今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

立秋だから暑い

2013年08月07日 | お天気
「立秋を迎えたにもかかわらずまだまだ暑い」という情報量の無いセリフを、
テレビのお天気番組はなんで馬鹿の1つ覚えのように毎年繰りかえすのか。
ひどいのになると「立秋とは名ばかりの暑さ」という表現。
勘違いしているのはあ・ん・たの方だよ!

春分・夏至・秋分・冬至を基準に区分けする節気
(季節区分:立秋も夏至と秋分の中日として算出される)は、
公転すなわち太陽高度による基準であって、気温が基準ではない。
なので6月下旬の夏至は、最初から「暑さの盛り」を意味しない。

日射(太陽高度)と気温の分布には法則的な位相差(ズレ)が存在することくらい、
われわれは毎日体験している。
すなわち1日の最高気温は正午(南中時)ではなく、
午後2時過ぎになることくらい知っている。
なので、毎日「(正午をすぎて)午後2時を迎えたにもかかわらず、まだまだ暑い。午後とは名ばかり」
とは誰も言わないだろうが。

気温の日較差をみると、1年を通じて、ほぼ午後4時から気温が降下し始める。
なので、1日の24時間を1年の12ヶ月に換算するため、
夏至に近い7月1日を正午(南中)とすると、
立秋は午後2時を少しまわったあたりになり、まさに1日の最高気温を記録する時間帯。
そして午後4時は9月1日であるから、まさに気温が降下し始める月と対応している。
誰でも知っているように、立秋すぎても8月中(午後2時~4時)は暑いのだ。

太陽高度を基準にした古代中国の節気を、
気温を基準に季節を感じているわが日本にどうしても無理やり使いたくて、
夏至前後を「盛夏」、立秋以降を「秋口」とするなら、
「盛夏」より「秋口」の方が”暑い”という認識をいいがけん確立したらどうか。