原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

若者達は何が嬉しくてハロウィーンに渋谷へ集結する!??

2019年10月26日 | 時事論評

 (写真は、昨年のハロウィーン本番の渋谷の夜の写真。 渋谷駅周辺で警察庁が厳戒態勢を敷いた時の様子。 朝日新聞2019.10.25夕刊記事より転載したもの。)

 

 上京後40年以上が経過した私だが、どうも“渋谷”という地にはさほど縁がないし上京後一貫して好きな場所でもない。

 いや、若気の至りの時期は“ナンパされ目的”等で出かけた事もあったかもしれない。 その頃の私は「ディスコ通」だったが、何故か渋谷にはそれが無かった(サパークラブ的な店舗はあったが)せいでさほど足を運ばなかったのだろう。

 30歳時に東急東横線急行停車駅徒歩4分の地に単身で住むマンションを購入した後も、横浜方面や地下鉄日比谷線はよく利用したものの、渋谷駅で降り立つことは稀だった。

 もう10年程前になるかもしれないが、私が日々利用する東京メトロ線が東横線と繋がり、渋谷経由でみなとみらい駅まで直通となった。 その後も渋谷で降車するのは、文化村へクラシックバレエ観賞に行ったり美術展を訪れる時くらいだ。 

 そう言えば、その帰り道に娘と二人でヒカリエビルに晩餐に立ち寄ったのだが。 それこそ若者達でゲロ混み状態! ゆっくり寛げそうなレストランを探したものの、ほとんどが隣の席と同席のごとくの窮屈さ。   ギャル達がキャピ付く席の隙間の席に案内されそうになったが、この雑居状態じゃ到底落ち着いて晩餐など出来やしない。 即刻「すみませんが、この席では寛げませんので今日はやめさせて頂きます。」と申し出て、ヒカリエビルから“避難”したものだ。  あの後、私も娘も二度とヒカリエビルに立ち寄る事は無い…

 

 さてその渋谷が、数年前よりハロウィーンの10月31日になると、驚くほど大勢の若者達が仮装スタイルで繰り出して、馬鹿騒ぎする場と成り果てている。 時には過激行動や暴動が勃発し、逮捕者が出る始末だ。

 これに対抗せんと、警察軍団が厳戒態勢を敷くのだが。(冒頭写真参照)

 一般人としては、勘弁して欲しいものだ。 何でこんな馬鹿者たちのために血税を注ぎ込んで警察軍団を派遣せねばならないんだ!

 ハロウィーンに渋谷へ繰り出す馬鹿者たちも少しは考えろよ、特に今年は。

 相次ぐ大規模台風豪雨被害により、東日本に死者を含めて多数の被災者が出ている。 馬鹿者たちが渋谷で過激行動をとるのに対抗して厳戒態勢を敷くため警察軍団を注ぎ込むのに、1億円を超過する予算が投入されていることを知ってのその行動か!?  今年こそは、その資金を豪雨被災者へ捧げようとの発想を、若者達も抱こうではないか!

 一時は、DJポリスとやらが出没した年もあった。 その芸達者なDJポリスがリズムに乗ってアンタたち馬鹿者を指導すると、どうやら大人しくなるらしいが。 どんだけ幼稚なんだ、お前らは。

 

 最後に、そんな愚かな行動に出る若者達の心理を少し分析してみよう。

 この集団行動は、どうも過去(今もか??)にこの国が好んだ一般的な「集団主義」とは大幅に趣を異にするように私は感じる。

 元々集団嫌いの私故に、如何なる集団とて所属したくは無いのだが。  ただ、そんな集団嫌いの私の視点で観察して、肯定的に捉える事が可能な集団も実在することだろう。  その行動趣旨が“世のため人のため”に機能し、プラスの成果を上げている集団も必ずや存在すると把握している。

 それに対し、ハロウィーンに渋谷へ集結する若者達の「集団行動」は、どうしても私には計り知れない。  おそらく何らのポリシーも無いのだろう。 皆が行くから私も行く、皆がバカ騒ぎするから私もする。  まあ中には過去の私のように“ナンパ目的”等の娯楽を楽しむとの目標もあるのだろうが。   

 ところがその「集団性」が過激化し、アルコールの力も借りて暴徒化してしまっては世も末だ。

 冒頭写真の朝日新聞記事によれば。 

 昨年発生した、軽トラ横倒し・窃盗・わいせつで逮捕者が多数出たのを受けて、今年は「ノンアル作戦」に出ると言うが…   

 そんな対応で、果たして馬鹿者たちが大人しくなるであろうか??

 「通行止め区間」も増やすというが…

 この日本に於ける商業主義に煽られたのみの「ハロウィーン」の歪み切った慣習こそを根本的にどうにかせねば、渋谷にての馬鹿者たちの過激行動を制御不能な気もする…