鴨川キャンプは休日は大盛況らしいので人混みが嫌いな自分としては振替休日を使っての平日を狙っていたのですが、どうにも雨模様が多かったことでタイミングが合いません。
ようやくに今日は晴天で絶好のキャンプ日和かと思いきや、一昨日に体調を崩した知人の世話があって見送りとなってしまいました。
一番に鍛え直して欲しい小野や福浦、井口らのベテラン勢が不参加だったこと、西村監督のかけ声とは裏腹にグラウンド上では緩んだ空気が漂っているとの話が聞こえてきたこともあり、気持ちが今ひとつ乗らずにズルズルと先送りにしたことが失敗だったようです。
そんなこんなでキャンプ訪問は2月の石垣島までお預けということで、今日はシリーズ化となりつつある元ロッテ戦士たちの明日について書くことにします。
■小林宏之(阪神)
42試合 1勝5敗0S 防御率3.00 39回 43被安打 2被本塁打 19与四球 2与死球 45奪三振 被打率.279
メジャー挑戦が失敗に終わり阪神に移籍をした小林宏は藤川に繋ぐ勝利の方程式と期待をされましたが、昨年よりもかなり成績を落としてシーズンを終えました。
22ホールドとそれなりの数字は残しているものの、阪神ファンからすれば久保田とともに戦犯の一人であることは間違いないでしょう。
どういった設定かは分かりませんが出来高を手にしたとは思えず、しかし1億7000万が基本給ですから阪神は太っ腹だとしか言いようがありません。
セントラルの野球には疎いので想像でしかありませんが8暴投からすればフォークの制球が戻っていないのでしょうし、コントロールが武器であったはずが1試合平均で与四死球が5個を越えるほどに制球を乱し、被打率も昨年から5分も落としましたので低反発球の導入を考えれば打たれすぎです。
来季は先発に復帰をするとのことですが、この劣化の流れを押しとどめることができるかどうかに注目が集まります。
■根本朋久(日本ハム)
2試合 0勝0敗0S 防御率9.00 2回 2被安打 0被本塁打 2与四球 0与死球 1奪三振 被打率.286
オープン戦では好投をしていたために日本ハムで花開くかと思っていたのですが、終わってみればプロ最悪のシーズンとなってしまいました。
ほとんどが鎌ヶ谷で過ごす羽目となり、一軍では夏場にチャンスがありましたが打ち込まれて僅か2試合の登板でジエンドです。
二軍でもほぼワンポイントで起用をされての防御率が4点台ですから、このあたりの選手にはロッテよりもシビアな日本ハムだけに来季の成績によっては戦力外通告もあるでしょう。
そうならないためにも根本には奮起を願いたいですし、ロッテ戦以外での活躍を期待しています。
■斉藤俊雄(オリックス)
35試合 70打数 5得点 17安打 打率.243 1二塁打 0三塁打 0本塁打 2打点 0盗塁 6四死球 30三振 得点圏打率.353
光原とのトレードがどうにも納得がいかなかった斉藤ですが、本人からすればキャリアハイの成績を残した2011年ですので移籍は正解だったのでしょう。
もっともロッテに残っていれば里崎の故障で重用をされたのは田中ではなく斉藤であった可能性が高く、そういう意味では一軍レベルの力量は認められているのだと思います。
ただやはりキャッチングの拙さと言いますか、安易に手だけで捕りにいこうとするところは変わらないようで、序盤は無難にこなしていたようですが徐々に本領を発揮してしまっての7捕逸はいくら何でもやらかしすぎですし、2失策と合わせて投手陣の信頼を失いかねない失態です。
70打数で30三振とは根元や塀内も真っ青な数字ですし、それでもオリックス捕手陣では2番手争いをするだけのポジションにいる斉藤ですから、とにかく堅実さを心がけることで少しでも出場試合を増やしていく来季であることを願っています。
■西岡剛(ツインズ)
68試合 221打数 14得点 50安打 打率.226 5二塁打 0三塁打 0本塁打 19打点 2盗塁 16四死球 43三振
