原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

再掲載「根拠不明の似非科学に膨大な国家予算を注ぎ込むな!」

2019年10月02日 | 時事論評

 今夜こそは、現在胸の痛みに苛まれている我が身を慮って、静かに暮らそうとしてたのだが…

 とあるブログを拝見し、そんな悠長にしている訳にはいかない! と思い直した。

 

 そんな思いも込めて、以下に2018.04.26 公開の、我が安倍政権バッシングエッセイを以下に再掲載させていただこう。

 

 不祥事続きの“インチキ安倍政権”だが、国民の視野に入りにくい科学分野に於いても許し難き不祥事を繰り返している様子だ。

 本日2018.04.26付 朝日新聞社説の一つは、元科学者の端くれである原左都子にとって大変興味深い内容だった。
 早速、「研究と成果 前のめりを戒めよ」と題する社説を以下に要約して紹介しよう。

 「常識をくつがえし、産業や社会に大きな変革をもたらす」 こんなうたい文句を掲げ、安倍政権のもと4年前に鳴り物入りで始まった研究開発制度で、根拠が不十分なまま成果を強調したと受け取られてもしかたがない事例が相次いでいる。
 カカオ成分の多いチョコレートを食べると脳が若返る可能性がある――。 内閣府と大手製菓会社は昨年初めにこう発表したが、30人に4週間チョコレートを食べてもらった結果をまとめたもので、食べなかった人との比較をしていなかった。  まだ論文にもなっておらず、予備的な実験だったという。 科学的な裏付けが十分でないとの声があがり、検証した有識者会議が「『脳の若返り』という言葉が独り歩きしてしまい、発表には慎重さが必要だった」と指摘したのは当然だろう。
 昨年秋には、新たに開発された計算機を「量子コンピュータ」と呼んだことに異論が出た。 現在のスパコンを超える高速計算を可能にする量子コンピュータは、まだその定義がはっきりしておらず、「拙速に量子コンピュータを語るべきではい」との意見も出て、当面そう呼ばないことになった。 この研究開発制度には総額5500億円の基金が設けられ、内閣府が所管し、首相を議長とする政府の総合科学技術・イノベーション会議が、研究テーマ設定やプロジェクト責任者の最終的な決定に当たっている。
 国の産業競争力を高め、国民生活に貢献するという視点が明確に記され、責任者に巨額の予算と大きな権限が与えられているのが特徴だ。
 リスクを伴う研究開発に産学官が協力して取り組む仕掛けは必要だ。 しかし、成果の発表には正確さと慎重さが欠かせない。 説明に行き過ぎた表現や誇張があれば、科学への信用を損ねることになる。 公的資金を投じた研究が特定の商品の宣伝につながりかねない危うさへの目配りもいる。
 客観的な立場からチェックするのは、資金の出し手である政府の役割でもある。 ところがその政府自身が、経済成長につながる成果を求めるあまり、前のめりになっていないか?
 根拠に基づいた冷静な情報発信に徹する、そうした態度が科学の基本であることを、関係者は肝に銘じてほしい。
 (以上、朝日新聞本日の「社説」より要約引用したもの。)

 ここで、一旦私見だが。
 アホ臭いことこの上ない。
 何だって?? チョコレートをたった30人に4週間食べさせた結果をまとめ、「脳が若返るからチョコレートを食べろ」だと!?!
 まだ予備的実験段階で論文にもなっておらず科学的裏付けが無いに等しい段階で、内閣府もからんでこれを国民に発表したんだと??!  何ともまあ、驚くべき“科学ド素人”対応だこと!
 これ、明らかな政府と製菓会社との癒着だ。
 事が「チョコ食え!」であり、国民の間にさほどの健康被害が発生しないであろう点のみが救いだが。
 製薬会社と政府との癒着など当の昔から悠然と行われているが、皆様もご存知の通り、副作用死者を出し続けているのが実情だ。

 別の視点からの考察だが。
 過去に於いて基礎医学分野で医学実験経験を重ねて来た私だが、特に“サンプリング実験”の場合、そのサンプル数を出来る限り多く集めるのが大変な作業だったものだ。 実験対象が「健常者」の場合は比較的サンプルが集まりやすい。 反面、特殊疾患患者等々の場合、その数を集めるのに難儀したものだ。
 上記チョコレート実験では、サンプル数がたったの30人、しかも4週間のみチョコを食べさせただけで、よくぞまあ「脳が若返る」なる突拍子もない結論を平然と導いたものだ。
 とにかく最低限論文にして世に発表するべきだろう。 それをしてくれない事には、実験の手法や手技、サンプルの実態、「脳が若返る」との結論を導いた過程等々がまったく捉えられない。

 片や、「量子コンピュータ」の事例では、なんと! 巨額基金創設と共に研究プロジェクト責任者には巨額予算付与と大きな権限が与えられているというではないか!
 いやはや、これまた、STAP事件を彷彿とさせられる。
 あの事件の場合、小保方晴子氏がメディア報道に喜んで応じて“かっぽう着”姿ではしゃいだがために、科学素人の国民間でも論文の改ざん・捏造が早期に表沙汰になった事が幸いした。(私はそのように理解している)
 一方、「量子コンピュータ」の場合、まさか研究員のどなたかが“かっぽう着”ではしゃがないであろう。 そうすると、メディアの目に触れない水面下で、如何なる研究が成されているかの検証もままならないまま、その国民の血税による巨額の予算が消費され続けるであろう事実が目に見える。
 安倍首相がその研究開発会議の議長であるらしい。 これまた、一体どれだけの巨額国家歳費が膨大を続けることであろうか…  空恐ろしい話だ……

 その安倍さんはこの5月の連休も昭恵夫人を引き連れて超豪華首相専用機で外遊し、国民からの血税を訪問諸国にばら撒いて来る様子だ。 

 どうしてこうも、安倍氏とは“ノーテンキ”なのか?
 自身の進退を問われて久しい身にして、その傍若無人ぶりに呆れ果てるしかない。
 ここはやはり、安倍氏の「精神鑑定」をその専門医氏にお願いしたいものだが……

 (以上、我がエッセイ集2018年バックナンバーより、急きょ再掲載させて頂いた。)


 -------------------------------------


 実際問題、私が現在患っている「胸痛」の根源に関しては私自身も探れないでいる。

 もしかしたら安倍政権のあまりにもデタラメ政治こそが、その元凶かと思ったりもする…

 そんな思いも込めて、敢えて今夜遅い時間帯にこのエッセイを再掲載させて頂いた。