原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

恋心を抱く相手とのスキンシップが嫌などあり得ない

2015年02月23日 | 恋愛・男女関係
 表題に関して冒頭から原左都子の私見を述べよう。
 もしも恋愛相手とのスキンシップが本気で嫌ならば、これ、相手に対して「恋心」を抱いて“いない”証拠と結論付ける。


 話を元に戻そう。 事の発端は朝日新聞2月21日付別刷「be」“悩みのるつぼ”を読んだことによる。 今回の相談とは、20代女性による 「男性との触れ合いが苦手」だった。
 早速、以下に相談内容を要約して紹介しよう。
 20代後半の女性だが、付き合って2年の彼氏がいる。 お互いに真剣な付き合いは初めてだ。 ところが男性とのスキンシップが大嫌いで困っている。 男性への嫌な思いなど何もなく、女家族や女友達とのボディタッチは大丈夫だ。 初キスは1年近くたってから。それまでずっと彼のそぶりをかわしてきた。 最近は頻繁に二人で泊まる機会があるが、軽く触れる程度ならともかく、それ以上は気持ち悪いとしか言いようがない。 ストップをかけたらすぐに止めてくれるし、彼が私の気持を尊重している事がはっきり伝わる。 強引な事をして私を失いたくないと思っているのかもしれない。 ずっと一緒にいられる相手だし、結婚の話も出ている。いつかは子供も欲しい。 家族も私が尊敬する女性も乗り越えてきた(スキンシップ)と思っても劣等感が募る。 彼が自制してくれているように、私も短い時間だけ我慢するしかないのか。  もっと前向きになれる心の持ち方、男女関係の解釈の仕方があれば教えて欲しい。
 (以上、朝日新聞“悩みのるつぼ”相談より要約引用。)

 一旦、原左都子の私論に入ろう。

 上記相談事例に関して考察するなら、まず第一に(男性の年齢は不明なものの女性側は20代後半にして)“初めて”の恋愛付合い経験であることが最大のポイントとなろう。
 それ以前の相談女性の一般男性に対する“恋心”の遍歴が不明だが、女性の相談内容から推し量るにこの女性、今までただの一度も男性に対して“恋心”を抱いた経験がないものと想像する。 そんな女性が現在の恋愛男性相手に対して恋心を抱けたのか否かは不明だが、とにもかくにも初めて付き合う事となった相手男性からスキンシップを求められ、“本気で”困惑している様子こそが相談内容で述べられている事実なのだろう。

 片や相手方男性だが、こちらにとっても相談女性が人生初めて付き合う相手であり、何とかしてスキンシップを図りたいとの切実な思いと想像する。 ところが拒否され続ける。
 (私見だが)普通ならこのような事例の場合、男性側が(自分は相手から嫌われている)事を悟り、別れ話を持ち出すのが世の常ではあるまいか?  ところが男性側も何故か女性の意向に従い、相手女性を尊重するしか手立てが打てない…。

 何とも切なく悲しい二人の関係だが、もしかしたら人間関係が希薄化している今の世の中、そんな(空虚な)カップルで溢れているのかとの悲壮感すら漂う。 若き男女の健全な出会いが成就しにくくなっている現世に於いて、せっかく知り合い“一応”2年間もの長き期間付合いを続行出来る相手と何とか結婚成就せねば、今後の人生一人で寂しく生きねばならない運命か… なる、若き世代の若者達が先々の夢が描けない切実な現実社会とも考察する。


 ここで、今回の“悩みのるつぼ”回答者であられる評論家 岡田斗司夫氏の回答の一部を紹介しよう。 (以下、「岡田理論」と名づけさせて頂く。)

 岡田理論によれば、相談女性は潔癖症及び対人恐怖ではないとの診断だ。
 その上で、①男性は嫌い。女性が好き。 ②セックスが怖い。 なる2肢を掲げ、相談女性の場合②に該当すると結論付けている。
 ②に該当する場合も更に細分化されるとのことで  A そういう不潔な行為が嫌  B 実はすごく興味がある自分が嫌  なる更なる2肢のうち、相談女性の場合は両者共に考えられるが、おそらく Bであろうとの結論に至っておられる。
 更に岡田理論とは、もしも相談女性がAであった場合も自分を変える必要はない、とまで結論付ける。 それでも岡田理論は、実は女性の大部分がB とも言ってのけた!  「女性とはちゃんと自分がセックスを出来るかどうか不安だから、とりあえず逃げる場合がほとんどです。」
 一体全体岡田氏は何千何万人の女性とかかわってそんな歪んだ発言が出来るまでの境地に至ったのだろう…  もしも岡田氏が統計的考察をしたいのならば、それなりの統計学的数値が必要なのだが… 


 最後に、原左都子の私論でまとめよう。

 評論家の岡田斗司夫先生、朝日新聞記事内でそこまで女性問題に関する“性的デタラメ発言”を公開してしまって貴方の“評論家”としての将来は大丈夫なのか?!?

 実は私はつい昨夜、某別議論の場で過去に於いて世を騒がせた「ホリエモン」に関して議論相手の某氏に激論をぶちまけたばかりだ。
 (ここで岡田斗司夫氏とホリエモンを比較する必然性は何もないことは承知だが)、岡田氏とはホリエモンより以前からこの世を渡っておられると認識している。 (東大中退のホリエモンの未熟な生き様を真似た訳でもなかろうが)岡田氏は何を持って、女性のほとんどが“セックスに対して不安だから逃げる行動をとる”と結論付けられる立場にあるのか不可解極まりない。
 岡田理論によればこの相談女性が実はセックスが怖い??? 
 そうではなくもっと根本的な深層心理部分で、相談女性は男性関係を拒否し続けている事と私は結論付けたい。


 それにしても、相談女性がご自身を尊重してくれる男性に現世に於いて知り合えている事実こそが素晴らしいとも捉えられないだろうか。
 婚姻関係の行く先々とは、長年に続くのが大方だ。 既にセックスなどとっとと飽き飽きしつつ、それでも難なく続く夫婦関係が多い世の現状ではなかろうか??

 そうした場合、極端な話が恋愛相手と出会う理由など何でも良いとも結論付けられよう。 

 若き時代には恋心を抱く男性にとにかく“触れたい”感覚を(私の場合は)思い描いたものだ。(今も尚その思いは健全に続行している。)
 だがもしも現世に於いてそうではないカップルが存在するとして、そんな“触れない”関係を長く持続出来るのならそれに越した事もないような気もする。