雑感の記録。

秋の夜長はダラテンで

The Usual Suspects

2007年11月04日 | movie


これはねぇ…凄いの一語に尽きる。
ちょっとばっか映画を齧ったぐらいの自分でも解る。
面白くないって言う人間なんか居ないと言い切れる名作。


以前、「MEMENTO」を観て以来、
この手の(MEMENTOのような)時間軸を使った映画の魅せ方に惹かれた時期がある。
クライム・ムービー好きになったきっかけの、
初期タラ二作も上手いこと話を組み立ててた。
タラに影響されたであろうガイ・リッチーも然り、
世の中で推されるクライム・ムービーってのは、
その辺を上手く考えて作って、それが評価されてる。


「パルプ・フィクションはそんなの関係無しに面白いよ!!」
って言う人は、ちゃんと時間軸を合わせて観て観なさい。
大して面白く無いから。


ただやはり、ユージュアル・サスペクツが群を抜いて面白く、
また後々に多くの映画関係者からリスペクトされ、
多くの模倣的作品が生み出された。(ここまでGoogle)
これほどの影響を与えた素晴らしき作品たるのは、
観た人みんなが触れるとおり、脚本に依るものが大きい。
この映画のMVP。


脚本も素晴らしいけど、
カメラワークや登場人物の演技も含め、
全てがカチッと収まった、ミステリーの見本中の見本。
どんなに賛辞の言葉を重ねても足らない、歴史に残る作品ですね。


レンタルで借りる人は沢山見返しましょう。
何回も何回も見返しましょう。
最後にオチがわかったら、もう一回見直しましょう。
二回目で劇中のトラップを確認出来たら、
次はネットで解説しているサイトもあるので、
そういったところを調べましょう。
疑問が残らなくなる頃には、もう一回見たくなってます。


問題は一回観た後、キーマンである「カイザー・ソゼ」が誰か解ってしまう事。
これは当たり前なんだけど、やっぱり悲しい。
一番最初に観た時の衝撃・感動はもう味わえないからだ。



余談ながら。
一週目でなんとなく犯人が解って、それは正解だった。
ただやっぱり、「なんで?」と言われると説明のしようが無かったと思う。
根拠は全部「映画だから」の一言に吹き飛ばされるほど貧弱だったからだ。
二週目で色々とミスリードを誘う罠に気が付いた時に、
「自分が気になった点っていうのが線引きだったんだなぁ」と感じた。
元々この映画の話の構図・流れっていうのは、
ミステリーとして最低限守らなくちゃいけないラインだった。
そんなんで解ったって調子に乗るわけにも行きませんね。
ともあれ、気持ちの良いどんでん返しを味わわせて貰えました。



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