住所: 東京都台東区上野3-28-5
TEL: 03-3831-5783
時間:11:30~13:30 17:00~19:30日祝11:30~13:30 16:00~19:00
定休日 :水休
座席 :39席
一般家庭?
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暖簾がかかっても同じように地味な店頭、何のお店?
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店頭の看板には「蓬莱家」の文字だけ、何のお店か書いてありません。
京都の(一見さんお断り)のような雰囲気が漂っています。
この店は大正時代、屋台として松坂屋の横で始まりました。
某小説家が作品の中に登場させたり、映画監督が絶賛したり、とそのたびにお客さんが増えていきました。
今でも雑誌やマスコミの取材が後を絶ちません。
とんかつはヒレのみ、上野界隈で「とんかつ御三家」の一軒としても有名です。
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衣は細かいパン粉を使用し薄く仕上げるのが特徴です。
ヘッド(牛脂)とラード(オランダ製よりも高級品)を使用し高温用、低温用と2度揚げして色をつけます。かなり濃い色に揚がります、知らない人は黒っぽくて失敗作かと思うほどです。
脂きりをしながら中までゆっくりと熱を通していきます。(5分間)
トンカツを切った途端、中の肉汁が染み出してきます。
これも知らない人は(キャベツの水切りが不十分です)、とクレームをつけるそうです。
とかく老舗は、名人といわれるご主人の技が売り物、しかし名人常に同じように揚がるとは限らないそうで、いくつかはむらのあるカツが揚がったそうです。
そこで2代目に婿入りしたマスターは仕事終了後に自腹で購入した肉を何度と無く揚げて統計を取ったそうです。
何故、・・・・・それまで勤めていたのがビクター、真空管などの設計を手掛ける技師で実験を重ねて統計を取るのはお手の物。
油温とカツとの関係、油を切った後の熱を通す時間(5分間)など数限りない豚肉との戦いの末、理想的な揚げ方にたどり着いたそうです。
社長(マスター)は現在、現役を遠のき、今の板前さんにその技術をすべて伝授して今に至っています。
どんなにお客さんが込んできてもマニュアルにのっとり、お客さんが待っている間にオーダーを取り、早めに油に投入し、席に着く頃には料理が目の前!!という老舗とは思えない技を披露してくれます。
肝心な味は?というと、薄い衣は香ばしい味と香りで表面はほとんど油を吸っていないせいで淡白。
肉はあっさりで後味すっきり、つけ合わせのキャベツにはオリジナルブレンドのウスターソース
これもあっさりでひれカツにピッタリのマッチングです。
御飯は「こしひかり」
これも評価が高い。
このひれカツを何十年も好んで来てくれる常連さんがなんと多い事か。
特に女性のお客さんが多く70歳~80歳代のお客さんも良く一人でお見えになります。
更に最近では韓国のネットで評判になって10代~20代の若者が中心に毎日のように訪れます。
韓国のガイドブックにも掲載されるようになり家族連れでも来店するお客さんが増えてきたそうです。
ただし、お客さんの中には様々な意見があるようで
・・・・衣が黒く焦げて苦くなっている、失敗作では?・・・・香ばしい味を苦く感じるようです。
・・・・衣が薄くて、サクサクしたトンカツを期待したのにガッカリ。・・・・・今流行の厚めの衣でサクサク感を希望なら他の店に行くしかありません。
・・・・肉がボサボサしてジューシーさに欠ける。・・・・・ひれカツはそういうものです。
(しかし肉の中心部の肉汁を感じられないお客さんには難しいかも)
・・・・キャベツの水切りが完璧でなく水がたまっている・・・・ひれカツを切った後、肉汁がしみでているだけ、これもおいしさの証明。
・・・・2,900円と値段が高すぎる。・・・・価値観の違い、他のお店に行くしかありませんね。