電脳筆写『 心超臨界 』

あなたが犯す人生最大の過ちは
過ちを犯すことを常に恐れることである
( エルバート・ハッバード )

ノモンハン事件――『失敗の本質』

2016-11-10 | 04-歴史・文化・社会
★ついに「心超臨界」の時来る → http://tinyurl.com/l7v2lbt
  百万人目のあなたの参加が求められています!
( 心が臨界質量を超えるとは ⇒ http://tinyurl.com/5kr6f

★明るい日本を実現するプロジェクトhttp://mizumajyoukou.blog57.fc2.com/
近現代史研究家の水間政憲さんが3年を目処に『南京大虐殺』の嘘を国際的に終結させられる『ポストカード』を国内外に180万枚配布するというプロジェクトを立ち上げました。
  広く同志の参加を募ります!


『失敗の本質』http://tinyurl.com/o289jxt
【 戸部良一、他、中央公論社 (1991/08)、p28 】

本書は大東亜戦史上の失敗例として6つのケースを取り上げ、個々のケースにおける失敗の内容を分析した。6つのケースとは、ノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、インパール、レイテ、沖縄である。

( 中略 → p32 )

われわれの問題意識は、「戦い方」ないし、「敗け方」の組織論的究明にあるのであって、なぜ敗けたかの歴史的原因のすべてをあげつらうことではないのである。

( 中略 → p68 )

ノモンハン事件は日本軍に近代戦の実態を余すところなく示したが、大兵力、大火力、大物量主義をとる敵に対して、日本軍はなすすべを知らず、敵情不明のまま用兵規模の測定を誤り、いたずらに後手に回って兵力逐次使用の誤りを繰り返した。情報機関の欠陥と過度の精神主義により、敵を知らず、己を知らず、大敵を侮っていたのである。

また統帥上も中央と現地の意思疎通が円滑を欠き、意見が対立すると、つねに積極策を主張する幕僚が向こう意気荒く慎重論を押し切り、上司もこれを許したことが失敗の大きな原因であった。

なお日本軍を圧倒したソ連第一集団軍司令ジューコフはスターリンの問いに対して、日本軍の下士官兵は頑強で勇敢であり、背年将校は狂信的な頑強さで戦うが、高級将校は無能である、と評価していた。一方、辻政信はソ連軍について、薄ノロと侮ったソ連軍は驚くほど急速に兵器と戦法を改良し、量において、質において、運用において日本軍を凌駕した。革命軍の大きな特色というべきだろう、と述べている。

満州国支配機関としての関東軍は、その機能をよく果たし、またその目的のためには高度に進化した組織であった。しかし統治機関として高度に適応した軍隊であるがゆえに、戦闘という軍隊本来の任務に直面し、しかも対等ないしはそれ以上の敵としてのソ連軍との戦いというまったく新しい環境に置かれたとき、関東軍の首脳部は混乱し、方向を見失って自壊作用を起こしたのである。

中国侵略そしてその植民地的支配の過程で、日本軍の戦闘機関としての組織的合理化は妨げられ、逆にさまざまな側面において退化現象を示しつつあった。このような退化現象を起こしつつあったん日本軍の側面を初めて劇的な形で示したのが、ノモンハン事件であった。

★これらの記事を発想の起点にしてメルマガを発行しています。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« かたよらない心 こだわらな... | トップ | ミッドウェー作戦――『失敗の... »
最新の画像もっと見る

04-歴史・文化・社会」カテゴリの最新記事