電脳筆写『 心超臨界 』

自分を励ます最良の方法、それは人を励ますこと
( マーク・トウェイン )

読むクスリ 《 アスナロ物語——上村武 》

2024-07-13 | 05-真相・背景・経緯
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アスナロは別名ヒバ。ヒノキ科の常緑針葉高木で、高さ40メートル、直径1メートルもの大樹になることがある。木曾、津軽、能登地方などに、種類の少し違うものが分布している。明日はヒノキになろう、と望むのだから、ヒノキより劣った木のように考えられがちだが、「ヒノキより腐りにくい、という長所を持っています。とくにシロアリには抜群に強いのです」。


◆アスナロ物語

『読むクスリ 30』
( 上前淳一郎、文藝春秋 (1998/12)、p251 )

アスナロという木をご存じですか。

井上靖の『あすなろ物語』から、明日はヒノキになろうと思っている木、として知られるようになった。

清少納言の『枕草子』に、

「なにの心ありて、あすはひの木とつけけむ」

とあって、千年の昔すでに、明日はヒノキ、と呼ばれていたことがわかる。

「しかし、それは誤解ではないか、という学者の説が多いのです」

と財団法人日本住宅・木材技術センター顧問の上村武さん。

アスナロの葉は、親類筋のヒノキの葉とよく似ているが、ヒノキの葉よりも大ぶりで厚ぼったい。

「そこから、アツバヒノキ(厚葉檜)と呼ばれたのが語源ではないか、というのです」

それが長い間にアスハヒノキと訛(なま)っていき、明日はヒノキになろういとしている、とアスナロになった……。

      *

アスナロは別名ヒバ。

ヒノキ科の常緑針葉高木で、高さ40メートル、直径1メートルもの大樹になることがある。木曾、津軽、能登地方などに、種類の少し違うものが分布している。

明日はヒノキになろう、と望むのだから、ヒノキより劣った木のように考えられがちだが、

「ヒノキより腐りにくい、という長所を持っています。とくにシロアリには抜群に強いのです」

平泉中尊寺の金色堂は、ほとんどヒバ材で建てられた。

1981(昭和56)年に大修理されたとき、

「建立から850年経っていたにもかかわらず、多くの部材が再使用可能でした。そのくらい丈夫なんです」

13世紀後半にモンゴル(元)軍が日本へ来襲したとき活躍した津軽の軍船は、すべてヒバで造られていたといわれるほか、東北や北陸地方にはヒバで建てられた歴史的建造物が少なくない。

「いまでも東北地方で、総ヒバ造りの家、というと、関西の総ヒノキ造りに匹敵する高級住宅とされています」

東北のアスナロは、明日まで待たず、今日すでにヒノキになっている。
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