博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『ハムナプトラ3』&『カンフー・ダンク!』

2008年08月20日 | 映画
出発までまだ時間があるので、少し前から気になっていた『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘法』と『カンフー・ダンク!』を見に行ってきました。

まずは『ハムナプトラ3』。実はこのシリーズ、今まで全く見たことがないのですが、何かハリウッド版『テラコッタ・ウォリア』(『テラコッタ・ウォリア』とは1989年香港・中国合作のB級大作。主演は今何かと物議を醸している張芸謀です)に仕上がっているらしいというのに惹かれて鑑賞。陵墓から掘り出された銅馬車から皇帝が復活して兵馬俑を本物の兵馬として甦らせ、主役の考古学者一家や、これまた万里の長城の人身御供となっていたところから復活した役徒たちと戦うという、まさに豪華版『テラコッタ・ウォリア』としか言いようがない作品でした。

李連杰演じる皇帝は始皇帝に項羽を足して二で割ったような感じのキャラクターですね。仮に項羽だとすると、あそこまで残虐なのも、皇帝自身がやたら強いのも、おまけにキングギドラに変身するのもすべて納得出来ます。お墓も西安近辺ではなく寧夏とか変な所になってましたしね。

このあたりは実際の兵馬俑坑を舞台にしてしまうと年代的にまずいという配慮からでしょうか。(ちなみに『テラコッタ・ウォリア』はこの映画と同じく解放前の中国での物語ですが、マジモンの始皇帝陵が舞台になってました……)

『カンフー・ダンク』は、冒頭に出て来る乾坤大挪移の秘笈がすべてを象徴してましたね。「乾坤大挪移」の五文字を目にした時は「お前、ええ加減にしとけよ!」と叫んでしまいそうになりました(^^;) (蛇足と知りつつ一応念のために説明しておくと、乾坤大挪移というのは金庸の『倚天屠龍記』という武侠小説に出て来る奥義です……)

こういう前ふりがあったので、途中で青春コメディっぽい展開になっても、このままで終わるはずがないと安心して見てられました。まあ、ラストはやっぱり武侠な展開になったんですけどね。全体的に『少林サッカー』の二番煎じという印象が強いのが残念。主役の周傑倫が曽志偉と、有名になるためにサッカーをやるかそれともバスケをやるかと相談しているシーンがあったりするので、作っている方も当然意識はしているんでしょうけど……


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『人民解放軍は何を考えてい... | トップ | 『絶代双驕』第5巻 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事