簡単に通用をするとは思っていませんでしたが、ここまでの不成績も予想外でした。
開幕早々に走者との接触で左すねを骨折してのリタイヤが痛かったですし、シーズン終盤にも右脇腹を痛めるなど体力的な不安を露呈したことは誤算だったでしょう。
そんな西岡も一昨年までは似たような状況で、そこから一念発起をしての昨年の大活躍だったのですから、来季は汚名返上とばかりに反攻をしてくれるものと期待をします。
西岡に求められた守備と走塁で12失策と2盗塁ですから1年目にして土俵際に追い詰められたとの意識はあるでしょうし、二遊間を守れるキャロルの加入がありましたので来季も出足をしくじると3Aに落とされたり、あるいはウェーバーにかけられての放出も覚悟をしなければなりません。
ロッテもかなりの痛手を強いられてのポスティングでの移籍でしたので、とにかく西岡には夢破れて帰国をしてロッテ以外のチームに復帰なんてことになってもらっては困ります。
悔いのないプレーで来年は清々しい笑顔で帰国をして欲しい、是非ともそうあってもらいたいものです。
■竹原直隆(オリックス)
29試合 78打数 3得点 16安打 打率.205 0二塁打 0三塁打 1本塁打 7打点 0盗塁 5四死球 16三振 得点圏打率.333
クリーンアップを任されるなどロッテに残ったよりは出番があったと思われる竹原ですので、屈辱的な金銭トレードであっても本人としてはウエルカムだったと思います。
しかし期待をされた打撃で結果を残せたとは言えず、せめてロッテ戦で活躍ができたのが竹原にとっては意地の見せ所だったのでしょう。
DHでの出番しか与えられませんでしたので来季は李大浩らの加入で厳しくなると予想をされますから、とにかく竹原としては長打力を見せつけるしかありません。
まずは代打で実績を積む、あくまで挑戦者の気持ちを忘れずに来季に臨んで欲しいです。
■大村三郎(巨人)
48試合 103打数 10得点 25安打 打率.243 5二塁打 0三塁打 1本塁打 9打点 0盗塁 7四死球 26三振 得点圏打率.276
いきなり移籍後の初打席でホームランを放つなどして目立った大村も、その後は二軍に落とされるなど苦労の一年でした。
そもそもが代走で起用をされるなどサブローがどういった選手になっているかを知らずに獲得をしたのではないかと思えるような原監督でしたので、その人となりを知るには時間がかかったのだと思われ、そういう意味では終盤に一軍に戻ってきてCSでもホームランを打ちましたので、これから巨人の大村が本当の意味で始まると思ったファンも多かったでしょう。
しかし意外なFA宣言で出番を求めての移籍を決断した大村にどういった考えがあるのか、重光ジュニアの発言に触発をされたのか、あるいは既に水面下で接触があったのかもしれませんが、ミリオンダラーズの待遇を捨ててまでの決断ですのでそれなりの勝算があるのだと思います。
大方の予想はロッテ復帰が鉄板とのことですが外野手以外が補強ポイントと言っていた編成部としては困った話ですし、今後の大村の動向から目が離せません。
何だかんだ言いながらも石川前球団運営本部長らの選手を見る目は確かだったのだなと、そう思わざるをえません。
もちろんプロ野球は興行ですから費用対効果などだけでは語れない世界ですが、しかしこれだけロッテから出て行った選手が輝きを失うのを見ると唖然とさせられます。
昨年に移籍をした清水とシコースキーは故障で今季はほとんど使い物にならず、橋本は一軍で出場をすることなく戦力外となり、早川は引退試合だけの出場でチームを去りましたので、結果論的なところはありますが移籍先のチーム、そしてそのファンには申し訳ないとしか言いようがありません。
あまり派手に活躍をされるとそれはそれで複雑な気持ちになりますが、しかしこれだけ雁首を揃えてダメダメでは気が滅入ってきます。
ロッテ戦以外でほどほどの活躍を、とは勝手な願いではありますが、あまりに尻すぼみは悲しすぎますので一層の奮起を期待したいです。