電脳筆写『 心超臨界 』

敵を知り、己を知れば百戦殆うからず
( 孫子 )

かけがえのない家族 《 母の偉大さを知るー2―—乙武洋匡 》

2024-06-25 | 06-愛・家族・幸福
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
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  この世で最も大切なものは家族と愛
  ( ジョン・ウッドン )
  The most important thing in the world is family and love.
  ( John Wooden )


乙武さんは1976年4月6日、先天性四肢切断という状況で生まれました。その乙武さんが今の乙武さんでいられるのはご両親のお陰であることは誰も否定できません。なかでもお母さんの存在は際立っています。五体不満足―完全版(講談社文庫)からその凄さをお伝えしたいと思います。


◆母の偉大さを知るー2

『五体不満足―完全版』
( 乙武洋匡、講談社 (2001/4/4)、p241 )

高田馬場駅で、友達と待ち合わせしていた。すると、隣に見た目のコワイ、パンチパーマにサングラスのオジサンが立っていた。彼も人を待っているのだろうが、かれこれ5分以上は経った。ボクの友人もなかなか来ない。そうこうしているうちに、そのオジサンが話しかけてきた。

「おう、兄ちゃん」

「は、はい、何でしょう」

からまれるのかと思い、鼓動が速まる。

「おめえも、たいへんだな」

「へ?」

予期せぬ言葉に、力が抜けた。そして、「事故か?」などと、ボクの身体のことを聞いてきた。「生まれつきなんです」と答えると、「うーん、そうか」と驚きとも同情ともつかない声で唸った。それから、彼の仕事の話などしてくれた。

(中略)

しばらくすると、「じゃあ、兄ちゃん。悪いが、俺は行かなくちゃいけない」と言って、内ポケットに手を突っ込んだ。「え、何が出てくるんだ?」と冷や汗をかいたが、彼がポケットから取り出したのは名刺だった。

「困ったことがあったら、いつでも電話してこい」

そう言うと、名刺をボクのポケットに突っ込み、彼はそのまま行ってしまった。

「仁義」を大切にするかれらは、ボクのような人間に対して、情が厚いのかも知れない。

実は、この話には続きがある。家に帰って、このことを両親に報告した。驚くかと思いきや、母は平然として、「あなた、それはあたりまえよ」と言ってのける。

「え、どうして?」

「だって、ああいう方たちは、ツメるといっても小指一本程度でしょう。あんたなんか、全身ツメちゃってるんだもん。それは、敬意を表されるわよ」
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