今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

直下に活断層がある都市は

2016年04月21日 | 防災・安全

熊本−大分の地震のように、地震が場所を替えて続いているのは活断層が複数あるためだろう。
普通なら、マグニチュード(以下M)6-7が1回あれば歪み(ストレス)のエネルギーは解放されるのだが、
活断層が隣接していると、1つの活断層のストレスの解放が隣接する活断層の歪みストレスになって、
今度はそちらの解放が必要になるというシーソー現象が続いてしまうようだ(私の個人的推測)。

実際、熊本も大分も活断層が隣接どころか集中している。
熊本市周辺は、布田側断層帯、日奈久断層帯があり、西の海に雲仙断層帯(M6.8)が続いている。
ただ2回の震度7がいずれも熊本市ではなかったため、死者が2桁で済んでいる。

大分で地震が続いている別府湾周辺は、大分平野−湯布院断層帯(M6.7)と別府湾−日出生断層帯(M7)がそれぞれ東西に延びて、
両者が南北に重なっている。
さらに山側に崩平山−亀石山断層帯(M6.9)と野稲岳−万年山断層帯(M6.8)が続き、断層の集中帯を形成している。

その他に県庁クラスの都市の直下を貫く(主要)活断層帯があるので、
西から紹介しよう(情報源は防災科学研究所のサイトJ-SHIS)。
ちなみに「断層帯」は断層群が集まって帯状になっているものを意味する。

福岡市 宇美断層(M6.6)、警固断層帯北部(M6.7)…ここも複数の活断層が接近している
北九州市 小倉東断層(M6.6)
神戸市 六甲・淡路島断層帯(M7.3,すでに活動済み)
大阪市 上町断層帯(M7)…『防災白書』によれば想定死者4万人!
奈良市 生駒断層帯(M6.9)
京都市 琵琶湖西岸断層帯南部(M6.9)
福井市(南西部) 柳ケ瀬・関ヶ原断層帯北部(M7)
津市 布引山地東縁断層帯(M7)
以上

琵琶湖から淡路島にかけての近畿中部が活断層の巣であることは専門家の間なら周知の事実。
「関西は地震がない」というのは、プレート境界から遠いだけを根拠にした(活断層の分布を無視した)
神話(思い込み)にすぎないのだ。
紀伊半島の太平洋側はプレート境界に近いし。 

そして以前の記事で述べたように
名古屋市と東京区部は活断層が無いのではなく、不明にすぎない。