電脳筆写『 心超臨界 』

目標を立てることは
見えないものを見えるようにするための第一歩
( トニー・ロビンズ )

◆「リメンバー」はアメリカが奸計を謀る時の常套手段

2024-06-19 | 05-真相・背景・経緯
§2-2 戦争を仕掛けるのはいつもアメリカ
◆「リメンバー」はアメリカが奸計を謀る時の常套手段


日本が真珠湾攻撃を間もなく実施すると聞いて、ルーズベルトは飛び上がって喜んだに違いありません。参戦の大義が立つ上、「騙し討ちも辞さない卑劣な日本民族」と戦うとなれば、国民は参戦に反対するどころか奮い立つ。「Remember Pearl Harbor」――真珠湾を忘れるな。「リメンバー」はアメリカが国民を鼓舞し、戦争へと誘う時の常套句です。


◇「リメンバー」はアメリカが奸計を謀る時の常套手段

『新歴史の真実』
( 前野徹、経済界 (2003/05)、p191 )

日本の真珠湾攻撃は日本の騙し討ちと言われますが、とんでもありません。東京裁判でも騙し討ちだったことを証明し、裁こうとしたが、逆に事務的な手続き上のミスでアメリカ側に通達が遅れただけだという事実が確認されました。様々な偶然が重なって、「交渉打ち切り、宣戦布告」の電報をアメリカ側に手渡すのが遅れ、その前に攻撃が実施されたというのが真相です。暗号解読に優れていたアメリカ政府は、日本大使が遅れて通告する前に、すでにその事実を知っていました。

日本が真珠湾攻撃を間もなく実施すると聞いて、ルーズベルトは飛び上がって喜んだに違いありません。参戦の大義が立つ上、「騙し討ちも辞さない卑劣な日本民族」と戦うとなれば、国民は参戦に反対するどころか奮い立つ。

「Remember Pearl Harbor」――真珠湾を忘れるな。「リメンバー」はアメリカが国民を鼓舞し、戦争へと誘う時の常套句です。

テキサスがまだメキシコの領土だった時代、入植したアメリカ人は1835年に独立戦争を起こし、劣勢となった米義勇兵たちは翌年、155人がサンアントニオのアラモ砦に立てこもって応戦したが、メキシコ軍によって壊滅させられました。この時、アメリカが掲げたのが「リメンバー・アラモ」の合い言葉で、アメリカは復讐に燃えて総力戦を展開、独立を勝ち取り、1846年に併合してテキサス州としたのです。そればかりか、余勢をかってメキシコに宣戦布告、勝利し、当時のメキシコ領のおよそ半分にもなる膨大な領土を手中に収めました。

この時、奪取したのが、現在のカリフォルニア、アリゾナ、ニューメキシコ、コロラド、ネバダ、ユタ、ワイオミングの各州で、アラモ砦の米義勇兵は、メキシコ侵略の囮(おとり)だったと言われています。

これに味をしめたのか、米政府は19世紀末にも同じ手口を使い、スペインを相手に侵略を企てます。スペイン領キューバで起こった独立運動に乗じてハバナ港に派遣した戦艦「メーン号」が何者かによって爆破され、260人の犠牲者が出ました。この爆破事件をスペインの陰謀と断じたアメリカは、「リメンバー・メーン号」の合い言葉で米国民の敵愾心(げきがいしん)を煽り、1898年、宣戦布告して米西戦争に突入し快勝。キューバ、フィリピン、グアム、プエルトリコを奪いました。この時のメーン号の爆破も、アメリカが画策したものだという見方が根強く残っています。

そしてリメンバー・パールハーバー。伝統の手法に則って仕組まれた陰謀です。12月1日にルーズベルトは各地の軍司令部に戦争準備の指令を出していますが、ハワイの軍司令部だけは除かれました。そして肝心な二隻の空母と新鋭艦19隻はあらかじめ外洋に移動させ、老朽艦16隻だけを港に残して、日本の先制攻撃を誘導しました。

日本の急襲によって死亡した米兵の数約2千4百人。夥しい血が流され、アメリカの国民世論は一気に参戦に傾いていきました。

戦争を仕掛けるためには、自国民の命さえをも生贄(いけにえ)にする。これがアメリカです。2001年9月11日の米同時多発テロに関して、事前に察知していながらあえて阻止せずに見逃したという憶測が出てくるのも、アメリカのこうした歴史に根ざしています。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ◆ハーグ条約における参戦布告... | トップ | ◆9・11同時多発テロはアメリカ... »
最新の画像もっと見る

05-真相・背景・経緯」カテゴリの最新記事