今日、日銀は金融政策決定会合で、景気判断を前月の 「持ち直している」 から、
「緩やかに回復しつつある」に上方修正しました。判断に「回復」の表現を盛り込む
のは、東日本大震災前の2011年1月以来、2年半ぶりの事。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130711-00000107-mai-bus_all
黒田総裁は会合後の記者会見で「企業のマインド改善が、設備投資など実際の
支出活動に結びついている」と強調しました。
「為替や株など金融資本市場の(円安・株高の)動向が先行したが、様々な経済
指標の改善に見られるように、順調に実体経済は回復し、想定した方向に経済が
動いている」。
黒田総裁は、4月に導入した大規模な量的緩和(異次元緩和)の効果に自信を
みなぎらせた格好です。
景気判断の上方修正は7カ月連続。生産や輸出、設備投資、個人消費に関する
指標が相次いで良くなっていることを反映させた。昨年11月以降に進んだ株高・
円安も、輸出企業を中心に経営者の心理を改善させており、6月の日銀企業短期
経済観測調査(短観)では、大企業・製造業の業況判断がプラスに転じています。
経済同友会の長谷川代表幹事は、日銀の回復判断を「消費と輸出をけん引役に、
景気の回復傾向が強まっていることを裏付けた」と評価しました。
このアベクロミクスの効果を持続・現実の物にするためにも、必要に応じた金融
緩和や、規制緩和/経済成長の種まきなど、実行面のサポートをするためにも、
「参院のねじれ」解消が必要です。
さて、日経平均は、反発し55円高の14472円の大引けとなりました。
(出来高 概算27.8億株の商いでした。)
NY市場、バーナンキFRB議長の量的緩和早期縮小を撤回するような発言が
あり、底堅い展開とともに、為替市場では、過剰反応のドル売り/円買いと、
ドル/円で98円台に突入し、利益確定売りが先行するも、アジア市場の堅調さ、
日銀の景気判断上方修正を材料に、後場から先物主導でプラス圏に浮上した
格好です。
日経平均の上昇ピッチにブレーキがかかったことにより、ボリンジャーバンドの
上値追いの伸びしろができ、リバウンド継続です。
注目のNY市場、バーナンキ発言から、米経済が回復基調にあるものの、QEの
縮小・終了が少し遅れるとの思惑から、株式市場は、上昇してのスタート。
終了まで、底堅い動きになりそうです。
明日の日経平均、SQ値が低めなら、週末でも14500円台回復して良い状況
ですが、マーケットはどう評価するでしょうか。