今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

高水三山をクリア

2018年04月22日 | 山歩き

大学時代山岳部だった私が、こともあろうに腸脛靱帯を痛めて”下山”ができない脚になってしまった。
誠に低レベルで恥ずかしいことに、山歩きのスタートラインに戻って、都民が小学校の遠足で行く高尾山(599m)を無事に下山できた。
次なる目標は、登山に目覚めた都民が登る奥多摩入門の山、高水三山である。
もちろん中学の時に登山に目覚めた私は、中学生の時にすでに三山巡りよりハイグレードの岩茸石山から棒の折山まで遠路縦走している。
だが、2014年の三山巡りの下山路で腸脛靱帯炎を発症させてしまった→記事。 
それゆえ現在の私にとって、高水三山は登山限界を超えている。 

実は高尾山の下りをクリアできたのは、 ZAMSTの腸脛靱帯専用のサポーターのおかげ。
このサポーターを装着すれば、現在の登山限界を超えられるのではないか。

高水三山は、奥多摩の入口の青梅寄りに鎮座し、しかも登りも下りも駅に直結しているので、気楽に行ける。

まず、運賃節約のため、 JRを通しで使わず、高田馬場で西武新宿線に乗り換えて拝島に行き、そこからJR青梅線に乗る。
高尾以遠に行く時は京王線で高尾まで行き、拝島以遠に行く時は西武線を使う方が運賃が安く、時間もたいしたロスにならない。
運賃については昔からだが、Suica導入によって違う会社線の乗り継ぎが楽になったのが大きい。 

青梅線は、奥多摩に行くにはたいてい青梅で乗り換える必要がある。
ただ青梅駅はホームにトイレがあるので、乗換え待ちの間にトイレを済ませれるのがありがたい(私は確信的ら抜き主義者)。

軍畑(イクサバタ)の無人駅に、電車の降車ボタンを押して降りる(山手線のつもりでじっと待っていてもドアは開いてくれない)。
駅前に1件だけある店には昼食用のおにぎりや菓子パンも売っている。
さて、他の降車客もみな高水三山を目ざすようだ。

新緑がまぶしい、というより夏のような日射がまぶしい(東京の私設本駒気象台では30℃を超えた)。
珍しい不動三尊(二童子)の石仏を右に見て(写真)、
高源寺の脇から、高水山の登りに入る。
樹林帯の下で、時折沢を横切る(ここで水を確保できる)。
涼しい風が通り抜ける稜線に出て、すらりと伸びた桧の植林の中を進む。
やがて右手に常福院の屋根が見えてくる。
高水山上にある寺だ。

高水山頂(759m)は樹林の中で展望は利かないが、その手前の開けた所から大岳・御前の奥多摩の主峰を仰げる(「仰げられる」という必要なし)
眺めのない高水山頂は素通りし、急坂を下って、のんびりした巻き道を歩き、岩茸石山へのつづら折りの登りを耐えれば、展望が北〜西に開けた山頂に達する。
真西の川苔山がボリュームたっぷりで、その左奥に東京都の最高峰雲取山(2018m)が顔を出している。
北にある棒の折山とその奥の武甲山を眺めながら、コンビニで買ってきた菓子パンとおにぎりを口に入れる。
周囲の団体さんはコンロに火をつけ、暖かい昼食を楽しんでいる。
実は今回、コンロを持参しようかと思ったが、セットするのに手が汚れるし、またどうせ火をつけても湯をわかすだけなので止めにした(朝夕はともかく昼は行動食なので火はいらない。身体が火照っているので、熱いコーヒーもいらないし)。

岩茸石山(793m)は三山の最高峰なので、ここからは基本的に下りに入る。
岩茸石山直下も急坂だが、その後は平坦な尾根歩きとなる。
三山最後の惣岳山の登りにさしかかる所に、家族連れらしいパーティがいて、その中の年配の女性が地面に横たわっていた(意識はある)。
両靴を脱いでおり、一人がその女性の下腿をマッサージしている。
また同行の男性が携帯電話で救助を要請していた。
一応声をかけてみたが、救助要請がスムースにいっているらしく、大丈夫だという。
最初は熱中症かと思ったが(それなら頭を扇ぐ)、脚の具合が悪そうなので滑って痛めたのだろうか。

惣岳山には山頂を迂回する巻き道があるので、怪我人を背負って登る必要はない。

さて、惣岳山の登りは急斜面の露岩帯で、両手も動員。
木に囲まれた平らな山頂(756m)には青渭神社があり、きれいに整地されて神社境内的な雰囲気(参拝する)。

いよいよ、ここから勝負の山下り。
標高差にして500m。

 左膝のZAMSTを締め直し、足が靴の中で動かないように靴紐もきつく結び直す。
前回はこの下りで腸脛靱帯が痛んでしまったのだ。

今回は、足の運びや着地に特に気を遣わず、あえて以前のように足の向くままスタスタ降りる。
若い消防隊員がフル装備で10人ほど急坂を登ってきた。
さきほどの女性の救助に向うのだ。
山中で倒れると、人力で下ろすしかない。
交替要員も必要で、屈強な男一人というわけにもいかない。

道はいちど平坦になり、駅に向っての最後の下り坂を降りる。
長い下りの後半になって、左膝あたりがややうずいてきた。
ただ痛みは潜在化されているので、普通に歩ける。 

山道を下りきり、とうとう下界に降り立った。
前回は、この先の青梅線の踏み切りを渡って御嶽駅に下るゆるい石段を、膝が痛くて降りれなかった。
今回は、うずきはあるものの、まったく普通に降りれる。

ゴールの御嶽駅に到着。
結局、痛みを感じることは一度もなかった。
あのサポーター1枚でこれほど違うとは…。 

前回私を泣かせた高水三山にリベンジをなしとげた。 
0からスタートした私は、超初心者段階を終え、登山限界であった入門段階(700m台の山)も今回クリアした。 
次は、900m台あたりか。 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。