今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

正月痩せ

2024年01月05日 | 健康

正月三が日は、外出もせずに、昼間からおせち料理を肴にダラダラと酒を飲んだ。
しかも夜は映画鑑賞しながら、この時期だけ解禁している湖池屋の「のり塩」の大盛りサイズ(180g)をバクバク食べる生活。
すなわち、運動しないで飲み食い三昧した結果、5日に久々に体重計に乗ったら、体重はなんと0.3kg減少していた。
”正月太り”どころか、その逆の正月痩せになった。

その一番の原因は、餅を極力少なくしたためだろう。
おせちの締めの雑煮は毎回餅1個。
夕食は食欲ないので、やはり磯辺焼きの餅1個とおかず。

たらふく食べたおせちは、タンパク質(しかも魚介)中心で、あとは私が好きな煮染め(野菜)ばかり。
すなわち、満腹感を得たものの、実に糖質制限的だった(ポテトチップスを含んでも)。

もっとも、運動不足がたたって、筋肉量だけでなく骨量までも減少し、内臓脂肪はやや増えた。

生活的には”だらけた三が日”だったが、悪影響はなかったようだ。


機内がパニックにならなかった理由

2024年01月05日 | 防災・安全

2日に起きた羽田空港での衝突事故。

テレビをつけたら、事故直後の中継で、旅客機から煙が出ていて、消火作業を続けられている中、火はどんどん燃え広がり、機体全体が炎に包まれた。
その中継時点では、乗客の安否についての情報がなかったが、もし機内に取り残されていたら、焼死は免れない状態(1994年の中部国際空港での中華航空事故を思い出した)。
その後、乗客乗員が全員避難済みと知らされ、安堵の息をついた。

この奇跡的避難が、世界中に紹介され、避難を担当した CAたちが称賛された。

世界中の人たちが、疑問に思ったのは、なぜ機内がパニックに陥らなかったのか、ということ。
言い換えると、このような事態になると、人々はパニック状態になる(パニックは個人心理(パニクる)ではなく集団現象)ものと思われているから。

防災心理学では、パニックが発生する4条件が確認されている(私は大学の授業で紹介)。

①差し迫った危険が存在するという認識が人々の間にある
②脱出の可能性がある
③脱出路に制約があり、全員は避難できそうにない
④正常なコミュニケーションが欠けている

以上のうち4つが同時に満たされてるとパニックが発生する
※:①だけでパニックなるという思い込みは「パニック神話」とう誤った認識なのだが、為政者レベルがこの認識だと、パニックの発生を恐れて危険情報が提供されなくなる(福島原発事故時の政府による情報隠蔽)。
言い換えると、1つでも欠けると発生しない(にくい)。

今回の着陸後の機内は、
①窓の外の炎、そして機内の煙で成立。
②空港に着陸しているので成立(1985年、御巣鷹山に墜落した日航ジャンボ機ではこれが成立しなかったので、パニックは発生しなかった)
③航空機は使用できる出入り口が少なく、狭い。すなわち構造的に成立しやすい。

以上から、状況としてパニックが発生しやすい条件が3つ揃った。

そこで決め手のなるのが④。
④だけが、その場に居合わせた人々で制御できる条件なのだ。
すなわち、実際にパニックが発生するかどうかは、④で決まる。

CAはこの④についてトレーニングを受けている。
もちろん、 CAとて①の正確な状況は把握していなかったし、 CAと機長、 CA間のコミュニケーションが物理的に遮断されていた。
なので個々のCAの判断・行動に頼るしかない状況だった。
そして CAは独力で判断することができた( CA間での意思疎通も可能に)。
炎と煙という目の前の情報のみで対応を考え、開けるべき扉を選定し(これを間違えたら機内に炎が入り込む)、あとは訓練通り、大声で断定的に避難行動を乗客に指示した。
すなわち①の危険が高まる中、④を起こさせないことで、③の成立も回避し、②の可能性を最大限にした(結果、”①だけの状態”にもっていった)。

一方、乗客も、このような事態では、 CAの指示に従うのが最善であると理解しているので、皆指示に従った。
この乗客の秩序だった行動が他国では成立しにくいと、他国の人(例えば中国)自ら認めている。
実は、我々日本人は、義務教育時代に全員、学校で避難訓練を体験していて、こういう時は各自が慌てず走らず避難することが体に染み付いている(避難訓練は大学でも実施。会社員時代、会社でも実施していた)。

すなわち、(幼い子どもを除く)日本人全員が、適切な避難行動をマスターしているのだ。
全員避難成功という奇跡は、このような理由で実現した。