博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『趙氏孤児案』その1

2016年07月10日 | 中国古典小説ドラマ
『半妖傾城』と並行して、2013年放映と旧作ながら歴史文芸大作として評価が高い『趙氏孤児案』の鑑賞を開始。今回は第1~5話まで鑑賞。

楚国に住む晋国出身の医師夫婦程嬰と宋香。時に楚との戦争に敗北した晋の趙克がこの程嬰宅に身を寄せ、自分の主人である趙朔に、晋の下軍の佐である卑南が、佞臣屠岸賈の指図によって自分を裏切り、敗北に追い込んだことを伝えて欲しいと懇願し、絶命。ここから程嬰と趙朔との関わりが始まります。


程嬰を演じるのは有名俳優の呉秀波。

何とか晋国の趙朔のもとに辿り着いた程嬰ですが、妻の宋香が楚国に置き去りとなり、囚われの身に。人格者の趙朔は「それはいかん」と、自分を慕う侠客公孫杵臼夫婦を宋香救出に派遣。結果、宋香は無事救出されますが、今度は公孫杵臼の妻双槐が楚兵との戦いで犠牲に…… 程嬰夫妻は2人で妻を失った公孫杵臼を支えていこうと決意するのでありました。


やはり物語の主要人物となる公孫杵臼。趙朔を恩人として慕う。融通の利かなさはまんま『史記』に出てくる侠客。(というか、元ネタのひとつは『史記』であるわけですが……)


そしてこの2人が対峙する屠岸賈。晋君のお気に入りで、陰謀を巡らせ、晋国第一の臣下である趙朔をあの手この手で排除しようとします。かと思えば愛妻家の面もあり、身重の妻の治療のために、程嬰の要求を聞き入れたりといった具合に、単純な悪役にはなっておりません。

ということで、『史記』や元曲・京劇に見える「趙氏孤児」を原典とする本作ですが、滑り出しはいい感じですね。ただ、全41話のドラマということで、引き延ばし感が出てこないかどうか不安でありますが…… 現段階ではタイトルの「趙氏孤児」がまだ生まれてすらいません (^_^;)

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