ウィトラのつぶやき

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今のイタリア人はどういう人種?

2011-11-13 08:25:29 | 社会

ギリシャの問題はイタリアに飛び火してベルルスコーニ首相が辞任するにいたった。日本では急にイタリアが危なくなったような言い方で報道されているがそんなことは無く前からイタリアの政府の財政が悪いことは分かっていた。ギリシャ救済策がイタリア経済に影響を与えたわけでもなんでもなく、投資家心理の動きだと私は思っている。投機を奨励するような資本主義の問題だと言う私の認識は変わらない。

今日話題にしたいのは今のイタリアがどうして2000年前よりダメになったのか、ということである。2000年の間に科学技術は大きく進んだのに、公共工事の速度などは明らかに古代ローマより劣っているそうである。

数日前の毎日新聞に、今のイタリア人は古代ローマを作った人種と同じとは思えない、という記事が出ていた。私の好きなイタリア在住作家の塩野七三さんに聞くと「当然違う人種です。大陸では人は動くんだから」と言われたという記事が出ている。塩野さんの「ローマ人の物語」にでてくる古代ローマ人は真面目で禁欲的、公共の利益やルール作りを重視する人達である。今でいえばドイツ人のような感じで、今のイタリア人の快楽主義、色男というイメージとは程遠い。彼らが「別の人種だ」というのも分かる気がする。

私はイタリアの人種が変わったのだとは思わない。彼らも本当に別の人種とは思っておらず、別の人種かと思うほど変わってしまった、ということだろうと思う。イタリアは西ローマ帝国が滅んでから国力を失った。大きな事を考える人が激減したのだろ思う。そもそもローマ帝国時代の末期には皇帝はイタリアから出ずに周辺国から出ている。ルネッサンスで盛り返したがどちらかというと芸術のような個人の分野である。

イタリア人に限らず、国民気質というのは2-300年もあれば大きく変わるものだろう。今の日本人気質は殆どが江戸時代に形成されたものだと私は思っている。戦国時代の日本人気質はかなり違っていただろう。その江戸気質が明治以降変わり始めて、変わりきらないうちにまた次のステップに入って漂流し始めたという印象である。

ヨーロッパでは文明の中心が北へ北へと移ってきている。イタリアやスペインといった地中海諸国が没落してきたのは地球温暖化の影響があるのではないかと思っている。アジアではシンガポールや中国南部などはだらけているイメージは無いのでアジア人の方が暑さに強いのだろうと思っている。更に気温上昇が続くと21世紀はアジアの時代、22世紀はアフリカの時代になるのではないか、などと思っている。


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