原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

昨日猛暑の中、娘の部屋カーテン総取替えの大作業

2018年07月15日 | 仕事・就職
 娘の個室のカーテンは、そもそも前住居のリビングルームにて使用していたものを、私が手作業でサイズを作り変えて再利用してきた。
 我が手作業と言えども裁縫の専門力があるでもなく、また、元々のカーテンの寸法が娘の部屋より短いものを、娘が素直なのを良きこととして、無理やり利用させて来たに過ぎない。

 白いレースカーテンがカビで黒ずんでいるのが目立つのを、私も承知していた。 そろそろ新品に買替時かと思っていたら、娘よりの「部屋がカビ臭いからカーテンを取り換えたい」との要望だ。

 今時、幾らでも手段が選べる。
 完全オーダーにして、プロに採寸から取付けまで丸ごとお任せするとの手もあろう。
 ただ、サリバンの私は考えた。
 ここは、娘に「カーテンの取替え」作業を任せてみようかと。 そうする事により、娘の職場での仕事ぶりがある程度想像出来そうに思えた。

 まず、ネット通販利用を娘に示唆した。 
 それに従って娘は単独で業者を選択し、早速採寸作業に入ったようだ。 それに私がアドバイスして、「表のカーテンより裏のレースカーテンの丈を少し短めにした方がいいよ。」
 すかざず娘から「それはネット通販画面に詳細が記されているよ。 それにアジャスターもあるから少しの誤差程度は後で調節可能なようだよ。」
 「こりゃまた、失礼致しました!」  ここはもう、本気で娘に任せよう、と思いつつ、「遮光度や防カビ、防炎等々も選択出来ると思うから、それもしようね」  娘応えて、「もう、したよ。」
 (こりゃ、ヘボい親なぞ要らんなあ~~、 恐れ入りました。)だ。 

 そして娘が “あす楽” で発注したカーテンは、その翌日直ぐに自宅に到着した。
 娘留守中にこっそりと、先に開けてみると。
 何とも美しい“ソフトエメラルドグリーン”のカーテンがそこに梱包されていた。
 (そう言えば、あの子、成人式の振袖もソフトエメラルドグリーン基調の色彩物を選んだなあ。)などと郷愁に浸りつつ…
 (今週末は3連休だし、カーテン取替え作業もあの子に任せよう)、と考えた私は今一度梱包をし直した。

 
 さて、その週末がやって来た。
 娘にカーテン取替えを任せるとは言えども、全8枚、しかもカーテンのサイズが大きいため一人では大作業だ。 ここは当然ながらサリバンが手伝う事となろう。
 「カビ臭さの原因は窓にもあろうから、ついでに“窓拭き”もしよう。」といつもの“指導ぐせ”をサリバンの私が発揮すると、娘が素直に従う。

 早速古いカーテンを取り外そうとしたが、205cmと丈が長いため、思ったより困難だ。 脚立は元々無いが、椅子を利用しようとしても、大型家具に邪魔されて椅子が窓まで入れられない。 
 「私(参考だが、私の方が娘よりも身長が5cm高い)が、カーテンの取り外しを担当するから、貴方はカーテンを取り外した窓から拭き始めなさい。」 相変わらずの“指導ぐせ”を反省しつつも、娘はすぐさま“窓ふき”作業を開始した。
 カーテンを外しつつ娘の作業ぶりを垣間見るに、“真面目な働きぶり”だ。 元々スローテンポの娘だが、やる事は丁寧・確実でもある。 これにスピードが加わると申し分ないのだが、多くを望むよりもその真面目な働きぶりを評価するべきだろう。

 昨日、東京は今夏最初の“猛暑日”を記録したが、窓のカビ取りをするに際し、まさか窓を閉めてクーラーをつける訳にはいかない。 「窓拭きが終了するまでは、クーラー無しで我慢よ!」などと口うるさいサリバンだが、一つの文句を言うでもなく、相変わらず娘は寡黙に働いている。
 「西日本豪雨被災地は、この猛暑の中、土砂撤去作業で皆大汗を流しているよ。 我々も頑張ろう!」とまたまたサリバンが言うのを聞いているのか聞いていないのか、黙々と労働する娘だ。 (この子は職場でもこんな働きぶりなのだろうなあ。 まあ、おべんちゃら言いまくるよりも、真面目が一番さ!) と自己肯定に入るサリバン…… 


 新しいカーテンのアジャスター調整に意外と戸惑ったものの、最後の作業は、新しいカーテン取り付けだ。
 これは是非、娘本人にやらせたい。
 どうしても届かない箇所は私が担当し、ベッド上で作業が出来る窓は娘に取付けさせた。

 全ての作業を終了して、ソフトエメラルドグリーンカーテンに見入った二人だ。

 「綺麗だねえ。 この色、この部屋によく合ってるよ。」と褒め称えるサリバンに対し、娘もまんざらではない様子だ。


 で、娘の働きぶりはどうかって?
  
 いい部分を十分に開花させて育っている様子が、その作業ぶりによく出ていた。
 私が上司ならば、この子の働きぶりで十分だ。