電脳筆写『 心超臨界 』

人間は環境の産物ではない
環境が人間の産物なのである
( ベンジャミン・ディズレーリ )

かけがえのない家族 《 日記帳——北村瑠奈 》

2024-06-18 | 06-愛・家族・幸福
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
■超拡散『日本の「月面着陸」をライヴ放送しないNHKの電波1本返却させよ◇この国会質疑を視聴しよう⁉️:https://youtube.com/watch?v=apyoi2KTMpA&si=I9x7DoDLgkcfESSc』
■超拡散記事『榎本武揚建立「小樽龍宮神社」にて執り行う「土方歳三慰霊祭」と「特別御朱印」の告知』
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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  世の中でいちばん大切なものは家族と愛
  ( ジョン・ウッドン )
  The most important thing in the world is family and love.
  ( John Wooden )


◆日記帳――北村瑠奈(28) 東京都杉並区
(「朝晴れエッセー」産経新聞 R02(2020).11.18 )

4年前、私が海外勤務に旅立つ前日に、最愛の祖父が倒れた。救急車で病院まで付き添い、祖父の意識が戻ったのを確認した私は、予定通り海外へ渡った。

その後祖父は入退院を繰り返し、1カ月後に天国に行ってしまった。

生まれたときから同居していた祖父は、少し厳しく、真面目で、寡黙な人であった。あんなにお世話になった祖父を看取れなかったことが申し訳なく、何日も塞ぎこんだ。

そんな私に、電話越しの母が言った。

「おじいちゃんは幸せだったと思うよ」

そんなの本人に聞かなきゃわからない。最後に直接会って話したかったと何度も後悔し、やり切れない思いが残った。

日本に帰国後、祖父の遺品を整理することになった。そこに残されていたのは、何十冊にも及ぶ日記帳であった。新聞記者をしていた祖父は、何でも記録に残すのが日課だったのだ。

日記の中には、日々の何げない日常が記されていた。食べたもの、医者との会話、読んだ本。そして、そこには私たち家族が頻繁に登場した。

私が大学に合格したこと。海外に行くこと。兄の就職が決まったこと。メモ程度の短文ではあるが、そこには私たち孫を心配し、見守る祖父の愛情が記されていた。姉の婚約相手を皮肉った言葉が書かれていたときには、思わず泣き笑いしてしまった。

決して多くを語らない祖父であったが、私たち家族を大切に思ってくれていたことは間違いないだろう。日記を読んだとき、そう確信することができた。

4人の孫との同居は、さぞかし騒がしかっただろう。おじいちゃん。天国で大好きな日本酒を飲んで、ゆっくりくつろいでいるだろうか。
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