12 藤田宗一 投手 35歳 年俸1億3000万円
【2007年成績】 31試合 1勝2敗1S 防御率12.64 15回2/3 28被安打 2被本塁打 2与四球 1与死球 12奪三振 被打率.389
本人にとっては昨日の戦力外通告は驚きだったのかもしれませんが、この成績を見れば当然の結果とも言えます。
防御率が12.64では中継ぎとしてはお話になりませんし、被打率も.389と全ての打者がイチローみたいな打たれっぷりは1軍投手としても失格な成績です。
これが若手ならまだしも、来季36歳のベテラン投手であれば解雇もやむなしでしょう。
しかし連続リリーフ登板の日本新記録まで4試合となったところでの戦力外通告は、ファンから非難を浴びることを覚悟した上での決断であったでしょう。
逆に言えば、それだけ藤田の評価が落ちていたことになります。
それにしては終盤からCSにかけて藤田の起用が多かったように思いますが、あれが最終テストであったのかもしれません。
残念ながら敗戦処理としての起用であっても藤田は結果を出せず、寂しくロッテを去ることになりました。
今年の藤田はコントロールが悪かった、これに尽きると思います。
武器であるスライダーがクロスに決まらず、カウントを悪くした挙げ句に棒球を痛打されるの繰り返しでした。
ボールに力がなくなっているのが明白で、打たれ出したら止まらないという悲惨な登板も数多くありました。
5月3日の500試合登板の時は3連続ヒットで一死も取れずにKOされ、6月20日のリーグ記録となる512試合連続リリーフ登板の時は2連続ヒットで同じく一死も取れずに負け投手になりました。
スライダーのキレが落ち、コントロールも甘くなり、打撃投手のようなピッチングには哀れささえ感じました。
それでも使い続けたバレンタイン監督ですが、結局は大相撲ばりに故障を理由に2軍落ちしました。
暫くは治療のため?に休養した後、2軍での調整登板でも結果を出すことができないまま再昇格しました。
2軍打者を相手に15回で11安打2本塁打を浴びた藤田を昇格させるべきだったのか、当時もその疑問を呈しましたが、これが結果的に藤田のロッテ生命を断った大きな理由だったように思います。
コントロールはやや戻ったもののスライダーのキレは戻らず、復活の兆しが見えないことを明らかにするための昇格になってしまいました。
故障を理由にしたために2軍で13試合の調整登板で数字的には防御率は1.80でしたから、下に置いておく理由がなくなったことで復帰させたのかもしれません。
しかしもう少し調整させて調子を上げてから昇格させれば、また違った結果になったように思えます。
もちろん調子が上がらずに2軍でシーズンが終了したかもしれませんが、もしそうであれば昨日の結末を覚悟を持って受け入れられたはずです。
記録達成が目前であるため、藤田はトライアウトを受けてでも現役続行を目指すと思います。
しかし高額で藤田を雇う酔狂な球団があるとも思えず、2000万円程度まで割り切らなければ難しいでしょう。
折角ここまで記録を伸ばしてきたわけですから、記録のためだけの登板は本末転倒ではあるものの、やはり達成して欲しいと思います。
【オリオン村査定】 1億3000万円 → 5000万円 (▼62%) ※10月27日に戦力外