今日は私の専門の無線システムの話である。
最近、散歩をしながら無線システムの基地局のアンテナの写真を撮った。下の写真がそれをまとめたものである。
大きな鉄塔のについている基地局アンテナはドコモのシステムである。いかにも値段が高そうである。こういう鉄塔は鉄塔だけでも相当な値段になりそうだし、場所も必要で土地代もかかりそうである。アンテナが細いのはおそらくPHSのアンテナでこれは電柱の上に立っている。しかし、実際に電気を送る電信柱の上にあるアンテナはごくわずかで、ほとんどは基地局用の電柱をわざわざ立ててその上に基地局を置いている。実際電信柱の上の基地局も無いわけではないのだが全体の1-2割程度である。
わざわざ、土地を借りて柱を立てそこに基地局を置くのはかなりコストがかかると思うのだが、東京電力との交渉がうまくいかないのだろうか、一時東京電力は移動通信事業をやっていたのでその時の名残だろうか、などと思う。今回は柱の上のほうしか移していないが下のほうでは小屋のようなものがあって蓄電池を置いているものから、小さな箱しかついていないものまでさまざまである。
今回気が付いたのだが、E-mobileとかUQとかの基地局はPHSと変わらないくらいに小さなものである。ドコモとかKDDIの基地局は大きいと思う(実は大きな鉄塔の下の基地局装置は見えていないものが多い)。技術的にはE-mobileとかUQが使っている技術は携帯電話に近いのでもっと大きな基地局を使っているのかと思ったのだが、これは意外だった。
私が不思議に思うのはどうして商用の電柱を使わないでわざわざ基地局用の電柱を建てるのかという点である。どう考えても商用の電柱を使ったほうが良いと思うのだが。また、いくつかはかなり大きな鉄塔の上に立っている。これはコスト的にも相当高いと思うのだが、こういった鉄塔も街中にはたくさんある。高圧線の鉄塔である。高圧線の鉄塔を使えばわざわざ通信オペレータが専用の鉄塔を建てなくてもよさそうに思う。
今、東京電力は経営が苦しいので交渉すれば乗ってくるのではないだろうか。もっと既存の設備を有効活用できそうに思う。