ゆみちゃんの365日

日々の出来事を綴っています。

女性鵜匠に1年ぶりに会って来た

2010-07-26 00:26:06 | まち歩き

7月25日(日曜日)
澤木万里子さん(36歳)、江崎洋子さん(32歳)の二人の風折烏帽子(かざおれえぼうし)と腰みの見たさに、宇治川に浮かぶ塔の島へ行った。彼女達は日本に女性鵜匠が4人いるが、その内のお二人さんだ。澤木さんは事務員などを経て27歳の時にこの世界に飛び込んだ。江崎さんはカメラマンアシスタントから転身し、澤木さんの3年後輩になる。昨年は澤木さんは結婚していて、江崎さんは独身だった。今はどうかは、アイキャノット。宇治川の鵜飼には、昨年初めて行ったので迷うことはない。

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喜撰橋を渡り、宇治川に浮かぶ塔の島が鵜飼船の乗り場だ。

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7時に出船なので、それまでに行けば乗ることが出来る。1,800円を支払い乗船した。船の定員は33名だったが半分ほどしか乗っていない。ここ宇治川には屋根のついた観覧船は10数隻あるが、本日は3隻が稼動していた。そのうちの1隻は貸し切り船だった。貸切船では飲んで食べて優雅なものだ。

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20人の団体で行くならば、貸切り船をお勧めしよう。19時に船は岸から離れ上流へ50メートルほど行き、Uターンして下流へ向かう。

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川面に吹くさわやかな風が気持ち良い。200メートルほど下れば、そこが鵜飼ショーの場所だ。観覧船は川の真ん中に碇を下ろし、鵜船が回ってくるのを待つ。鵜匠の乗る鵜船のタイマツに火が点され、 澤木さんがマイクで鵜飼について色々と説明してくれる。全国で鵜飼を見れる所は12箇所あり、京都では宇治川と嵐山がある。和歌山では有田川、岐阜は長良川と関西は比較的恵まれている。鵜は海鵜を使い、川鵜ではない。鵜のノドを締め付けすぎれば魚を獲らなく、ゆる過ぎれば食べてしまう。食べれば満腹になり、今度は魚を獲らない。アユ、コイ、フナ、どんな魚でも獲ってくる。鵜が唯一苦手な魚は何でしょうか?答えは「ウナギ」だってさ。ウナギは長く、飲み込むのに鵜が難儀するから、「ウナギ」と名前が付いたそうだ。嘘か真か駄洒落ではなかろうか。鵜が魚を獲ってくるかどうかは、すべて鵜匠の腕にかかっている。停止している観覧船の左右で鵜飼が見れるように、最初は左側で江崎さんが実演し、

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最後の右側では澤木さんが実演した。巧みな綱さばきで、6羽の鵜を操る。「ウー、ウー」「それ、行こう」の掛け声で、「グァグァグァ」という鳴き声をあげ、「パタパタ、バシャッバシャー」と音を立てて、勢いよく水中に潜る。

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魚を獲れば船に引き上げ、鵜匠が鵜のノドをコチョコチョとする。すると鵜は、飲み込んだ魚を吐き出す。「ハイ!吐き出しました」と言えば、お客さんから鵜と鵜匠に拍手の嵐だ。観覧船のそばまで鵜は寄って来る。体に触ってもいいが、くちばしの方には手を出してはいけない。船べりに座っていたお嬢さんは触ってキャァ!と喜んでいた。

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かがり火の熱さがこちらまで伝わってくる近さだ。私の隣に座っていた家族連れは嵐山から来ていたが、嵐山の鵜飼は見たことがないそうだ。先日宇治川まで鵜飼に来たのに、川の増水で鵜飼が中止で今日はリベンジ出来ほっとしていた。

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宇治川の鵜飼は平安時代に始まったとされる。鵜匠と鵜がおりなす華麗な世界へ、貴女も一度是非どうぞ。川面に映るかがり火を見ながらの1時間の鵜飼は、きっといにしえ人になったように錯覚させてくれるはず。これぞ風情を楽しむ「正しい大人の夏の過ごし方」。

【参 考】

1.宇治川鵜飼
■場所: 宇治公園・中の島、塔の島周辺
■交通: 京阪電鉄「宇治」駅から徒歩5分。JR奈良線「宇治」駅から徒歩7分
■鵜飼観覧船 乗船料
乗合船 大人\1,800 小学生\900
貸切船(予約制・約2時間) 25,000円(10人乗)~50,000円(20人乗)
    ★食事をとることもできます(要予約)
    ★食事の持ち込み、付近の旅館からの注文もできます。

■出航時間(2010年)
6月12日(土曜日)~9月26日(日曜日)
乗合船:18時半~19時の間に乗船、貸切船:18時~(相談可能)
毎夕19:00~
■宇治川観光通船
所在地:宇治市宇治塔川
TEL:0774-21-2328
アクセス:JR奈良線「宇治」徒歩15分
     京阪宇治線「宇治」徒歩10分
※問い合わせのみ、宇治市観光協会
TEL:0774-23-3334 でも対応しています。
※悪天候及び天ヶ瀬ダム放流による増水時には、鵜飼が中止される場合もありますので上記に事前にお問合せください。

2.女性鵜匠として5年目を迎えた江崎洋子さん(2010年6月16日 毎日新聞朝刊 ”京の人 今日の人”から抜粋)
【プロフィール】
1978年、岐阜市生まれ。嵯峨美術短大(現・京都嵯峨芸術大短大部)卒。現在、宇治市の宇治橋通り商店街と連携する京都文教大の特任職員として、市民講座を開催するほか、地域おこしの方法について研究している。

日本三大鵜飼「長良川鵜飼」で知られる岐阜市の長良川沿いに生まれ、小学校では鵜匠の息子と机を並べた。長良川鵜飼は世襲制で、「鵜匠は別世界の仕事」と思い込んでいた。大学を卒業するまでは美術家志望だった。将来への見通しが立たない中、転機は突然やってきた。大学卒業後に宇治市などの観光写真を手がける写真家、井上隆雄さんのアシスタントを努めるうち、05年6月の鵜飼で女性鵜匠の澤木万里子さんの活躍を目にした。「私も挑戦してみたい」と全国4番目の女性鵜匠としてこの世界に飛び込んだ。鵜はそれぞれ性質が違うのに、最初は区別がつかず、気の立った鵜を追い回して腕をかまれた経験も数え切れない。鵜がアユを捕らえる機会は減り、ブラックバスなど外来魚を見かけることも多い。「生態系の変化は気がかりですが、今は平安時代からの文化を担っていきたい。動物と人間が一緒にする仕事って素敵だと思いませんか」。かがり火に照らされた笑顔が、輝きを増した。

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2 コメント

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よい風景ですね~ (tokotoko♪)
2010-07-26 23:12:11
よい風景ですね~
私も山口県の錦帯橋の架かる錦川で鵜飼いをしました。
私がしたわけではないのですが^^;
風情があっていいものですが、鵜がかわいそうでした・・・
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>tokotoko♪さん (ゆみちゃん)
2010-07-27 00:22:41
>tokotoko♪さん
鵜の首を持って、首吊り状態になれば可愛そうと言う気分になるのかな?
獲ってきては吐き、の繰り返しで餌にありつけるのはショーが済んでからでした。
飲みながらの見学であれば、一層楽しいのですが・・・。
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