戦後最高値圏で推移する歴史的な円高を背景に、中小企業の間でも
東南アジアなど海外に生産を移転する動きが広がり始めました。
納入先の大企業などからコスト削減が求められる中、「国内生産にこだ
わっていては生き残れない」と判断しているためです。
約4000の中小企業が並ぶ国内有数のモノづくり集積地、東京都大田区
では、今年に入り18社の町工場がタイ進出を検討、うち4社は来夏まで
に現地操業を始める計画です。【永井大介】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110914-00000044-mai-bus_all
実際、大田区などの有力中小企業に対して、タイだけでなく、中国や韓国、
ベトナムなどの新興国が、大胆な税制優遇措置や電力料金免除などを提案し、
国ぐるみの工場誘致活動を活発化させており、急激な円高は誘致の追い風と
なっているようです。
経産省が大企業製造業と中小企業、約150社を対象に8月に行った円高に
関する緊急調査では、現行水準(1ドル=76円台)円高が半年以上続いた
場合、大企業製造業で46%、中小企業で17%が「工場や研究開発拠点を
海外に移転する」と回答しています。
中小企業の間では、以前から取引先の大手メーカーの海外進出に伴い生産
拠点を移す動きはありましたが、今回は事情が違うようです。
大田区の金属加工会社の経営者は「円高で輸出市場が縮小する中、日本で
生産していても生き残れない。」と切実です。
産業の空洞化に待ったをかける特効薬があるとすれば、日銀の追加金融緩和。
マネーサプライを増加させ、相対的にドルやユーロのマネー増加供給量に
追随させれば、円安に向かいます。
白川総裁は、勇気を持って実行に写す時期で、何もしない姿勢はかなり問題。
産業空洞化阻止には、税制面での減税も必要だが、まず、即効性のある金融
政策が求められます。
さて、日経平均は、97円安の8518円の大引けでした。
(出来高 概算17.7億株の商いでした。)
今朝方のNY市場が上昇しての終了で、日経平均は続伸からのスタートでも
為替が、やや円高基調となり、買い意欲も減退。後場は、ムーディーズが仏
大手銀行を格下げしたことが伝わると、欧州財政危機への不安が頭をもたげ
売り直された格好です。
日経平均は反落し、5日移動平均線(約8640円)に上値を阻まれると、
ローソク足は陰線転換になり、年初来安値を更新と、踏ん張り所です。
注目のNY市場、欧州株高(サルコジ仏大統領がギリシャ救済のために手段を
尽くすと発言したことで欧州株は下げから一転、反発)を受け、上昇して
始まってますが、不安定な動きです。
終了まで底堅い動きとなれば、明日の日経平均買い戻されて良い状況ですが
マーケットは、どう反応するでしょうか。
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