ウィトラのつぶやき

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PC乗っ取り事件に対する警察の対応

2012-10-12 07:22:38 | 社会

爆破予告のような不穏なメッセージが個人のパソコンから発信され、警察がそれを特定して逮捕したが、実はそのパソコンはウィルスに感染していて外部から遠隔操作されていたことが分かった、という事件が三重と大阪で起こり、マスコミは「誤認逮捕」として警察を叩いている。私はこのマスコミの論調に違和感を感じている。

確かにメッセージを発した人は別に隠れており、逮捕された人に悪意は無かったのだろう。しかし、犯罪者に場を提供したということでいくばくかの責任はあると思う。逮捕はやり過ぎだったが、問題のパソコンを突き止め、更にそれが乗っ取られたものであったことまで調査した点は警察に対して一定の評価をして良いと思う。マスコミはこの問題では警察を叩くだけでなく、社会問題としてどう対処すべきか、個人として乗っ取られないようにするにはどうすべきかという点をもっと報道すべきだと思う。

警察の対応で私が気になっているのは誤認逮捕であることが分かった後の対応である。警察庁はこういう問題があるので今後の捜査には注意するようにと全国の地区警察に指示を出したと報じられている。この三重の問題は三重県警で、大阪の問題は大阪府警で捜査する、という体制に根本的な問題があると思う。このようなサイバーテロに関わるような事件は地域性はない。地方警察で扱うべき問題ではなく、警察組織全体で「情報犯罪捜査室」のようなものを作って、エキスパートを集め捜査すべきである。地域で分散していると能力も分散され、犯罪者には到底太刀打ちできないだろうと思われる。

この私の考えは特殊でも何でもない、ちょっと考えれば誰でも思うようなことだろう。それをできない警察の体制、それを指摘しないマスコミの体質に大きな問題があると思う。官僚の縦割り行政を崩す良い事例である。マスコミにはこの点にもっと目を向けてもらいたいと思う。


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