博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『半妖傾城』その2

2016年07月16日 | 中国近現代ドラマ
『半妖傾城』第5~8話まで見ました。

ヒロイン傾城の無事を知った上海のバットマンこと幽瞳。厨二病気質の彼は傾城に露悪的に自分が「妖怪」であることをバラしますが、傾城はそんな彼を「お友達」として受け入れます。実は傾城自身「半妖」であることにはまだ気付いていません。


白昼堂々と人前で割と気軽に何度も正体を現す幽瞳さん…… 屋敷に妙齢の女性を集め、「私に本当の愛とは何か教えるのだ!教えてくれた者にはこれをやるぞ」と札束をちらつかせちゃったりと、何かとアレな行動が目立ちます。『美人心計』の周亜夫、『宮』の四阿哥、『山河恋』のホンタイジと、于正はこの手の厨二病系イケメンを描くのが本当にうまいです (^_^;)

で、その幽瞳は妖怪を捕らえて見世物にしようと狙う変人医師江教授に追われます。実は彼は義和団事件の時に傾城たちの母親が正体を現し、八ヵ国連合軍と戦う現場を目撃していたのでした。江教授は一度はこの幽瞳を捕獲しますが、妖怪の存在を世に知らしめようとマスコミを招いている間に、うっかり娘の雪舞に幽瞳を逃されてしまい、嘘つきとして上海中に報道されることに…… 結局彼はそれを苦に焼身自殺してしまいます。

江教授と同窓生だった明夏の母親「公主」は、息子と傾城を引き離し、雪舞と結婚させようと画策。


ヒロインの傾城と恋のライバルとなる雪舞。『蘭陵王』のヒロインと同じ名前で、医術に長けているという設定まで一致しているのは偶然でしょう。たぶん……


こちらが明夏。優等生タイプのイケメン。母親を「公主」(姫様)と呼ぶ。

そして「公主」の暗躍により、自分のせいで明夏を危険にさらしたと思い詰めた傾城は、彼との別れを決意。ここで傾城を説得するために、幽瞳が彼の父母の半生を語ります。彼もまた、清末光緒年間に鏢局の若き主の父親と、母親の「妖精」との間に生まれた「半妖」だったのですが……

一度は雪舞との結婚を承諾した明夏でしたが、結婚式当日に逃亡。街中で傾城と再会し、衆人環視の中で彼女を伴侶とすることを宣言。恋に破れた雪舞は、父親から受け継いだ病院の事業拡大にのめり込み、公開で行った開頭手術を成功させ……という所で次回へ。

于正作品らしく、物凄くテンポはいいんですが、「上海のバットマン」幽瞳がいなけりゃ本当にただの民国期メロドラマなんですよね……

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『趙氏孤児案』その1 | トップ | 『趙氏孤児案』その2 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
てっきり (wanko)
2016-07-18 15:29:02
妖と人のあいのこは人妖(爆)と言うのかと思ってましたが、半妖なんですね。
ほら、どこかの三蔵法師も「人には人の心があり、妖には妖の心がある。もし妖に人の心が宿れば、それは人妖。」っておっしゃってたので...
返信する
Unknown (さとうしん)
2016-07-18 21:25:35
>wankoさま
そういや「人妖」という言葉もこの手のドラマでよく出てきますね。大抵は悪口のような気がしますが (^_^;)
返信する
人妖 (wanko)
2016-07-19 08:42:51
人妖って、今は完璧オカマの意味ですが、その当時は違う意味だったんでしょうか?
返信する
Unknown (さとうしん)
2016-07-19 20:58:47
>wankoさま
言われてみれば、この手のドラマで使われる「人妖」ってオカマ的な意味合いですね…
返信する

コメントを投稿

中国近現代ドラマ」カテゴリの最新記事