二軍スタッフが相変わらずに弱いことで、球団は力の入れどころが分かっていないように思えてなりません。
成本コーチを二軍に持っていくのはかなり不安ですし、もし金森コーチが自らの考えに固執をしたことによる二軍転出であればやばいことになるような気がします。
一軍の状況を考えなければ高橋二軍監督や大塚コーチなど体を動かして若い選手に身をもって教えていたと評判のスタッフは二軍で頑張って欲しかったですし、永久就職的な顔ぶれが居座っていると言ってしまうと怒られそうですが、そこに気が滅入っているのは私だけではないでしょう。
そして単に能力的な問題が理由かもしれませんが黒木コーチ、前里コーチの退任は頭数によるもののような気がしますし、願わくば育成コーチなどへの転身であってくれればと、そう言えばシリウスなどでの非常勤コーチである佐藤幸コーチの立ち位置がどうなっているのかが知りたかったりもします。
また自らのブログで現役続行への意欲を見せていた川越の引退はかなり意外でしたし、今岡のコーチ兼任も何とも言えない不可思議さがあります。
チームの過渡期の呉越同舟のような感じがあり、はまれば凄い力を出してくれるかもしれませんが、混乱のままシーズンを終える2012年になりそうな気がしないでもありません。
そうなるかならないかはトップの力量に負うところが大きいと思いますので、西村監督と青山二軍監督の奮闘に期待をします。