今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

遠くなる気象庁

2010年08月04日 | 東京周辺
私のような気象オタクにとって、東京大手町にある”気象庁”本庁は、
全国にある聖地(=気象台)中の聖地。
まさに”メッカ”に相当する場所。

だから用もないのに、気象庁に行きたい。
もちろん、そこには専門の資料閲覧室や天気相談所があって、
実際に情報収集したこともある。
それに子ども向けの”気象科学館”もある。

庁内の書店は、気象の専門書や他では手に入りにくい研究報告書などが置いてあり、
この書店に行く事が気象庁に入る口実となる。
それだけでなく、食堂や一般の売店にも足を運んで、
あこがれの気象庁の人と同じ空間で飲食や買物をするのも楽しい。
これらは1階にあり、かつてはフリーパスで庁内に入れた。

2階より上は、業務フロアなので関係者以外は入れない。
本当は、観測・予報業務の現場であるそこにこそ、足を踏み入れたいのだが。
(名古屋地方気象台で現場に入れてもらった時は、ホントにワクワクした)。

だが、たった一度だけ、エレベータでかなり上(確か6階だった)まで行った事がある。
気象予報士試験に合格して、登録しに行った時だ。
受け付けた職員の人に祝福されたのを覚えている。

さて、その気象庁だが、数年前から、入口に警備員が配置され、
入館時にいちいち記名することになった。

そして、今日行ったら、入口には駅の改札口のような立派なゲートができ、
その手前で、用紙に来庁目的や住所氏名等を記入し、首から下げる札をもらい、
その札をゲートに当てないと入れない仕組みになっていた。
もう完全防備だ。
これでは、今までのように、これといった用もなしにふらりを行くわけにはいかなくなった。

このようなチェック強化は、もちろん気象庁に限った事ではない。
勤務先の大学でも、入口に警備員を常駐させている。
来訪者は、それとわかる札を首からさげなくてはならない。

私が学生の頃は、女子大にも平気で入り込んでいたけど
(そこの学生たちと研究会をやるためだからね)…

大採点:私の採点法

2010年08月03日 | お仕事
前期試験の答案用紙を実家に持帰り、
終日、100名以上×2科目の筆記試験の採点にとりかかる。

ひとむかしの大規模大学では100名どころか500名を越える受講者がいた。
大人数の筆記試験をどうやって採点するのか、当の学生同士で話題になった。
まことしやかに流れた話として、
採点者が広い教室で答案用紙で飛行機を折り、遠くに飛んだ順で成績をつけるという説。

実は、採点する側から言えば、B4の大きな答案用紙で飛行機を折って、飛ばして、拾いに行って戻ってくる手間は、答案を読んで採点するより面倒。
だからこれはありえない。

採点する側は、論旨の展開やキーワードの有無などの採点基準があるのだから、
さらっと流し読みで採点できる。

評価は、基本的にAからDまでの4段階なので、基準もおおざっぱで充分。
といっても、どうしても評価段階の境界となる答案に出くわす。
特にCとDとの境界は、学生の運命にかかわるのでおおいに悩む。

こういう場合は、まず、他の同じ評価の答案を見比べて、基準にブレがないかを確認する。
それでも確定しがたい場合は、私の方針としては、
学生に益のある評価に、つまり高い側の評価にする。

ちなみに、通常の誤字脱字は大目に見るが、専門用語の誤りは減点対象となる。
あと、筆記試験の場合は、論理構成も採点対象であるから、図示は構わないが、
図示と箇条書きだけのような、論理構成が不明確な答案も減点対象。

字数は、少ないより多い方が、それだけ情報量が増えるわけだから、当然有利。
必要なことを書かないよりは、余計なことを書いた方が減点は少ない。

特に、キーワードの使用の有無も評価に影響を与えることが多いので、
多く書いた方が、ヒットする確率が増える。

とまぁ、このような感じでずっと採点していたので、もうフラフラ。
でも一日で終らなかった。
採点は明日も続く。

苦難のパスポート再申請

2010年08月02日 | 生活
気づいたら今年の五月でパスポートの期限が切れていた。
惜しくも更新の機会を逃したわけだ。

近々渡航する予定はないが、イタリアの姉一家の所などに急に行く可能性もあるので、
とりあえず再発行を申請しておこう。
といっても、申請から受取まで日数がかかるので、夏休みまで待つことにした。

