電脳筆写『 心超臨界 』

知識の泉の水を飲む者もいれば
ただうがいする者もいる
( ロバート・アンソニー )

悪魔の思想 《 向坂逸郎――なぜ、スターリンは革命を輸出したのか/谷沢永一 》

2024-05-28 | 04-歴史・文化・社会
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
■超拡散『日本の「月面着陸」をライヴ放送しないNHKの電波1本返却させよ◇この国会質疑を視聴しよう⁉️:https://youtube.com/watch?v=apyoi2KTMpA&si=I9x7DoDLgkcfESSc』
■超拡散記事『榎本武揚建立「小樽龍宮神社」にて執り行う「土方歳三慰霊祭」と「特別御朱印」の告知』
■超拡散『南京問題終結宣言がYouTubeより削除されました』
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


なんとも苦しまぎれの、人を馬鹿にした子どもだましの屁理屈ですが、これも向坂逸郎は一生懸命に努めているんです。つまり、共産主義国が日本に攻めてくることなど金輪際ありませんよ、と保証し請け負う弁明によって、わが国の全国民を精神的に武装解除して、あらかじめ“その日”のために「解放軍」が入って来やすいようにしておく準備作業なのでしょう。ご苦労さまなことでした。


『悪魔の思想』 「進歩的文化人」という名の国賊12人
( 谷沢永一、クレスト社 (1996/02)、p235 )

〈マスコミを左傾化させた放言家・向坂逸郎(さきさかいつろう)への告発状〉
 第10章 最も無責任な左翼・教条主義者

  向坂逸郎(さきさかいつろう)
  明治30年生まれ。東京帝大卒。社会主義協会代表、社会党顧問、
  九大教授を歴任。社会党左派の理論的支柱。昭和60年没。

  マルクスとエンゲルスに心酔した向坂逸郎は、共産主義ソ連におい
  てはマルクスとエンゲルスによって論じられた理想主義が、そのま
  ま理論の通りに運営されていると信じこみ、この世の理想郷である
  ソ連にくらべて、日本はなんと駄目な国であるかと喚(わめ)き散ら
  す一本調子で、厖大な著作を残しました。共産主義は絶対の真理で
  あるから、その共産主義を表看板にしているソ連は、世界で最も自
  由で最も豊かで国民の教養が最も高い国であると、日本人に説教し
  つづけました。


10-5 なぜ、スターリンは革命を「輸出」したのか

しかし、両手どころか全身を血まみれにして政府を打倒し、首尾よく政権を奪取した革命家にとっては、古い時代に学者が論じた口あたりのよい教説を、そのとおりに守っているゆとりはありません。スターリンは一国社会主義の理論を唱えました。それは、マルクスやエンゲルスが考え及ばなかった破天荒な現実論です。そしてスターリンは共産主義ソ連を安泰ならしむるために衛星国を必要としました。それゆえに、堂々と露骨に革命を東欧諸国に「輸出」し、チャーチルが鉄のカーテンと名づけた外濠(そとぼり)の境界線を張りめぐらしたのです。

けれども、向坂逸郎の論じたてるところはこうです。マルクスとエンゲルスは「社会主義を強制してはいけない」と言った。ゆえに、マルクスとエンゲルスの忠実な使徒であるはずの共産主義政治家が革命を輸出するはずがない。当然のことではないか、と言うわけです。

つまり向坂逸郎は、後世の革命家がマルクスとエンゲルスの学説をいささかも変更するはずがない、と信じています。おそらくは向坂逸郎ご自身が、マルクスとエンゲルスの学説を一歩たりとも発展させず、ただ記憶するだけ墨守するだけ信仰するだけで年をとった、その体験に照らしての信念でしょう。

しかし、現実に革命は「輸出」されました。東欧諸国の外に張りめぐらされた鉄のカーテンをどう説明するか。察するところ、向坂逸郎が編み出した弁護の言立ては、次のような二段階の論法をとります。

第一には、それらどの国においても、それぞれの国民が自発的に共産主義を選んだのだから、どこでも革命は「輸出」されていない、と突っぱねる全面否定です。しかし実際にはソ連軍が発動し駐留したではないか、と言い返された時には、そこで、第二段階の論理を持ちだす構えです。そのため用意周到に、マルクスとエンゲルスが「高度に発達した資本主義諸国、その他の諸国」に社会主義を「輸出」してはならん、と言った、と紹介してあります。ここに言う「その他の」がどういう意味かよくわかりませんが、“それに類する程度の”の意でしょうね。

問題は「高度に発達した」と、わざわざ特に念を押したこの一句にそっと隠(ひそ)んでいます。

つまり、スターリンが衛星国とするため革命を「輸出」した東欧諸国は、「高度に発達した資本主義諸国、その他の(それに類する程度の)諸国」と見なすことのできない発展度の低い国であったのだから、そういう遅れた国に対してなら社会主義を「輸出」したところで、それならマルクスとエンゲルスの遺訓にそむかない。というねじまがった申し立てであろうと推定されます。

なんとも苦しまぎれの、人を馬鹿にした子どもだましの屁理屈ですが、これも向坂逸郎は一生懸命に努めているんです。つまり、共産主義国が日本に攻めてくることなど金輪際ありませんよ、と保証し請け負う弁明によって、わが国の全国民を精神的に武装解除して、あらかじめ“その日”のために「解放軍」が入って来やすいようにしておく準備作業なのでしょう。ご苦労さまなことでした。

「いまに、中国から解放軍がくる」という証言の意味するもの へつづく
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 東京裁判はインチキ 《 溥儀... | トップ | 真珠湾攻撃の真実 《 真珠湾... »
最新の画像もっと見る

04-歴史・文化・社会」カテゴリの最新記事