今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

「半睡」という現象

2021年11月02日 | 心理学

半睡(はんすい)とは、国語辞典によると「意識もうろう状態」というまさに朦朧とした定義で、もっときちんと睡眠行動学的な定義をしたい。

なぜなら、この半睡としか言いようのない体験をしたから。

先日の旅先の宿で寝ていて、もうじき起きなくては(旅宿は朝食が早い)と思いつつ、5分か10分ごとに睡眠と覚醒を繰り返していた時に経験した(日常の平日でもこういうことはある)。

頭はほぼ覚醒して意識があり、閉眼しながら思考状態になっている。
ところがふと気がつくと、身体は寝息をたてている。
寝息という睡眠時特有の呼吸運動は、覚醒時の呼吸より深くまたリズミカルな大きな運動で、”寝息”と言われる音を立てる。
その時、意識は覚醒しているから、自分の寝息の音を聴くことになる。
実に不思議な体験だった。
自分の寝息をリアルタイムで聴いたという意味でも。

眠っている自分を別の自分が気づいている状態だが、夢は見ていないので明晰夢ではない。
それでいて身体は眠っているので、短時間ながら眠ったという充実感は得られる(睡眠負債が減る)。

意識は覚醒状態でありながら身体は睡眠というこの現象(行動)をこそ、「半睡」と定義したい。

行動についての言葉は、せっかくなら学術的正確さをもちたい(学問は社会に適用されてこそ存在意義がある)。

開眼夢とともに、これも睡眠と覚醒の中間状態(混合状態)の一つだ。
睡眠と夢見と覚醒との関係はかくも複雑だ。→「夢を見る心:序


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2 コメント

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Unknown (金子めぐみ)
2021-11-23 07:12:53
「自分のいびきで起きた」という話を聞いたことが数回あるので、こういう「半睡」状態だったのかなぁと思いながら拝読しました!

意識はあるのに身体が動かない「金縛り」もこういうことでしょうか?わたしの印象だと運動選手というかスポーツマンの友人に「金縛り」経験が多いような??

「もう起きなくちゃ」と思いながらのうとうと、起きる理由がお仕事だとあんまり楽しくないけど旅先なら美味しい朝食や温泉が待ってるから楽しそう

わたしは外泊が少ないせいか、温泉旅館などでは楽しすぎて「起きなくちゃ」のうとうとは経験なくて、パッと起きて元気いっぱい朝風呂!!って感じです
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Unknown (山根)
2021-11-24 20:33:43
睡眠と覚醒の間には、いろいろな種類があるようです。
休日の温泉宿では、湯と食事だけでなく、良質のベッドでの睡眠も堪能しています(なので洋室を選ぶ)。
ただ朝食の時間が自分にとっては早めなので、宿ではいつもより早めに寝ます。
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