Con Gas, Sin Hielo

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「スターウォーズ フォースの覚醒」

2015年12月27日 10時35分56秒 | 映画(2015)
子育ては難しい(実感)。


「スターウォーズ」との出会いは、エピソードⅥ「ジェダイの復讐」(当時のタイトル)を映画館へ観に行ったときに遡る。

ただそのときは、前作の予習をしない上に、当時仙台で最大規模を誇った東宝劇場の最前列という条件下で、何がなんだか分からないうちに終わってしまったので、本格的に向き合ったのは、その後のシリーズ再始動に当たって公開された特別篇ということになる。

エピソードⅣ「新たなる希望」の公開から40年近くを経ても、新作の発表や再始動の度に新たなファンを獲得してきたシリーズ。初期のファンは70・80代も多く、今回のムーブメントは史上最大になっていると思われる。

新たに綴られる物語で登場人物たちがどのような運命を辿るのかがもちろん最大の関心事ではあるが、同時に、ルーカスフィルムがディズニーに買収され、G.ルーカスが表舞台から去ったことで、どれだけシリーズのテイストが保たれるかなどあらゆる面で興味は尽きない。

そんな大役を任されたJ.J.エイブラムス監督をはじめとするスタッフ陣だが、ここまでは堅実に仕事をやり切っている印象である。

特に、公開日まで本篇の秘密を守り通したことと、対照的に相当前から関連商売を多角的に展開し興味を社会現象まで盛り上げた手腕は、お見事としか言いようがない。

たださすがに公開後は情報が漏れてくることが予想されたため、ネタバレを食らわないよう東京へ戻る前に観ることにした(日付入りの限定パンフレットを売っているというので思わず購入。徹底した商業主義に恐れ入る)。

冒頭。”A long time ago in a galaxy far, far away …”の文字に続くテーマ音楽と宇宙空間を流れていく導入の英字説明に、コアなファンでなくとも心が揺さぶられるのを感じる。

新しい3部作のスタートであり、序盤は初登場の人物ばかりだが、脚本やキャラクター設定が上手く書かれているためか話を見失うことは一切ない(ストームトゥルーパーから脱走するフィンについて、マスクに血糊を付けるあたりなんて実に親切)。

そして旧作ファンが待ち焦がれたハン・ソロ、レイア、C-3PO、R2-D2、チューバッカの登場。ここぞという場面での少しずつの登場。これも脚本が上手い。

戦闘場面のご都合は相変わらずではあるが、「スターウォーズ」はあくまでスペースオペラであるからこれで問題ない。

そして本作最大の謎。ルーク・スカイウォーカーはどこへ行ったのか?出てくるのか?引っ張るだけ引っ張る。上手い。

それにしても、これは偶然の産物だと思うが、このエピソードⅦが図らずも最初の3部作から30年以上の時を経て作られたというのがすごい。はじめは1977年から3年ごとに1作製作し、2001年に9作が完結する予定だったと記憶しているが、結果的には良かったのかもしれない。

C.フィッシャーなんて見事に年をとって、特殊メイクなしでぴったりの容姿になっていたし、大スターになったのがH.フォードくらいで、全員が健康な状態で再結集できたのもちょっとした奇跡だ。

新しいキャラクターの魅力も十分伝わってきたし、問題といえば、今後エピソードを重ねるに当たって、爆発的なブームから右肩下がりにならざるを得ない状況を世間が許容するかどうかくらいではないか。

(85点)
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