電脳筆写『 心超臨界 』

明日への最大の準備はきょう最善を尽くすこと
( H・ジャクソン・ブラウン・Jr. )

自助論 《 苦難が人間を立ち上がらせる――サミュエル・スマイルズ 》

2024-07-16 | 03-自己・信念・努力
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
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◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
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貧苦は決して不幸ではない。強い自助の精神さえあれば、貧しさはかえって人間にとっての恵みに変わる。貧苦は人間を立ち上がらせ、社会との戦いに駆り立てる。社会には、安楽を得ようとした結果、自分を堕落させる者もいる。だが、真摯で誠実な心を失わない人間は、勇気と自信を得て、大きな勝利を収めるにちがいない。


『自助論』
( サミュエル・スマイルズ、三笠書房(2002/3/21)、p23 )
1章 自助の精神――人生は自分の手でしか開けない!
3 人間の優劣を決める精一杯の努力

これまで述べてきたように、人間の優劣は、その人がどれだけ精一杯努力してきたかで決まる。怠け者は、どんな分野にしろ、すぐれた業績を上げることなどとうていできない。骨身を惜しまず学び働く以外に、自分をみがき、知性を向上させ、ビジネスに成功する道はない。

また、生まれつきどんなに膨大な富と高い地位が約束されていても、名声を得るには、その本人がたゆまず努力するほかない。

莫大な資産価値を持つ土地は、親から譲り受けられるかもしれない。しかし、知識や分別は、そうはいかない。金持は、他人に金を払って自分のために働かせることはできても、他人から自分のためになる思慮分別を買い取れはしないのだ。

どんな分野でも、目標をめざして精一杯努力しなければすぐれた業績は上がらない。この点を、われわれは固く肝に銘じておくべきである。


◆苦難が人間を立ち上がらせる

いつの時代も、われわれの社会は、貧困から身を起こした人々から大きな恩恵を受けてきた。その点を考えれば、人間の最高の教育には富や安定が不可欠だという説がまちがっていることは一目瞭然だ。

安楽で贅沢三昧の生活は、苦難を乗り越える力を与えてはくれない。むしろ、このようなハリのない生活にひたっていれば、活力に満ちた実り多い人生を送ろうという意欲さえ失ってしまうだろう。

この意味で、貧苦は決して不幸ではない。強い自助の精神さえあれば、貧しさはかえって人間にとっての恵みに変わる。

貧苦は人間を立ち上がらせ、社会との戦いに駆り立てる。社会には、安楽を得ようとした結果、自分を堕落させる者もいる。だが、真摯で誠実な心を失わない人間は、勇気と自信を得て、大きな勝利を収めるにちがいない。

ベーコンは次のように語っている。

「人は、自らの富も自らの能力も正しく理解していない。富については必要以上にすばらしいものだと信じる反面、人間の能力はさほど偉大なものだと思っていない。自らの富を否定し、自らの力のみを信頼できる人間だけが、自分の水桶から水を飲み、自分のパンを食べる方法を学ぶ。つまり、生計を立てる道を習い、自分が善だと思うことを他人にも実践していけるようになるのだ」

富は、気楽で勝手気ままな生活へと人間を強く誘惑する。しかも、われわれ人間は、生まれつきこのような誘惑にはめっぽう弱い。そのため、豊かで恵まれた家庭に育ちながら、なおもその時代に重要な役割を演じることができた人間、つまり、快楽に満ちた生活を軽蔑し、毎日を勤勉に生きた人間こそ、いっそう尊敬に値するといえよう。

イベリア半島戦争(1808~1813年。ナポレオンの侵略に対するスペイン人とポルトガル人の抵抗戦争。イギリスが援助した)の際に、あり余るほどの年収があるイギリス人が下士官として連隊と共にぬかるみの中を行軍したという話は、美談として現在まで語り継がれている。

このように、地位が高く財産のある人間でも、国家のためにさまざまな分野で、その多くは自らの命をなげうってでも勇敢に戦い、立派にその任務を果たしている。哲学や科学においても、先のベーコンのように上流階級に生まれながら名声を得た人は多い。
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