電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
■超拡散『日本の「月面着陸」をライヴ放送しないNHKの電波1本返却させよ◇この国会質疑を視聴しよう⁉️:https://youtube.com/watch?v=apyoi2KTMpA&si=I9x7DoDLgkcfESSc』
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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フランス文学者の河盛好蔵は「人間は誰でもお世辞をいわれることを決して嫌いではない。ただ、そのいい方に好みや注文があるだけの話である」といい、スターン〈英・作家〉の名作『センチメンタル・ジャーニイ』の中の一挿話を紹介している。
『人間学』
( 伊藤肇、PHP研究所 (1986/05)、p71 )
第3章 応待辞令の人間学
◆スターンとマラルメ
フランス文学者の河盛好蔵は「人間は誰でもお世辞をいわれることを決して嫌いではない。ただ、そのいい方に好みや注文があるだけの話である」といい、スターン〈英・作家〉の名作『センチメンタル・ジャーニイ』の中の一挿話を紹介している。
スターンがパリの社交界で、さる老侯爵に紹介された。
その侯爵は、女にもてることで有名で、当人も、その方は自信満々であったが、彼はスターンに向かって「一度、お国へ出かけたいものです」といって、イギリスの女についていろいろと尋ねた。すると、スターンは「いや、それはぜひ、御無用に願います。今でさえ、われわれ、イギリスの男は、あなたのお噂をするだけで、女たちからほとんど見向きをされない始末なんですから……」と答えたところ、早速、侯爵から晩餐(ばんさん)に招かれた。
もう一つの話は、自ら機知縦横の才女をもって任じている某夫人は、スターンがかなりの才人であるということをきいて、「ぜひ、お目にかかって、お話を承りたい」と申し込んできた。
訪ねてゆくと、スターンが腰を下ろすか、下ろさぬかのうちに、彼女のほうで、その才女ぶりを納得させるために、猛烈にまくしたてはじめた。スターンは心得て、その席では一言もしゃべらなかった。以後、その夫人は誰に会っても「殿方とあんなに為になるお話しをし合ったことは、これまでについぞないことでした」といって大満足であった。
しかし、もう一枚上手(うわて)は詩人のマラルメ〈仏・極度に洗練された美しい象徴詩をつくり、門下にバレリーやジイドなどの逸材を輩出した〉である。
特にマラルメは座談の雄だったが、他の座談の雄と違って、自分ひとりだけ喋りまくるようなことはなかった。何時でも自由にお客に喋らせる。それでいて、本人が気がつかぬうちに相手の説を自分の主張と一致させることに妙を得ていた。
またマラルメはごく些細な暗示をも見のがさずについて行き、いかなる枠組(わくぐみ)にもすぐ提供されただけの材料を駆使して彩色を施すだけの用意を常にもっていた。議論をしても八分くらいのところで太刀をおさめて、最後のひと太刀は、ただふりかぶってみせるだけで、ばっさりと骨まで斬りさげるような野暮は絶対にしなかった。
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
■超拡散『日本の「月面着陸」をライヴ放送しないNHKの電波1本返却させよ◇この国会質疑を視聴しよう⁉️:https://youtube.com/watch?v=apyoi2KTMpA&si=I9x7DoDLgkcfESSc』
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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フランス文学者の河盛好蔵は「人間は誰でもお世辞をいわれることを決して嫌いではない。ただ、そのいい方に好みや注文があるだけの話である」といい、スターン〈英・作家〉の名作『センチメンタル・ジャーニイ』の中の一挿話を紹介している。
『人間学』
( 伊藤肇、PHP研究所 (1986/05)、p71 )
第3章 応待辞令の人間学
◆スターンとマラルメ
フランス文学者の河盛好蔵は「人間は誰でもお世辞をいわれることを決して嫌いではない。ただ、そのいい方に好みや注文があるだけの話である」といい、スターン〈英・作家〉の名作『センチメンタル・ジャーニイ』の中の一挿話を紹介している。
スターンがパリの社交界で、さる老侯爵に紹介された。
その侯爵は、女にもてることで有名で、当人も、その方は自信満々であったが、彼はスターンに向かって「一度、お国へ出かけたいものです」といって、イギリスの女についていろいろと尋ねた。すると、スターンは「いや、それはぜひ、御無用に願います。今でさえ、われわれ、イギリスの男は、あなたのお噂をするだけで、女たちからほとんど見向きをされない始末なんですから……」と答えたところ、早速、侯爵から晩餐(ばんさん)に招かれた。
もう一つの話は、自ら機知縦横の才女をもって任じている某夫人は、スターンがかなりの才人であるということをきいて、「ぜひ、お目にかかって、お話を承りたい」と申し込んできた。
訪ねてゆくと、スターンが腰を下ろすか、下ろさぬかのうちに、彼女のほうで、その才女ぶりを納得させるために、猛烈にまくしたてはじめた。スターンは心得て、その席では一言もしゃべらなかった。以後、その夫人は誰に会っても「殿方とあんなに為になるお話しをし合ったことは、これまでについぞないことでした」といって大満足であった。
しかし、もう一枚上手(うわて)は詩人のマラルメ〈仏・極度に洗練された美しい象徴詩をつくり、門下にバレリーやジイドなどの逸材を輩出した〉である。
特にマラルメは座談の雄だったが、他の座談の雄と違って、自分ひとりだけ喋りまくるようなことはなかった。何時でも自由にお客に喋らせる。それでいて、本人が気がつかぬうちに相手の説を自分の主張と一致させることに妙を得ていた。
またマラルメはごく些細な暗示をも見のがさずについて行き、いかなる枠組(わくぐみ)にもすぐ提供されただけの材料を駆使して彩色を施すだけの用意を常にもっていた。議論をしても八分くらいのところで太刀をおさめて、最後のひと太刀は、ただふりかぶってみせるだけで、ばっさりと骨まで斬りさげるような野暮は絶対にしなかった。