今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

赤肉の発がんリスク

2015年10月29日 | 健康

加工肉が大腸がんのリスクを高めるというニュースが世界を駆け巡って、それの輸出国などが火消しに躍起になっている。

『エビデンスで知る がんと死亡のリスク』(安達洋祐著)(中外医学社)によれば、☞書評のブログ記事
原料である赤肉(と動物性脂肪)自体が、 大腸がんのリスク要因としてすでにリストアップされている。
その本によれば、
大腸がんのリスク要因は他に、喫煙・飲酒・紅茶・農薬であり、逆にリスクを下げる効果があるのは、
コーヒー・牛乳・食物繊維・野菜・ビタミンD・アスピリンである。

赤肉はほかに胃がんと膀胱がんのリスク要因にもなっており、逆に赤肉がリスクを下げる病気はない。
魚肉は、がん全体と脳卒中と心臓病のリスクを下げる効果があり、野菜はいいことずくめで長寿の要因ですらある。
人間はやはり草食が基本なようだ。

ついでに、喫煙は悪いことずくめで、飲酒は功罪半ばだが明らかな発がん要因ではある。
コーヒーは、大腸がんのほかに脳卒中・胃がん・肝がん・心臓病に対してリスクを下げる効果があるので、
私は毎日少なくとも1杯はレギュラーコーヒーを飲んでいる(ただし熱湯は食道がんのリスク要因)。

それから降圧剤としてこれも毎日服用している「ディオバン」は、肺がんのリスク要因になる一方で、認知症のリスクを下げる効果がある。
そもそも高血圧の男性自体が肺がんのリスクを下げる要因になっているので、ディオバンのリスクは相殺されるだろう。

かように、われわれはリスクの中で生きている(「ゼロリスク」なんて”不老不死”と同じ妄言)。
リスクを上げる要因から逃れられないなら、下げる要因を積極的に取り入れればよい。
日本のほとんどの地域は大地震から逃れられないのだから、防災をしっかりすべきなように。