水本爽涼 歳時記

日本の四季を織り交ぜて描くエッセイ、詩、作詞、創作台本、シナリオ、小説などの小部屋です。

楽しいユーモア短編集 (1)楽しい

2019年09月27日 00時00分00秒 | #小説

 生きていく上で、楽しい世渡りが出来れば、誰もそれがいいに決まっている。そりゃ、そうだっ! と同感される方々も多いと思うが、苦もなくスイィ~~スイィ~~と楽しく人生を渡れるに越したことはない訳だ。^^ このユーモア短編集では、そんな日常のお話の数々を取り上げていきたいと思う。どうでもいい…とお思いの方は、秋の美味(おい)しい鳥肉入りの炊き込みご飯でも食べていただいていれば、それでいい。^^ 楽しい話・・まあ、苦しい話でもいいのだろうが、この方が取り上げるには楽しい気分になれる…と思えた、ただそれだけのズッコイ私的な理由である。^^ ということで、苦しい話の数々は後日に回すとして、いや、回らず、立ち消える可能性も否定は出来ないが、とりあえず話を起こすことにしたい。^^
 とある町の繁華街が大いに賑(にぎ)わっている。そんな中を二人の老人が歩きながら話している。
「最近は生きにくい時代になりましたなっ!」
「さよですなぁ~。私の孫なんぞ、疲れた顔で学校から帰ってきよります。理由を訊(き)くと、なんかいろいろと苦が多いそうですわっ!」
「ほう! それは?」
「詳しい話は分かりませんがな。どうも受験に向けた勉強が大変らしいですっ!」
「なるほどっ! その点、私らの時代は楽しかったですからなっ!」
「さようで。不出来な成績でしたが、大そう怒られることもなく、出来る者も不出来な者も楽しい毎日でしたっ!」
「そうそう! 陰湿なイジメも、ほとんどなかった。それに今は小難しい授業だそうですぞっ! 付いていくのが、やっとらしいですわ」
「私らのときに比べると、随分と難易度が高くなったみたいですなっ?」
「はい、どうもそのようで…。楽しみで入ったクラブ活動も出来んと言っとりました」
「そりゃ、お気の毒なことで…。お孫さんにはご無理をされんよう、よろしゅうお伝え下さい」
「有難うございます。…人込みを避(さ)けている間に、少し歩き疲れましたなっ!」
「おっ! アソコのカフェ前に手頃なテーブル席が出とりますっ!」
「よかったよかった! 美味(うま)いコーヒーでも啜(すす)りながら話の続きをするとしますかっ?」
「そうしましすかっ! 楽しいひとときが一番ですなっ!」
「そのとおりっ!」
 二人は意気投合し、楽しそうにソフトクリームを舐(な)め、もう片方の手で楽しそうに焼き芋を齧(かじ)りながら席についた。
 人生、楽しいひとときが一番! というお粗末なお話である。^^

                                


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