原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「頑張れない社会構造」って何??

2020年06月16日 | 時事論評
 いきなり私論の結論から述べると。

 現在国が全国民に配布中の「コロナ特別給付金 10万円」に関してだが。
 政府が国民全員一律にそれを配ると言うのだから、国民同士でせせこましく啀(いが)み合わずとも、それを気持ちよく受け取っておけば済む話ではなかろうか?

 何処かの地方自治体では、全世帯にその申請用紙と共に「寄付金のお願い通達」を同封したという。 
 とんでもない話だ!
 10万円の使い道は、個々人の自由に決まっているではないか!
 “偽善者”と表現すればよいのだろうか? こういうの私は昔から好まない。
 
 話題が大きくズレるかもしれないが。
 我が子が小学生の時に在校生家族の赤ちゃんが外国で難病の手術を受けるに際し何千万円かが必要なため、全校生徒の家庭対象に“全員強制の寄付金募集”が来た。 これに対し私は心を鬼にして、 「任意ならばともかく全員強制は絶対にあり得ない! しかも公立教育現場で募金を募るとは一体何を考えているのか!」との趣旨の反論意見を提出した。  結果として「任意」に落ち着いたとのいきさつだったが。 
 (後日談だが、その赤ちゃんの手術は失敗に終わった、とのニュース報道を聞いた。 寄付金額の問題では無く、元々医学的にそういう運命だったのだろう…)


 話題を表題に戻そう。

 先程ネット上で、捨て置きならぬ情報を発見した。 以下に要約引用しよう。

 新型コロナウイルス対策として国が支給する1人10万円の特別定額給付金を巡って、一部で「生活保護バッシング」が起きている。 10万円支給について意見を求めた某新聞アプリの読者投稿コーナーにも「働かざる者、10万円もらうべからず」という趣旨のコメントが相次いだ。 バッシングの根っこに何があるのか?
 「一番大きいのは妬ねたみ、そねみ。 自分は頑張って働いているのに、何で『怠けている人』に生活保護や10万円まで与えるんだという思いがある」。 某見識者はそう説明する。
 生活保護の受給資格がある人のうち、実際に受給している人の割合(捕捉率)は推計2割程度とされる。 受給せず「頑張っている」人や、努力して貧困から抜け出した人には、受給者は「怠けている」と映るのかもしれない。だが藤田さんは「頑張れない社会構造」の存在もあると指摘する。
 厚生労働省のデータによると、今や労働者全体の約38%を占める非正規雇用。長時間働いても、正社員との賃金格差は大きい。 蓄える余裕がないから、さまざまな資格を得ようと勉強し直して正社員を目指すことも難しい。 病気やけがをすれば正社員のような企業からのサポートは受けられず、生活保護が必要な状況に追い込まれやすいのだ。
 さらに、困窮する家庭の子どもは教育投資が受けられないなど、「頑張れば報われる」という自尊感情が育ちにくい環境にある。 「前向きにチャレンジできなくさせられる、それが貧困なんです」と某氏は訴える。
 ところが現在、バッシングと同時に「反バッシング」も起きているという。 
新型コロナウイルス禍で「雇用の調整弁」である非正規労働者が次々に収入を絶たれ、生活保護の必要性を実感する人が急増したからだ。「なんで働かない人を助けるんだ」と一部から批判もあった某氏の困窮者支援活動にも、一転してエールが寄せられている。
 生活保護は、国が国民に最低限度の暮らしを保障する、最後のセーフティーネット。憲法の生存権を持ち出すまでもなく、当たり前の権利だ。なのに世論は、バッシングと反バッシングの間を感情的に行き来してしまう。その根っこにあるものとして、某氏は「労働倫理の異常な高さ」を挙げる。
 「24時間戦えますか」と頑張って高度経済成長を果たした日本では今なお、定時に退社したり、余暇を楽しんだり、仕事を辞めて次の職をゆっくり探したりする「余裕」が許容されにくい。「人は何のために働くのか、根本的に問い直す必要がある」と藤田さん。人は働くために生きるのではない。ずっと頑張り続けなければならない社会なんて息苦しすぎる。「困ったときは国を頼っていいんだよ」。そう言い合える国民でありたい。
 (以上、ネット情報より要約引用したもの。)


 私見に入ろう。
 
 やはり私は思う。
 10万円…  国民皆が“静かに”受け取っておけば済む話ではなかろうかと。
 「憲法論議」や「労働倫理」をここで持ち出す必然性があるのかどうか??
 
 いえいえ、私の場合高度経済成長期はまだまだ中高生の立場だったが故に、自らの労働力を世に提供した身では無い。
 その代わりと言っても埒があかないことは承知だが、それ以降の時代からバブル期に及んでは働き倒し、私なりの資産を蓄積できたと自負している。

 そんな我が経験からもの申させて頂くならば、「頑張れない社会構造」なる言葉に関しては同意出来かねる。
 政府による今回の「コロナ10万円特別給付」に関し、一部の国民間で“ねたみそねみ”感情が湧き出ている現象に関しては、そういう事もあろうかと理解可能だ。
 
 だからこそ、頑張ろうじゃないか! と若き世代を応援したくはなるけれども。
 “ねたみそねみ”感情が出て当然、とのご意見には同意しかねる。😩 

 とにもかくにも、“コロナ特別給付10万円”
 国民皆がそれぞれの意思で有効活用しようではありませんか!😃 
 貨幣が世に循環することによって、世の経済も回るのだから。