今日、内閣府が発表した9月景気ウォッチャー調査で、足元、先行き共に
悪化しました。生産活動は回復傾向をたどっているものの、円高の影響で
経営環境が悪化し、雇用に影響している他、消費の先行き不透明感も出て
きたことが影響しました。
9月の景気の現状判断DIは45.3で、前月比2.0ポイント低下し、
2カ月連続の低下となりました。横ばいを示す50の水準は2カ月連続で
下回った格好。家計動向と企業動向が低下。雇用は横ばいとなりました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111011-00000676-reu-bus_all
家計動向関連では、台風や残暑の影響で季節商材の動きが鈍かったこと、
地上波デジタル対応テレビの駆け込み反動減が見られたこと、一部で、
農畜産物の買い控えがあったことが影響したと分析しています。
企業動向では、急激な円高進行の影響が広がっています。
「円高のため、海外受注は厳しい状況」(一般機械製造)、「欧州の経済
危機や中国の減速が悪影響を及ぼしている」(プラスチック製品製造)と
いった声が寄せられました。
雇用関連では、生産回復で求人は増加しているものの、円高を背景に採用に
慎重な姿勢も出てきた。「急激な円高により正社員の採用には慎重になって
いる一方で、製造業関係が好調なことから非正規雇用の求人が増加している」
(職業安定所)といった動きが出ています。
2~3カ月先を見る先行き判断DIは46.4で、前月比0.7ポイント低下。
3カ月連続の低下となり、50の水準を52カ月連続で下回りました。
消費者および企業が先行き不透明感を持っていることや、円高進行による企業の
経営環境悪化の懸念が強まっている事などから、企業動向部門および雇用部門で
DIが低下。「省エネ関連商品への需要は増えるが、けん引するような商材は
少ないようです。
一方で、円高や株安といったマイナス要素が大きい」(百貨店)、「冬季季節に
期待される海外客需要が、極端な円高の継続により集客困難に」(ホテル)など
の影響も出ています。
内閣府は、景気ウォッチャー調査の判断の表現を「円高の影響もあり、持ち直しの
テンポが緩やかになっている」とまとめた。
前月まで盛り込んでいた「東日本大震災の影響」という表現は削除され、代わりに
「円高の影響」を挙げました。
すぐ効果ある政策は、日銀の追加金融緩和。金融政策がコストパフォーマンスに
見合っているのに、白川総裁は、 いつ仕事するのでしょうか。
さて、日経平均は、大幅続伸し168円高の8773円の大引けでした。
(出来高 概算15.6億株の商いでした。)
昨晩取り上げた独仏首脳会談。今月末を目処に、ギリシャ債務問題や欧州金融
機関の資本増強など対策表明で、好感したNY株式市場は大幅上昇に。
これを受け、東京市場にも、リスク回避からリスク選好の動きとなりました。
売られ過ぎ銘柄の買戻しで、出来高は増えていません。
日経平均は大幅続伸し、25日移動平均線(約8748円)を奪回し、下方から
迫る5日移動平均線(約9630円)とのゴールデンクロスも視野に入っており、
上値追い期待が、俄かに出てきました。
注目のNY市場、昨日の大幅上昇の反動で、売りからのスタートも、企業決算
期待もあり、値を戻しています。
明日の日経平均、SQ週の中日ですが、4日続伸にチャレンジです。
☆ 各1クリック 応援の協力を お願いします。☆