オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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日本人には合わないかも

2011-11-13 04:25:21 | 映画

観ようと思っていた映画が予想外に人気があったようで23時台であっても満席状態だったために、今ひとつ気乗りがしなかったのですが「マネーボール」を観てきました。
こういった自伝的な映画はハズレが多いので正直なところパスをするつもりだったので、ほとんど勢いでしかありません。
そして世間的な評価はかなり高いようですが個人的にはイマイチ、イマニ、イマサンといった感じで、何が悲しくてこんな時間に映画館にいるのだろうかと涙が出てきました。

マネーボール

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今や球界の一つの常識ともなりつつあるマネーボールですが、こと日本では受け入れられるのは難しいかもしれません。
映画でも描かれていましたが、完全に選手を商品として扱うところなどは日本人には合わないと思われます。
成績が落ちても生え抜き選手には思い入れが強くあるのが日本の特徴ですし、それなりに結果を残した石川前球団運営本部長への風当たりを見ればそれは明らかです。
また戦略としてはロッテのような貧乏球団は積極的に取り入れるべきではないかとは思うものの、トップがあれでは編成部も落ち着いて仕事はできないでしょう。
統計学に基づいて編成をしても、オーナーが感情論に走り、監督が数字を無視した采配をするようではお話になりません。

話を映画に戻しますが、この描き方ではビリー・ビーンよりもピーター・ブランド、その逸話からすればおそらくはポール・デポデスタがモデルではないかと思われますが、こちらの方が主役ではないかと思えるぐらいの感じがあります。
もちろん優秀な部下の提案を採用することこそが上司の能力の一つではあるのですが、自伝の映画化にしては意外な感じが否めません。
その一方でスカウトや監督を旧時代の遺物のような描写をしたり、意味不明な娘との交流を持ちだしてみたりと、何を語りたかったのかがよく分かりませんでした。
著書を読んでいるという前提があっての映画化ではないかと思うぐらいにそもそもの主題であるマネーボールの説明もおろそかであり、かなりのガッカリ感があります。
それでいて20連勝のシーンの異様な盛り上げ方には違和感がありまくりで、久しぶりに観たことを後悔した作品でした。


2011年11月12日 鑑賞  ★★☆☆☆(2点)

 

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2011年通信簿 14 大谷智久

2011-11-13 02:46:58 | 千葉ロッテ

14 大谷智久 投手 26歳 年俸1400万円

【2011年成績】 34試合 3勝9敗0S 防御率3.38 120回 123被安打 8被本塁打 23与四球 3与死球 78奪三振 被打率.272

今季に一番の変貌を見せたのは大谷であり、いい意味で期待を裏切ってくれました。
シーズン当初は昨年と変わり映えのない老成した投球内容にガッカリとしたものでしたが、試合数を経るにつれてニューオオタニを見せ始めたのにビックリとしたことを覚えています。
やはり変化の最たるものはストレートが130キロ台後半から140キロぐらいにスピードを増したことで、そのことで変化球が活きてきたのでしょう。
まさに期待をしていたとおりの大谷に一歩近づいた、そんな2011年のシーズンでした。

それだけに敗戦処理を中心にロングリリーフで6試合に投げて13回2/3を8安打9奪三振2与四死球で防御率が0.66と抜群の結果を残して手にした先発のチャンスを、打線の極度の貧打ぶりで勝利に結びつけることができなかったことが惜しまれます。
プロ初先発は6回途中まで無失点で勝ち投手の権利を手にしながらも、味方のエラーに足を引っ張られての自責点ゼロでの逆転負けでした。
2度目の先発も6回を2失点にまとめながらも味方打線が1点しか取れず、3度目の先発は7回を1失点、4度目の先発は6回を3失点でも勝てず、そして5度目の先発でようやくに7回1/3を2失点で先発としての初勝利ですので大谷にはあまりに可哀想すぎる打線の援護の無さぶりです。
打線が普通に打っていれば5勝をしていてもおかしくはないピッチングでしたし、それであれば勢いに乗って新人王の最有力になったかもしれません。
次の先発こそ4回を4失点と乱れましたが、その後は8回1/3を1失点でも白星に恵まれず、そうこうしているうちに大谷の前に立ちはだかったのは6回の壁です。
8度目の先発では3点のリードをもらいながら6回に一気に崩れて逆転負けを喫し、9度目の先発は2勝目を挙げたものの7回に連打を浴びて降板、10度目の先発は7回を1失点で3勝目と三ツ目が開いて写楽保介になったかと思いきや、11度目の先発では6回に大炎上し、以降も6回前後で力尽きる登板が続きました。
これは6回というよりはそもそも先発としての調整をしてこなかった大谷にとっての80~100球の壁と言った方が正しいかもしれず、このあたりは来季への課題となります。

そんな大谷に見切りをつけたかのようにシーズン終盤は中継ぎに戻したベンチの腰の据わらなさこそが、大谷にとっての最大の難関でしょう。
来季も先発として考えるのであればスタミナが足りていないことを前提に使い続けるべきでしたし、打たれ始めたから降格では育つものも育ちません。
せっかくに先発としての期待ができる若手投手が台頭をしてきたのですから、上野とともに14から19に至る先発6人衆を目指す来季であってもらいたいです。
そのためには大谷もストレートをコンスタントに140キロ台で投げられるようにしなければなりませんし、勝てないことで過剰になったようにも見えるペース配分の再考も必要だと思いますが、ここまで王道を歩んできた大谷ですからそのぐらいは分かっていることでしょう。
唐川と同様に四球を出さないことを意識し過ぎないよう、そしてもう少し若さを見せること、この2点がクリアできれば先発として8勝ぐらいはできる大谷だと信じています。

2010年通信簿


【オリオン村査定】 1400万円 → 2100万円 (△50%) 

 

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