銚子の旅
2007年03月19日 | 旅
千葉県銚子は、同じ千葉でも成田や房総方面と違って、首都圏の外という感じ。
千葉というより太平洋に突き出た関東の東端という「最果て」のイメージ。
だから今まで一度も足を運ばなかったから、関東での小旅行に行ってみたい候補のままだった。
ところが、昨年末にネット上で銚子電鉄の経営危機が話題になったので、にわかに「銚子電鉄に乗ってぬれ煎餅を買う」という救済運動に参画したくなった。
電鉄とぬれ煎餅だけなら青春18きっぷで日帰り往復できないこともないが、どうせなら犬吠埼や屏風ケ浦など独特の景勝も味わいたい(地球の丸みも肉眼で確認したいし)。
とすると一泊が必要。
そこで春休みを利用して、ネットで温泉でしかもひとり客可の宿を予約した。
ところが、行く2日前に「ぎっくり腰」をやらかした(3月16日『あぶら汗』)。
もちろん安静にしてなければいけない(もとより動けない)のだが、電車の座席に座り続けても耐えられるとわかったし、
泊る先が温泉なので、腰の療養に行くつもりで、決行(後でわかったが、ぎっくり腰は炎症を起こしているので暖めるのはよくないとのこと)。
荷をリュックにして、上体を不自然に固定して膝を曲げて腰に振動がこない歩き方をして、家を出た。
(ぎっくり腰は起き上がるのが一番困難なため、寝たきりになりがちだが、直立姿勢はけっこう耐えられる。ただし膝は曲げていること。下が柔らかいベッドから起き上がるのはほとんど無理だが、下が固い敷布団からなら姿勢を工夫して起き上がれる。また杖代わりの棒を常に使うといい)
ところが、新たな危機がまた出現。
山手線に乗って初めてわかったのだが、今日に限って千葉動労のストライキで、千葉県内の JRはことごとく「一部運休」との表示。
でも東京―銚子間には高速バスもあるから、なんとかなるが。
幸い、乗る予定の特急「しおさい」は運行していた。
特急の深い座席に腰を下ろせば、腰痛の身をしばし忘れる事ができる。
銚子駅で乗り換える1両編成の銚子電鉄は、今やそれ自体が観光対象になっていることもあり、車内は観光客で立錐の余地もない満杯。
カメラを下げた客たちが目にするのは、ワンマンカーの運転席の真後ろで撮影はダメとの表示。
まずは犬吠駅で降りて、犬吠埼灯台へ、老人のような足取りでとぼとぼ歩く(ホントは杖がほしい)。
時間的には明日来てもいいんだが、「世の中何が起るかわからないので、行くべき所は行ける時に行かないと後悔する」という座右の銘に従って、灯台の99段の階段を手すりにつかまりながら昇る。
灯台の展望台に立つと、水平線が視界の180°をゆうに越えている。
それが全部真の太平洋。
そばの土産物屋で夜のつまみによさそうな「イカかまぼこ」を見つけたが、「この先、同じものが売っているかもしれないので、今買わなくてもいいい」という信念におされて
買わないでいたら、売っていなかった。
やまり今すべきことは今すべきなのか。
宿は海鹿(あしか)島にある「大徳ホテル」。
ロケーションが犬吠などの観光地でなく、海沿いながらちょっと外れた雰囲気だし、建物もある意味そこにマッチして年季がはいっている。
でも食事は「漁港の町銚子に来た!」という思いを満たしてくれる海の幸づくし。
揚げたてのイワシのフライやキンメダイの丸々1匹の刺し身など、思わず写真を撮ってしまったほど(写真)。
翌日、宿からぎっくり腰の体を酷使して徒歩で君ケ浜を縦断し(やわらかい砂浜を歩く)、さらに山の上にある「地球の丸く見える丘展望館」まで足を延ばす(山用リュックのしっかりしたウエストバンドが丁度コルセットのように腰骨を固定する効果があった)。
地球の丸みが見えるなんて今さら自慢するなら、なぜ地球球体説を観察による事実として提唱しなかったのか。昔の銚子住民は知的怠慢!