そして、その夏休みに入った。
さっそく予定していた作業をこなすべく、
月曜の午前中、パスポート申請を目指して家を出る。

事前にネットで確認すると、申請には、戸籍抄本と写真を持参する必要があるという。
写真は、前回は、池袋のサンシャイン内にある旅券事務局と同じフロアで撮った気がするが、
もし、その写真屋がなくなっていると空しく帰ることになりそうなので、
とりあえず最寄駅の中にある3分間写真を利用する。

この種の設備を利用するのは久々だが、今は3分もかからず、たった18秒で写真が出てくる。
しかも出来上がりが、以前のような指名手配犯のような人相にはならず、
けっとうまともな顔つき(自分の顔のせいじゃなかったわけだ)。

700円でパスポート用2枚とさらに大きめのが1枚ついていた。
(使うのは1枚だけで、あとは使う予定がない。
1枚だけでいいから500円にしてほしい…)。

次に、区の出張所に戸籍抄本を取りに行く。
交通不便な所にあるので1駅分以上も歩く。
運悪く雨が強くなってきた中、出張所に駆け込む。
戸籍の申請書を取り出し、眺めると、本籍の記入欄がこの区であることが前提となっている。
係の人に尋ねると、戸籍抄本は、本籍のある区で申請しないとダメなんだそうだ。
実は私の本籍地はここではなく、新宿区(こう見えても”新宿の男”)。

住民票のつもりで、住んでいる区の出張所に来てしまったのが間違いだとわかり、
むなしく来た道を引き返し、1駅分以上の距離を帰宅する。
家から出張所までの往復の徒歩の旅は完全に無駄だった。
帰宅して、新宿区の出張所の位置と自分の本籍を確認(暗記していない)。

新宿区の出張所も交通不便な所にある。
ウチからは都バスを使うのが一番早そう。
バスの時刻を確認しないでバス停に向うさなか、一抹の不安がよぎった。
そして、その不安が的中。
眼の先100mのバス停には、バスが止まって、信号が青に変るのを待っていた。
信号がなかなか変らないので、間に合うかもしれないと思い、歩道を年がいもなく走った。
しかしあと一歩で、信号が青に変り、バスは無慈悲にも発車してしまった。
走りが無駄になり、しかも一番長い時間次のバスを待つという最悪の事態に陥る。
地面をたたいて悔しがりたい。
なんか、踏んだり蹴ったり。
パスポートを申請するのってこんなにたいへんだとは…。

10分以上待ってやっと来たバスに乗る。
最寄のバス停で降りて、雨上がりで太陽が出てきてやたら烝す中、しばらく歩く。
2つめの出張所でやっと戸籍抄本をゲット。

めざすは池袋のサンシャイン。
ここもあっちも山手線の駅から遠い。
両者を結ぶ公共交通は都内で唯一の”都電”。
というわけで、歩いて早稲田大学とそれに続く飲食店街を空腹を抱えて通り抜け
(朝食を抜いてパスポート申請に出発したのだ)、
都電の「早稲田」駅に。

都電に乗ると、そこは冷房地獄。
首からぶら下げていた気象計はそれまで31℃を越えていたのに、一挙に25℃以下に下る。
乗車時間が短い客より、運転手が冷房病になりそうで可哀想。
冷房地獄から開放されて、サンシャインのビルに入り、
やっと都の旅券事務所に到着。

10年パスポートの申込を記入し、写真は今朝撮ったものを使用。
パスポートは、運転免許証と違って、
申込用紙に貼り付けた写真がそのままパスポートに使われることがわかった。
運転免許証の場合と同じかなと思ったので、申請書用は3分間写真で済ませたのだが…。
でも指名手配犯には見えそうもないので、それを10年間使う事にする。

受取は、一週間後の9日以降だという。
その時、16000円を支払う。

これまでの作業、軽く午前中に終らせようと思っていたのに、今は12時半。
それに予定外の距離を歩いてしまった(少し走ったし)。
朝から固形物が入っていない腹をかかえて、サンシャインの別のフロアに行って、
やっと昼食をとり、一息ついた。