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世界の片隅から、愛をささやいてみたり @goo

NHK『十五歳の志願兵』

2010年08月15日 | TVドラマ
この夏は、いつもより多く戦争関連の番組を見たように思います。
戦争が終結して65年という節目の年だったからでしょうか。


NHKスペシャル『証言記録 シベリア抑留』は、
舞台『ダモイ』やドラマ『望郷』を思い出しながら見ました。
また、同じくNHKスペシャルの『玉砕 隠された真実』は、
ドラマ『あの日、僕らの命はトイレットペーパーよりも軽かった』を
思い出しました。戦陣訓が一般に定着するまでの話だったからです。


そして、今日の『十五歳の志願兵』では、
全国屈指の進学校で、全校生徒がいっせいに出征を志願した、
という実話に基づいて描かれた物語でした。
「優秀だからこそ純粋」と称される少年たちが、
時局講演会での熱烈な演説に感化され、
志願へと一気に傾倒していく様子が、
前述のNHKスペシャルやカウラのドラマとも重なりました。
心情としては学校のやり方に反対していても、
それを大きく声に出せない主人公の父親が、とてもリアルでした。
たぶんあのお父さんが、平均的な日本人の姿ではないかと思います。


大きな流れの中で、
それでも自分の頭で考えそれを明らかにすることができるかどうか。
一時の熱狂に惑わされずに、冷静に判断できるかどうか。
あの場に私がいたとして、起立しないでいられたかどうか。
・・・自信はありません。


ドラマとして見たときに、
風景の美しさや、淡々としているのに緊張感が薄れない様子が
とても印象的でした。
主人公の藤山は、おなじみ池松壮亮くんが演じていましたが、
揺れる心情が伝わってきて、さすがだなあと思いました。
その親友・笠井を演じた太賀くんは、
優秀で冷静で気持ちの強い少年の風貌で、印象的でした。
大人たちも、割とおなじみの俳優さんが多かったのですが、
違和感がありませんでした。


・・・明日は『あの日、僕らの命は』を見返そうかと思っています。
 
  

コメント
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