私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

掲載していなかった記録をアップし始めました。あっという間に1年が経ってしまうので。今シーズンの鳥の海の記録も。

2009年4月29日(水)金華山

2009年05月25日 | 金華山・航路
■2009/4/29(水)9:15-14:00【天気】晴れ
【場所】金華山,鮎川~金華山航路
【種名】オオミズナギドリ,ハシボソミズナギドリ,ウミウ,ヒメウ,ミサゴ,トビ,ハヤブサ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ウミネコ,キジバト,アオゲラ,コゲラ,ハクセキレイ,サンショウクイ,ヒヨドリ,モズ,イソヒヨドリ,アカハラ,ツグミ,ヤブサメ,ウグイス,センダイムシクイ,キビタキ,オオルリ,エナガ,ヤマガラ,シジュウカラ,メジロ,ホオジロ,アオジ,クロジ,カワラヒワ,マヒワ,スズメ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(22科37種)
【メモ】広瀬川,青葉山の様子を見ると,木々の若葉の茂りが例年より早い感じがしたので,5月連休前に金華山に行ってみた。思った通り,クリンソウの開花が例年より早く,標高により差がある地点でも早々と咲いていた。島内は鳥の数より山菜採りの人々の数の方が多いのではという状態。小鳥類は種類が例年になく(昨年も少なかったが)少なかった。ただ,全島アオジという状況で,ここまでアオジの数が多かったのは今回が初めてだった。
 話は戻るが,女川から行くべきか,鮎川から行くべきか迷い,昨年は鮎川でオオミズナギドリとハシボソミズナギドリの大群に遭遇したのを思い出し,鮎川にした。いつもより早い時間に到着したところ,出発が早い船があり(2社ある),早い方の船に乗ったが,最終便を後で聞いて見ると,最初は1時30分,結局2時30分となったが,大函崎に行って2時30分に桟橋に着けるわけがなく,往復切符も買ってしまっていて,神社参拝ならいざ知らず,大函崎でヒメウとウミウの写真を撮るのが大きな目的なので,これにはショックというか,最初にちゃんと話を聞かないで乗船したのを後悔した。結局,鳥を見るなら女川から乗るのがよいとわかった。
 さて,鮎川航路はミサゴが1羽くらい。オオセグロカモメさえほとんどいない。ミズナギドリ類は皆無。桟橋に着くとセグロカモメとシロカモメがいるのが見えたので撮影しに行った。それからイカを食べながら周遊路を歩いたが,年々大木が朽ち木となり,島の自然が荒廃していくのがわかって痛々しい。キビタキやオオルリの個体数もかなり少なく,キビタキを見たのがたった2回で例年いる場所にはアオジばかり,オオルリも声は聞いたが姿は見ていない。その代わり先ほども述べたが,全島アオジで,仕方がないから全部撮っていったところその中にクロジが1羽いたという程度だった。山椒峠を下って灯台近くの周遊路にでると,枯死した白い木々が倒れ,あるいは途中から折れて半分ほどは天をさすといった状態。灯台付近はほとんど木がない。フェリーから見るとその惨状は一目瞭然である。気を取り直して山に入り,谷に入るといった状態の周遊路を鳥もほとんどいない状態でとぼとぼ歩いていった。1回だけミサゴが遠く離れた枯れたマツに止まっていたり,これもマツの枯れ枝にマヒワが群れでいたくらいだった。山の水は枯れているかというとそうでもなく,例年以上に流れはあったが,鳥はいなかった。二の御殿への分岐点ですでに12時,ここから大函崎往復で2時30分に桟橋に着くのは難しかったので仕方なくここで諦め,二ノ御殿を目指した。途中,サンショウクイがいたくらいでアオジばかりだ。二ノ御殿からホテル跡まではキビタキに例年だと2,3羽いるのだが,これもいなかった。
 帰宅してから大函崎のウミウの繁殖やヒメウが気になり,連休中にもう一度行こうかとも考えたが,今年はやめにした。ウミウは,二ノ御殿登山口分岐点の灯台側断崖で今年も繁殖していたが,数えると18番だった。
 今回の金華山は最悪だったが,しかたがない。大学時代から非常に好きな島で,大樹を見ているだけでも気が休まるところである。風害,潮害それに水涸れなどによる大樹の枯死は島の至るところで見られるが,まだまだブナの大木がある。ここを毎年同じ時期に訪れようとする気持ちはずっと変わらないだろう。
【写真】
  
■サクラの種類はわからないがとにかく,背景の海の色との組み合わせがとてもきれいだった/同じ場所だが開花が例年以上に早かったクリンソウの群落/桟橋のセグロカモメ第1回夏羽移行個体
  
■シロカモメ第1回夏羽移行個体とセグロカモメ第1回夏羽移行個体
  
■小鳥はアオジ以外ほとんどいなかったので,コゲラの♂をしばらく撮影していた。♂は頭部に2カ所,赤い小さな羽毛がある。3枚目は穴に舌を差し込んでいるところ。


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