ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

「水道管を地震に強いものに取り換えています」

2015-12-12 10:42:19 | 生活

街を歩いていると、あちこちで工事をしている。その中で結構目に付くのが「水道管を地震に強いものに取り換えています」という工事である。これ自体は地震対策として必要なことだと思うのだがそれを行っている場所とタイミング、やり方が気になる。場所は10年前はまだ畑だったような地域である。私が今の住居であるあざみ野に引っ越してきたのは当時はまだ畑だったところが多く、この10年以内に宅地造成されて一戸建ての家が建ったような地域がかなりある。いわゆる東急沿線の高級住宅地なのだが、その新興住宅地で上記のような工事が頻繁に行われている点が気になるのである。

水道管などは当然50年くらいは使えるものとして用意するはずである。それが10年以内に取り換え工事を行うというのは欠陥工事だったということだろうか?私の家の近くには30年前から家が建っていて大分くたびれてきたような家が多い地域もあるのだが、そういう場所よりもむしろ新興住宅地で水道管工事が多い感じがするのが気になっている点である。

アメリカでは工事で掘り返した時に電線などを傷つけてトラブルになることが多いそうである。そこでアメリカのFCCという政府系の組織は「Dig Once Act」というのを作るべきだと提案している。日本語にすると「掘り返し制約法案」とでもなるのだろうか。趣旨は電気、ガス、水道、通信ケーブルなどの工事をバラバラにやらないで、まとめて行うべきで、一度工事を行った場所は制約を設けてかなりの緊急性がない限り単独目的で掘り返せないようにしよう、ということである。これが実際に法律化されたかどうかは知らないが、趣旨には賛成できる。

日本の場合はどうだろうか。水道管の工事をする場合にはガス管の図面を見て傷つけないようにという配慮はできていると思うが、まとめて工事しようという発想は無いように思う。むしろバラバラに工事したほうが予算がたくさんついて良い、くらいの意識があるのかもしれない。これは前回のサンタクロースのバラマキにつながる発想で改めてもらいたいと思っている。


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1 コメント

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ケーブルボックスと共同溝、工事調整 (Instant Economist)
2015-12-13 17:17:08
Dig Once Act は15年以内にブロードバンドのニーズが予測される地域に道路を作る際に、ブロードバンド用にプラスティックの配管を敷設しておいてもらおうというもののようです。電気・ガス・水道・通信のすべてを統合するものではなさそうですが、日本でも有効に機能するならば、導入を検討すれば良いのではないでしょうか?
日本では既に、
セメントコンクリート舗装の場合:7年
アスファルトコンクリート舗装の場合:5年
(舗装が良好な場合には、継続して掘り返しを抑制)
といった掘り返し規制が既に行われており、さらに工事が計画的に行われるよう占用調整連絡会議が運用されています。
ご指摘のように水道管やガス管を共同溝に入れることで道路を掘り返さずメンテナンスできるようになる利点はありますが、初期建設コストが高く、都市部を中心に部分的な普及にとどまっているようです。
お住まいの地域の工事計画について疑問がある場合、管轄の自治体が情報開示をしてくれるといいですね。
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