といっても実際展望テラスで眺めてみても正直、ぐるっとかこむ水平線で”丸い平面”には見えても、球体とは見えなかった(撮った写真でみると水平線は弧を描いているが)。
それにしてもこのあたりは日の出も日の入りも水平線上。
陸地の方も幅1kmの利根川があるのでさらに少なく見える。
陸地の端っこによくも人が集まったもんだ(漁業と醤油の産地)。
電鉄終点の外川駅から帰りの銚子電鉄にはボランティアの老婦人が乗っていて、元気に車窓からの観光案内。
危機騒動以来、乗降客は増えているそうだ。
ぬれ煎餅も売れまくっているし、経営危機から脱したのだろうか。
車内には銚子電鉄の「社員募集」のチラシが貼ってあるし。
銚子電鉄発売のその「ぬれ煎餅」を土産に買って、帰途につく。
銚子電鉄にささやかな貢献をし、地球は少なくとも水平に円形であることは確認できた。
それにしても土産の「ぬれ煎餅」(うすむらさき)はおいしい。柊ちゃんにも大好評。
いわゆる、コンビニやスーパーで売っているモノとは全然違う。
千葉というより太平洋に突き出た関東の東端という「最果て」のイメージ。
だから今まで一度も足を運ばなかったから、関東での小旅行に行ってみたい候補のままだった。
ところが、昨年末にネット上で銚子電鉄の経営危機が話題になったので、にわかに「銚子電鉄に乗ってぬれ煎餅を買う」という救済運動に参画したくなった。
電鉄とぬれ煎餅だけなら青春18きっぷで日帰り往復できないこともないが、どうせなら犬吠埼や屏風ケ浦など独特の景勝も味わいたい(地球の丸みも肉眼で確認したいし)。
とすると一泊が必要。
そこで春休みを利用して、ネットで温泉でしかもひとり客可の宿を予約した。
ところが、行く2日前に「ぎっくり腰」をやらかした(3月16日『あぶら汗』)。
もちろん安静にしてなければいけない(もとより動けない)のだが、電車の座席に座り続けても耐えられるとわかったし、
泊る先が温泉なので、腰の療養に行くつもりで、決行(後でわかったが、ぎっくり腰は炎症を起こしているので暖めるのはよくないとのこと)。
荷をリュックにして、上体を不自然に固定して膝を曲げて腰に振動がこない歩き方をして、家を出た。
(ぎっくり腰は起き上がるのが一番困難なため、寝たきりになりがちだが、直立姿勢はけっこう耐えられる。ただし膝は曲げていること。下が柔らかいベッドから起き上がるのはほとんど無理だが、下が固い敷布団からなら姿勢を工夫して起き上がれる。また杖代わりの棒を常に使うといい)
ところが、新たな危機がまた出現。
山手線に乗って初めてわかったのだが、今日に限って千葉動労のストライキで、千葉県内の JRはことごとく「一部運休」との表示。
でも東京―銚子間には高速バスもあるから、なんとかなるが。
幸い、乗る予定の特急「しおさい」は運行していた。
特急の深い座席に腰を下ろせば、腰痛の身をしばし忘れる事ができる。
銚子駅で乗り換える1両編成の銚子電鉄は、今やそれ自体が観光対象になっていることもあり、車内は観光客で立錐の余地もない満杯。
カメラを下げた客たちが目にするのは、ワンマンカーの運転席の真後ろで撮影はダメとの表示。
まずは犬吠駅で降りて、犬吠埼灯台へ、老人のような足取りでとぼとぼ歩く(ホントは杖がほしい)。
時間的には明日来てもいいんだが、「世の中何が起るかわからないので、行くべき所は行ける時に行かないと後悔する」という座右の銘に従って、灯台の99段の階段を手すりにつかまりながら昇る。
灯台の展望台に立つと、水平線が視界の180°をゆうに越えている。
それが全部真の太平洋。
そばの土産物屋で夜のつまみによさそうな「イカかまぼこ」を見つけたが、「この先、同じものが売っているかもしれないので、今買わなくてもいいい」という信念におされて
買わないでいたら、売っていなかった。
やまり今すべきことは今すべきなのか。
宿は海鹿(あしか)島にある「大徳ホテル」。
ロケーションが犬吠などの観光地でなく、海沿いながらちょっと外れた雰囲気だし、建物もある意味そこにマッチして年季がはいっている。
でも食事は「漁港の町銚子に来た!」という思いを満たしてくれる海の幸づくし。
揚げたてのイワシのフライやキンメダイの丸々1匹の刺し身など、思わず写真を撮ってしまったほど(写真)。
翌日、宿からぎっくり腰の体を酷使して徒歩で君ケ浜を縦断し(やわらかい砂浜を歩く)、さらに山の上にある「地球の丸く見える丘展望館」まで足を延ばす(山用リュックのしっかりしたウエストバンドが丁度コルセットのように腰骨を固定する効果があった)。
地球の丸みが見えるなんて今さら自慢するなら、なぜ地球球体説を観察による事実として提唱しなかったのか。昔の銚子住民は知的怠慢!
といっても実際展望テラスで眺めてみても正直、ぐるっとかこむ水平線で”丸い平面”には見えても、球体とは見えなかった(撮った写真でみると水平線は弧を描いているが)。
それにしてもこのあたりは日の出も日の入りも水平線上。
陸地の方も幅1kmの利根川があるのでさらに少なく見える。
陸地の端っこによくも人が集まったもんだ(漁業と醤油の産地)。
電鉄終点の外川駅から帰りの銚子電鉄にはボランティアの老婦人が乗っていて、元気に車窓からの観光案内。
危機騒動以来、乗降客は増えているそうだ。
ぬれ煎餅も売れまくっているし、経営危機から脱したのだろうか。
車内には銚子電鉄の「社員募集」のチラシが貼ってあるし。
銚子電鉄発売のその「ぬれ煎餅」を土産に買って、帰途につく。
銚子電鉄にささやかな貢献をし、地球は少なくとも水平に円形であることは確認できた。
それにしても土産の「ぬれ煎餅」(うすむらさき)はおいしい。柊ちゃんにも大好評。
いわゆる、コンビニやスーパーで売っているモノとは全然違う。